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故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

仲良しになる

2018-10-11 15:41:52 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、阿吽。
阿吽に割って入るものがいる。
同化するとよいのだが。


今日のタイトルは、「仲良しになる」です。
プロジェクトをやっていると利害関係はつきものです。
社内だって営業が必要と言われている。
つまり自分以外と仕事をする場合は、必ず人と付き合わざるを得ない。
プロジェクトを受注する前に、業者から見積もりをとり見積もり価格を決めてオファーする。
見積価格で決まることは皆無で、必ず調整が入る。
理由が立つ経過説明をする。バリューエバリュエーションをする。
次から次に代替え案を出す。ここまで来ても受注するとは限らない。
一社に決めたと言われるまで油断はならない。
設計通りにプロジェクトは進まない。より良き設計変更が出る。
顧客は、コンサルタントに頼んで、綺羅星のごとくコンセプトを言われる。
果たしてすべてが必要なのか、肝要なものは何なのか顧客にもわからないことがある。
絞り込んでいきながら、コンセプトにあったいやさらに上を行く提案をする。
もう逃がさない。最初に顧客と仲良くなるのは、構想の段階からとなる。
受注前故に、手弁当となる。社内調整が求められる。
コストをかけないで提案できるには、何度も無駄を経験しないと引き出しは増えない。

さて、今度は業者と発注内容と金額を詰める。
発注する側は、かすかすになるまで値切り倒す。
受注業者は、見ていろ追加でとってやると決心するしかない。
底の見えぬ追加金額ほど怖いものはない。
業者と仲良くなるのはここからです。
いつも使う業者では、貸し借りは当たり前と思われるかもしれない。
それはやめておいた方がよい。
出会い帳場の現場で、その都度処理しておいた方がよい。
プロフェッショナルの集団の首根っこを押さえきれるまでプロジェクトを熟知しておかなければならない。
問題が起きるごとに、その場で解決をする。間違ったって言いきってしまう。
正解でない場合は、即座に謝る。検討する時間分業者を遊ばせてしまうからである。

現場で追加を出さぬこつがある。
先々が読めることである。工程と見積内容は、暗記できるくらいでないといけない。
業者が喜ぶことをし続けるのである。
業者間の工程調査をやり、一日でも工程を詰める。
総人工数を減らす。そして、お互いに成果を共有する。
請負ならば、追加工事との見合いにする工程調整が有効である。
時間貸しなら、一日の仕事の密度をあげる。待ちを作らせないよう各会社の持ち場を確保する。
どちらの業者も夕方や休日の残業はさせない。
どうしてもと言うなら、朝礼前の残業を認める。
都会の業者は、交通事情の安全を見て、ほとんどの業者が早く来るからである。

かつて、私は追加工事の見積もりを査定したことがある。
追加工事どころか、あなたの会社が得た利益を返せと言った。
つまり、マイナス査定である。
見積もりよりずっと安く工事が仕上がったことを見抜いていたからである。
それでも、追加金額は出した。交渉役の社内の立場を考慮したからである。
鬼と神の使い分けである。

猛暑の現場に大型冷蔵庫を設置し、中に満載のポカリスエットを入れたことがあった。
業者には、自由に飲んでよいと許可を出した。
一週間に5万円の出費、1ケ月で20万円、半年の工事で120万円。
120万円支払った効果は絶大であった。
業者は、自動販売機まで行く必要がなくなって、時間いっぱい休める。
休めるから、事故にはならない。休憩時間が終わるころには現場についていた。
残業が認められてないから、時間いっぱい一生懸命働ける。
ポカリスエットを飲んでる間、業者と話ができた。
仕事の話はしなかった。馬鹿話ばかりした。
業者は、休憩時間を笑って過ごした。
話せるから、挨拶が生まれ誰も指示を待つようになった。

話し合い(打ち合わせ)は、朝礼だけにした。
中間(10時、3時)の打ち合わせはやめた。
建築業者がやる昼礼だけに参加した。
打ち合わせのために、棒芯が持ち場と会議室の往復をするため、その間工事は滞るからである。
よって、一度しかない打ち合わせの朝礼は真剣そのものになった。
立ったままでやるから、短時間で済んだ。

工事を進めていると、微細な調整が必ずある。
私は、監督室に帰らないでいた。
現場を見終わったら、現場の草取りを終日やった。
業者は、どこにいるのか知っているから相談に来てすぐに持ち場に答えを持って帰ったし、
関連する業者がどこにいるか知っているから関係者を速やかに問題の現場に集められた。
電話で連絡すこともなく。
監督(プロジェクトマネージャー)がどうして草取りをするのかと聞かれたことがある。
業者へのアピール(一緒に汗をかく)であり、周辺住民への配慮でもある。
シルバー人材が草取りをしているとよく間違われた。
おばあさんが、こんな暑い中で草取りはいけないよ。と諭してくれた。

「仲良しになる」のは、お互いを認めるから出来上がることです。
苦労して仲良しになった人たちは、立場が違えども終生友達です。

友達は 渡り歩いた 会社ごと

2018年10月11日
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