goo blog サービス終了のお知らせ 

故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

技術革新が悩ましい(Part-2)

2015-01-17 05:50:37 | プロジェクトエンジニアー

大きなテーマについて書き始めて多少後悔しています。
気を取り直して続けます。

日本の生産現場が空洞化しています。
生産拠点は、人件費の安い中国から東南アジアに移行しています。

逆行したのが、キャノンです。
人件費の安い中国でのコピー機生産性は、時間当たり2台でした。
日本に運ぶ物流費を加味しても破格の生産コストでした。
ライン生産をしていました。
コピー機が次から次に組立ライン上に流れ、完成まで多くの人が部品を付ける流れ作業です。

不良率が高く管理者は頭を抱えていました。

日本で、日本人を使い個別生産方式(セル化)を試してみました。
一人の作業員が、1台のコピー機を最後まで仕上げる方式です。
生産性は、時間当たり3台になりました。
不良率はゼロに近くなりました。
高い人件費を使っても、採算性は中国と同等になりました。
経営者のハートをゆすぶったのは、不良率の激減でした。
波及効果は大きく、ブランド力を高めマーケットを広げたのです。

同じようなことがコンピューターの生産世界一の「DELL」にも言えます。
丸投げで、安いコストのコンピューター生産に血道をあげていました。
ところが、相次ぐクレームに悩んだDELLは、主要部品を自社で責任生産し、中間ストックしました。
組み立てを、安い国に任せたのです。不良率減少と価格競争力を同時に達成したのです。

いまや、ハードの強さもさることながら、ソフト(作り方)も重要です。

トヨタと日産も新車の搬送車の相互乗り入れをしています。
トヨタの搬送車が、工場からディーラーに新車を搬送し、その空車で日産の工場に寄り
日産の新車を、トヨタの工場の近くの日産のディーラーまで運ぶのです。

北海道の牛乳は、美味しいのだけど高い。
輸送コストが高いのです。
ある運送業者が、折り畳み式のタンク(ビニール製)を開発しました。
牛乳をそのタンクに入れ、東京まで運びます。牛乳を降ろしたら、タンクをたたみます。
空になったスペースに貨物を積み、北海道まで帰って来ました。
もはや、帰りは空車で帰る高価なタンクローリーで運ぶ必要はなくなったのです。
普通の11トン車が使えます。

枚挙にいとまがありません。

皆さん頑張っています。
私が言いたいことは、次の章です。
もう少し付き合ってください。

(つづく)

2015年1月17日
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 技術革新が悩ましい(Part-1) | トップ | 技術革新が悩ましい(Part-3) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

プロジェクトエンジニアー」カテゴリの最新記事