その途中、避難所にも寄らせてもらいました。 今回は行政視察であったために避難者との交流はありませんでしたが、避難経路や避難生活の実態に関する説明をうけました。
石巻市・松島町にて
南三陸町をあとにし、石巻市に向かいました。
避難所になっている校舎の裏手に集積されているものがありました・・・
何か分かりますか?
そうです。金庫です。
家屋ととのに流された財産・・・唯一といっても過言でない財産・・・その金庫が一ヶ所に集められていました。
やっぱりと言うか・・・被災地で金品やコンビニなどののATMをあさる不届き者がいたようで、警察が金庫は回収し、管理しているとのことでした。
石巻市の中もいまだに復興の兆しすら見えない壊滅状態が広がっていました・・・
人の手で撤去できる状況ではなく、荒れ狂うがれきは人の立ち入りさえも許さないほど山積みとなっていました・・・
まだ建って間もないと思われる家が辛うじて踏ん張っていましたが・・・
その窓から中をのぞき込めば、家族団らんを想像できるかけらもなく、ガラスもカーテンもない向かいの窓から、がれきの山がみえるばかりでした・・・
放り出された炊飯器の中にはおびただしい泥が・・・子どもたちの笑顔が取り巻いていたであろうゲームコントローラーがポツリ・・・
考えさせられることがありました・・・移動中の車からの光景です・・・
今回の津波で、防波堤はあっけなく流され、波をせき止めたのは、高速道路や高規格道路でした。
図らずしも盛り土され造られた道路が、波の進入をくい止め、住民の暮らしを守ったのです。
その道路を走りながら見えた光景・・・その道路を境に、津波の被害を受けた地域受けなかった地域の光景が全く違っていました。
方や壊滅状態・・・方や何ごともなかったのような普通の街並み・・・そしてその普通の街並みにある普通のパチンコ店・・・そして何ごともなかったようにそのパチこん店の駐車場には車がいっぱい・・・道路の反対側は壊滅状態・・・
これが現実か・・・
確かに、人の手でできることが限られているとは言え・・・確かに、地域経済のためにはお金が回ったほうがいいとは言え・・・道路一本挟んでここまで暮らしぶりが違うものなのか・・・ある意味ここでも言葉を失いました・・・
松島に着くと、昔来たときにのような賑わいはなく、夕方ということもあり、ほとんどの店が閉まっていました。
松島は、その地形と島が防波堤の役割を果たしたこともあり、津波による被害は少なかったものの、観光客の落ち込みは明らかで、オープンした水族館も私たちが通りかかった時にはひっそりと静まりかえっていました・・・
この状況を改善させるには、政治力が必要です!
怒りにも似た感情を抱きつつ、国への陳情に向かいました。