平岡町をゆく(21) ゴンベハン(2) 拝領の門
高畑(加古川市平岡町高畑)の大西医院の玄関の横の道を北へ数歩いったところに立派な門があります。
普通、農村にある門ではなありません。地元では、この門を「拝領の門」と呼んでいました。
「ゴンベハンの物語」として読んでください。
・・・・時は、江戸時代です。暑い日でした。
遅い時間に姫路をたった殿様の行列は、加古川に着きました。
「殿様は家来の者に心配をかけては・・・」と、辛抱をしていました。、でも、行列が野口村を過ぎ、高畑村にさしかかった頃でした。腹痛は普段とは違っていました。
供の者は、ただオロオロするばかり。通りがかった者にたずねました。
「医者なら、ゴンベハンがおられます」と百姓は答えました。
さっそく、ゴンベハンは薬を調合して殿様にさし上げました。しばらく、涼しいところで休んでいると、先ほどの腹痛がうそのように治ったでした。
行列は、昼を過ぎて、何もなかったかのように進んでいきました。
そんなことがあって、数日たったある日のことでした。
殿様の使いが「先日はお世話になった。お礼に望むものはないか・・」と殿様の言葉を伝えるための訪問がありました。
この時、ゴンベハンは、門の建設を願いました。これが「拝領の門」です。