ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

滅亡へのカウント、ゼロ

2011-11-11 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
その頃、斎藤は料亭の忍者屋敷(作・佐藤 継信)を案内されていた。繁々と忍者屋敷を見て、なんだこれ?と、斎藤「ふ…」手を乗せたら、パタンッ、返し戸に「おっ」どろいた。
また、通路に設置された忍者の隠れ場 兼 武器庫に「手の込んだ造りだな」
土岐「佐藤さんの、隠れた趣味だそうです。ところで…あなた、藤原家の出、なのですか?」
斎藤「斎藤の姓は…貰った。ところで、あなたの名は?」
土岐「源 土岐 光衡(みつひら)…」
斎藤「ふぅ…ん」チラッと刀の家紋「水桔梗…」を見た。
土岐「あなたの、は?」
斎藤「波頭(なみがしら)

…世に切って捨てるほどの断りあり、また切って割けぬも如かずや」
土岐「潔い…人生論ですね」
斎藤「波と酒と…毒は、呑まれる方が悪い。そう思わないか?」
土岐「胆に銘じておきます」
くん…と匂いを嗅いで、斎藤「ここは…?」戸を開けようとして、
土岐「何も、」パッと戸の前に立ち「在りません」
斎藤「…」おいおい、何も無いと遮るのは可笑しいだろ。ここから奴の匂いがする「…と!」
スッ、戸を開いて、池田「しばらく」
斎藤「よッ」と、バーンッ、片目瞑って狙いを定め、指の銃で撃つ真似をした。
土岐「お知り合い…ですか?」と池田さんを見たが、斎藤から目を放さず…、
池田「蝦蟇の油売り…マムシの長井」
斎藤「相変わらず、青(葉っぱ)臭ェ」
池田「弟が、世話になった」
斎藤「蝦蟇(ガマ※)軟膏(なんこ)いる?」※ガマガエルの膏(あぶら)で軟膏の材料です。
池田「下らん」
斎藤「代々薬売の密偵(スパイ)さんが、」源氏の土岐をチラッと見て「なぜ、ここに?」
土岐「…」
斎藤「平家の生き残りを探してんだって?」
土岐「…」池田さんの表情を伺ったが、顔色一つ変えていなかった。
斎藤「残党と内通して、決起集会か?」
池田「…」
斎藤「そのために、あの姫さんを手玉に取った」