神野町をゆく(54) 『東播磨の民俗』(石見完次著)
加古川の町を歩いています。
でも、その町のイメージがわいてこない町(旧集落)があります。
材料が(史料を含めて)乏しいのです。
さいわい、石守村(現:神野町石守)については、素晴らしい著書があります。
『東播磨の民俗(加古郡石守村の生活誌)(石見完次著)』(神戸新聞出版センター)です。
「はしがき」で石見氏は、次のように書いておられます。
「・・・母は折にふれ話していた。母をこえる老境にいってから、私は急に懐かしくなり、記憶をたどり、聞き回り、書きとめ書き溜めていたものがいつか20年の月日が流れて行った。
・・・・老女(取材した)たちの幾人もが亡くなった。
風俗習慣もここ5,6年経てば大半は消えてしまうと思う。消えるものは消えしめよとは、割り切れないのである・・」
この著作が出版されたのは、昭和59年(1984)です。石見氏が心配された5,6年はとっくに過ぎてしまいました。
マックスバリューができました。新しい住宅も増えました。石守も大きく変わりました。
激動は、まだ続いています。
*『東播磨の民俗(加古郡石守村の生活史)』(石見完次著)参照
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