故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

琴線

2018-10-31 05:55:14 | プロジェクトエンジニアー

さざなみというタイトルの絵です。
波と風に魅せられて、何枚も水面(みなも)の絵を描きました。
描き疲れたころ、この絵ができました。


笑わせる人になろう。と仕事を始めた。
何をやっても、笑ってくれない。
疑心暗鬼で仕事の限界を感じた。
落ち込むこと数カ月。

いつものように、臥薪嘗胆。
ならば、笑う人になろうと趣旨替えを試みた。
これは、気分がよい。
おもしろいと思ったことを笑えばよい。
おもしろくないことは、すっ飛ばす。

笑うといっても、慇懃無礼のウソ笑い。
笑っているうちに、笑うようになる。
なぜか、私の笑顔を見て他人が笑う。
他人の笑顔を、あれっと思いながら自分が笑う。

でも心底笑えるのは、必然性が産み出すユーモアと無邪気な行為です。
そして、琴線に触れる一言。
今日のテーマは、「琴線」です。
毎日、とりとめもないことを書いています。
若きプロジェクトエンジニアーに大事なことを何か伝えたい。
本当にそう思うのかと自らに問いながら続けています。

琴線とは、
琴の糸。
感じやすい心情。心の奥に秘められた、感動し共鳴する微妙な心情。
(広辞苑より)
いいよ。と何気なくOKサインを出す。とは大いに異なります。
その一言で、涙が出てくる。心を揺さぶるキーワードです。
誰もが、心の奥底に秘めているものは違います。
教育によって、習慣によってその範囲は狭められるといっても、千差万別のはずです。
だが、一言に感動する。

毎日生きているから。
同じような気持ちを共感するから。
常に、わが身に置き換えて瞬時に反応してしまう。
理屈じゃない。伏せておきたかった心に灯がともる。
あるいは長年疑問に思っていた、いや忘れていた難問解決のヒントになった。
笑わせようとして、琴線に触れることは簡単ではない。
笑うようになってから、琴線がより敏感になってしまった。
琴の糸によって、微妙な感動が増幅される。
増幅させるのは、他人ではない。
自分です。
琴の糸は、張りすぎてもいけない。緩めてもいけない。
触るなんてもってのほかです。

笑うぐらいの余裕があって、初めて共鳴するのかもしれない。
風景があっても、関心がなければ写真と同じで動かない。
よく見たら、あれあれ。歴史と生きざまが刻まれている。
どうして気づかなかったの。
無駄に五感を使っていたのかな。
そんな気がします。

琴線の手入れは入念に。
過去に縛られてもいけない。
未来を心配しても始まらない。
ご飯をしっかり食べて、肩をゆすって深呼吸すれば、感度はよくなるかもしれない。

どうにも掴めない「琴線」でした。

水面が 風の波紋に 落ち葉揺る

2018年10月31日
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