故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

いらっしゃいませ

2016-04-29 04:07:57 | よもやま話

三田佳子さんか、浜木綿子さんか見間違うほどの方に会いました。
絵手紙の話です。描いているうちに、そう見えちゃうということでしょうか。
どちらの大女優も大先輩です。


先輩は、この方々はタイプでしょう。
第一、先輩より年上です。
お二方とも、一世を風靡する活躍をされました。
そして、母として苦労をされました。

今日のタイトルは、「いらっしゃいませ」です。
私達は、世界中でこの言葉に出会います。
この言葉のあとの第一印象で、その場所が好きになったり、嫌いになったりします。
勝手なものとは言え、正直です。

冒頭の絵の方は、一見でも覚えていてくれました。
ある温泉の接客カウンターで仕事をされている方です。
この地域では、男を立てます。
私の見立てでは、「女子力」が高いのです。

沖縄では、男たちは先輩の女の方を「ねえね」と呼んで逆らいません。
多くの用事を言いつけられます。そして困った時は、真っ先に相談に乗ってくれます。

絵手紙を描いていて、素晴らしい素材に出会うことがあります。
この地域の女性は、概して色白です。
亭主にも素顔を見せたことがないと言われる方もおられます。
きっと、私は美人じゃないと思われている方が多いのではないでしょうか。
決して出しゃばりはされません。
いやいやどうして、美しい方が多いのです。

話は元に戻して、「いらっしゃいませ」です。
横浜のある商店街に、「癒しどころ」という飲み屋さんがありました。
ママ(女将)さんの私だけに見せる笑顔と共に、「いらっしゃいませ」を聞きます。
来る客皆にそう思わせる。帰りも、外まで送って出て、「あとでね」と思わせる。
「あとでね」は永遠に来ないけど、「いらっしゃいませ」に引き寄せられて男たちは通います。

マクドナルドに初めて入った時、速射砲のようなマニュアルトークに驚いたものです。
「いらっしゃいませ」の後、合理的な接客方法が続きます。
店で働くキュートな女性に、若者は、なんなく注文をします。
何が売られているのか、お勧めなのかわかりません。
一見のお客の私は、慣れるまで長い時間がかかりました。

この地域には、「美人の湯」があります。
肌がすべすべになるからだとも言われています。
温泉で働かれる女性は、この温泉に入って帰られます。

「遅くなって、あんたの世話ができないから、もうやめようか」と女の方が言われます。
「いやいや、そんなことはないよ」とすべすべの肌に密かに満足をしている男の方がいます。
私の勝手な想像(創造)です。

温泉の一番の売りは、「いらっしゃいませ」です。
このホスピタリティー(心のこもったおもてなし)こそ売りです。
この地域の小学生は、誰にもあいさつをします。
大人の方からは、
「不便はないか」、
「美味しいからたべてね」
「こうすれば、上手に作れるよ」
と皆さんから声をかけて頂けます。

ここには、どこにもありそうで、実はないものがあります。
有名な観光スポットでもない、
格別美味しいものでもない、
一生懸命生きて来たからこそ、思いやりのこころがあるのです。
これこそ、一番大事なことであり誇りです。

こんなことを思い出させてくれた皆さんありがとう。

田舎力 信号よりも 進んでる 

2016年4月29日

コメント
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