新富町にある新田神社の春の例大祭に参加させていただきました。
春の大祭は、これから始まる田植えなどの農作業が滞りなく進み、秋の収穫期での五穀豊穣を祈願するものです。
以前にも紹介しましたが、ここ新田神社にも伝統行事が息づいており、今回もその迫力に圧倒されてきました。
正式な名称ではないかもしれませんが、その行事とは“大蛇切り”という魔よけや無病息災の願いが込められた、勇壮な舞です。
藁が編みこまれた2匹の大蛇の上に舞手がまたがっています。
手には、閃光鋭い真剣が!
一気には叩き切らず、じっくり大蛇を追い込んでいきます。
「そげ!そげ!そげ!そげ!」「削げ!削げ!削げ!削げ!」
周りからの掛け声に合わせて、舞手は真剣を大蛇に擦り付け、徐々に削いでいきます。
大蛇は見事に切り裂かれました。
すると大蛇に見立てられた藁を、さっさと引いて持ち去る方がいらっしゃいました・・・
“どうされたのだろう?”
視線で追ってみると、椅子に座っているおばあちゃんのところに持って行かれました。
「ありがとう!これで今年一年、病気にならんですごせるわ。」
優しい笑顔のお礼を返されていました。
“へぇ~、お守りになるんだ”
そして、舞が終わり、汗の滴り落ちるお面の下から現れたのは、深いしわが刻まれた大ベテラン・・・ではなく、初々しい青年でした。
「この大蛇切りをすることが誇りなんですよ!」
“かっこいい!”
この舞をするために、遠方から帰ってきて、練習を積み、この晴れ舞台を踏む若者もいるそうです。
“こうやって代々、伝統は受け継がれていくのだなぁ”
“そしてこの伝統を守るために働かなければならない”
そのことを深く胸に刻んだ、おばあちゃんの笑顔であり、青年の汗でした。