故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

田舎は学びの宝庫

2022-08-11 05:29:33 | よもやま話

絵のタイトルは、「僕一人で渡れるよ」です。
都会でも都会でなくても、育ったところが田舎です。


竹トンボ 作るは父の 自慢やさ

今日のタイトルは、「田舎は学びの宝庫」です。
誰もが知り合いの田舎を出たかった。

「おはよう」代わりに、「どこへ行くの」と声をかけられました。
遊んでいると、遠くから「帰って手伝え」と親がどなりました。
友人の妹は、泣くとしょんべんをしました。
友人と妹の機嫌を取り続けました。
ある日、唐辛子をなめた妹は、泣き止みませんでした。
悪さをすると、近所の大人から容赦なく怒られました。
自転車でこけた時、ブレーキが頭に刺さりました。
煉瓦場の残り火に足を突っ込みました。
刺さった時、近くにいた大人が医者に連れて行ってくれました。
火傷の時も、ガキ大将が火傷の足を海に浸けてくれました。

憧れの都会に出ました。
都会の周りに住むことになりました。
電車に乗り一時間かけて都心へ出かけ、車で何時間もかけて郊外に遊びに行きました。
海外に出張しても、ホテルと職場の往復でした。
アパートの隣人と話すことはありませんでした。

一年前に故郷の島に帰りました。
目指すのは、半農半漁です。
初めて、茄子を上手に作ることができました。
両親が毎日畑に出かけ、大汗をかいていました。
畑を耕し野菜を作ることが、楽しいことだとは知りませんでした。

肥後のかみで切ることを覚え、蓬で傷口を抑えました。
面倒くさい爺さまの機嫌を取り、交渉することを覚えました。
お医者さんごっこで、女の子の身体は違うことを知りました。
ガキ大将を順番にやることになり、チームワークに目覚めたのです。

長い時間をかけた後、「田舎は学びの宝庫」だったと知る。
都会暮らしがあったから、島の生活の便利さに気づくのです。
自然がいっぱいあるので、郊外に行くこともない。
都心まで、公共交通機関でわずか一時間です。
島の細い道を車ですれ違うと、知らぬもの通しが手をあげます。
過疎と戦う田舎です。
東洋の端っこだった日本が、多くのことを発信しています。
東京が、田舎から学ぶ時が来るのでしょう。

2022年8月11日
コメント
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