故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

土産がない

2016-11-30 06:52:30 | よもやま話

酔っぱらって帰る道すがら、普段は通り過ぎるケーキ屋の前で止まる。
子どもたちの喜ぶ顔が見たいと、つい買いすぎてしまったことがありました。

自分だけ良い想いをした後ろめたさなのか、
単に酔っぱらって大きな気持ちになったのか、
両方です。

今日のテーマは、「土産がない」です。
私は、営業をやっているとき、土産物を持って会社を訪問することがありませんでした。
営業は、役にたつ話を持って行くのが務めだと思っていました。
仕事に関係なく、個人的に訪ねる時は、土産を常に持って行きました。
自分が感心した酒であったり、お菓子であったりしました。

営業は外資系の会社(土産はもたない)での仕事の一環でした。
個人の時は、単に喜んでもらいたいと思ったのでしょう。

広辞苑を調べると、土産は「見上げの転」と出ていました。
見上げとは、よく見、調べて、人に差し上げるもの。(広辞苑より)
古代、日本人が中国を訪ねる時、多くの献上品を持参した。
下のものが、上の人に捧げるものが、見上げだったのかと連想します。

相手が忙しい時や、聞く気がないと感じたら、5分で帰って来ました。
ここでは、「今ちょうど休みたかったから、いい頃に来てくれた」と言われます。
パンを焼いてきました。と渡す。
すると、これもらったけど(あるいは、たくさん採れたから)持って帰れと、
倍の産物をいただくことも多々あります。

会社での土産は、一方的な流れでした。お返しが仕事の注文だったのでしょう。
それでは、面白くない。
私は、いつ売れるか分からない機械(寿命20年)の販売をしていました。
動いている機械(自社、他社問わず中古の機械)の具合を見ました。
悩んでいる相手の困難の相談にのりました。
営業品目ではない設備や経営のことでした。
これが自分の土産と勝手に思い込んでいました。

偉い社長さんに、「あんたは馬鹿か鈍いのか」と言われました。
買う気はないから、もう来なくて良いよ。が本音でした。
社長は、無下に断ることもできず、私に無理難題を申し付けました。

人それぞれの「土産」があります。
地域を活性化することが、仕事であり雇ってもらった感謝の気持ちです。
ここに住めることが、感動であり喜びです。自分も一員にしてもらった。
学生の頃、しわくちゃの一万円札を母から送られた荷物の中に見つけた。
親に返すことも、先輩にお礼を言うこともできません。

親がいう 土産はいらぬ 顔見たい

2014年12月1日投稿記事「あんたは、馬鹿か鈍いのか」を参照ください。
人の気持ちのあやと言いますか、私は最高の褒め言葉を社長からいただきました。

2016年11月30日
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 火付け役 | トップ | 笑顔をひろう »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

よもやま話」カテゴリの最新記事