ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

そなたの、見えない“可 能 星”

2012-04-17 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
目の前の、傷付いた心を癒したいと、そういう衝動に駆られた。
彼の傷を、何とかしたいと、気持ちが動いた。
働いてしまった気持ち…
“もっと、働かせてみたい”
ここで、能子の可能星を、試してもよろしいでしょうか?
この愛しき人のため、
“心気働かざるは、能わず”
気持ちを、能く能く、働かせて、
“試してみるか、能子の可能星…”
父上様…
「どうした?」
どうして、能子は『よりこ』…なのですか?
「名が、気に入らぬか?」
だって、みな…呼び間違えます。よし子とか、のう子とか…、
「確かに、より子は、一般的じゃないな」
いっぱん…?その、いっぱんではないから、より子…と、呼んで頂けないのですか?
「人の世の、狭い一般だ。本来、数多あるのに、忘れられる」
忘れられるのですか…
「能子、空を見ろ」
お星さまが、キラキラ、きれいです。
「きれいな星の影となり、見えぬ星も数多ある」
見えないお星さま…
「ただ…それは、気付いて貰えぬだけだ」
…可哀そう…。
「可哀そう…?」
だって、より子と一緒で、気付いて頂けないのですから。
「そうだな。より子という可能性もあるのに…
かのうせい…?それは、キラキラ輝けない、お星さまのお名前ですか?
「そなたの、見えない“可 能 星”だ」
その、かのうせい…は、いつ、気付いて頂けますか?