本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

うららかに ただうららかに …

2014-04-06 10:48:35 | 住職の活動日記

 4月5日は 「 清明 」 

万物がすがすがしく明るく美しいころ、

二十四節気の一つで、春分から15日目にあたります。

 

    

 

我が家の庭にある 「 山法師 」

死んだように枯れ枝のままでした。

付いてくれるかな  …  心配でしたが、

 

   

 

よく見ると、小さな新芽をつけていました。   

    

二十四節気という表現もあまり使われなくなりました。

ただ今でも残っているのは、

春の 「 春分 」 と 秋の 「 秋分 」 くらいです。

「 清明 」 のあと、

 穀雨 ・ 立夏 ・ … 夏至 ・ 小暑 ・ 大暑 

と続いていきます。

1,2,3,4、と月を表しますが、

よく考えてみれば味気ないものです。

昔の人は自然の移り変わりよく観察し、

それを言葉にして季節を大切にしていたようです。

 

 さらにみていくと、1年12か月を24の季節

二十四節気として表現し、

それを、一つの節気を三つに分けて 

「 七十二候 」 と表しています。

 

 「 清明 」 も最初の五日間を

初侯 「 玄鳥至 」 ( げんちょういたる )

   玄鳥はツバメのことで、

  ツバメが南からやって来た。

二十四節気では自然の動きですが、

七十二候では動物の動きも出てくるようです。

 そして、次の五日間を

次候 「 鴻雁北 」 ( こうがんきたす )

   鴻雁はともに 「 かり 」 で

   大きい方を鴻、小さい方を雁というようです。

  冬を過ごした雁が北へ帰っていく。

 最後の五日間を

末候 「 虹始見 」 ( にじはじめてあらわる )

   雨の後に初めて虹が出始める。

  「 虹 」 という字が虫偏がつくのはおもしろい

  雌雄二匹の虫が相連なっている形、

  それの曲がっている形が虫に似てるから

  ということのようです。

二四節気も 「 清明 」 の次は 「 穀雨 」

もうこの頃になると雨も多くなり、

雨上がりには虹が出始めるころ、

ということでしょう。

 

 1年  12か月  365日

という一年の見方もわかりやすいかもしれませんが、

二十四節気、七十二候という一年の見方も

自然と共に生きていく、人間の謙虚な姿のような気もします。

 

 今日はまた寒くなり、天気も不順

二月か三月の寒さに逆戻り、

でも寒の戻りを繰り返しながら、

一歩ずつ、

 

 「 うららかに ただうららかに 或る日かな 」 

 

と、久保田万太郎の歌にあるように

春の装いを呈しているようです。

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