東神吉町をゆく(59) 井口小学校(3) 井口小学校の財政
長谷川亀次郎と同じ時代の人で、村総代を長く務められた柴田吉太平氏が村の記録『諸事記』(全三巻)を残されています。
『諸事記』から、井口小学校の収入をみておきましょう。
小学校新築之事(原文略)
井ノ口村・井ノ口新村・六本松村(現:西井ノ口)に長谷川亀次郎が一人で学校を新築するとのこと、村では、人足を出し、寄付金を少々出しています。校名は「南学校」と命名しました。 (以下、漢数字はアラビア数字にかえています)
〈新築経費金 961円〉
内
金 650円 長谷川亀次郎
〃 50円 同 新 蔵
〃 17円 柴田 吉太平
〃 13円 長谷川 甚七
〃 13円 同 庄吉
〃 11円 伊藤 源四郎
〃 13円50銭 同 惣七
〃 11円 柴田 弥 市
〃 186円 その他 口々
〈明治六年学校入費〉
高金 514円14銭 収入三ヶ村分(井ノ口村・同新村・六本松村負担金)
金 428円 寄附金
金 5円10銭 生徒授業料
金 77円4銭 貸金利子
支出の部は省略します。
生徒の授業料による収入が5円10銭ということは、ほとんどの生徒は、授業料免除のようで、学校の経費のほとんどは、村の寄付と村の有志(特に長谷川亀次郎)の寄付により賄われています。
金銭面で亀次郎のはたした役割は、絶大きなものがありました。
*地図:井口小学校のあった場所(井ノ口公会堂を東へ行った三叉路)
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