農業生産工程管理といい、農産物の安全性を向上させ、環境にも配慮し、生産者の労働環境を健全化することも含め、農場での管理体制を強化することを目的とした取り組みのことです。 先日、県総合農業試験場で開催されたGAPの推進研修会に参加させてもらいました。
Good Agricultural Practice(GAP)をご存知でしょうか?
国もすでにガイドラインを示しており、野菜、米(飼料用を除く)、麦(飼料用を除く)、果樹、茶などを対象とし、農薬や肥料の使用、土壌管理、危険な作業の把握などを管理点検することにより、消費者にも今まで以上に安心で安全な提供できるルール作りを提唱しています。
まず本県におけるGAPの取り組みについての概要説明があった後、オーガニック認定検査も手がけられる水野先生による“有機JAS認証とGAPについて”と題した講演と実際GAPに取り組まれている茶生産農家の森本さんの講演がありました。
今までにも農作物に付加価値を高めるため、トレーサビリティ(生産履歴)やポジティブリスト(残留農薬規制)などは実践されていますが、GAPはさらにち密で、出荷停止や農作業事故などを起こさないための対策をルールとして定め、定期的に改善させていくプログラムです。
国内市場はもちろんのこと、世界的にもこのプログラムに取り組む有機農地は飛躍的に拡大しています。
このことはオーガニック食品市場規模が増大していることを意味し、アメリカのオーガニック市場は230億ドル(約2.4兆円)に達し、成長率は16%にもなっていますし、ヨーロッパでも同様な傾向となっています。
また東アフリカ地域ではオーガニック基準と有機認証制度を導入し、大規有機模農場管理も展開されています。
安いだけではない、安心して食することのできる農作物や加工品のニーズは世界規模で広がりをみせています。
迫り来るTPPにのみ込まれることなく、逆に攻めの農産品海外輸出を仕掛けるためにもGAP推進は有効な手段であることに間違いはありません。
今回、研修で学んだことを今後の生産者との意見交換の中で活かしていきます!