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楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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5匹 200円!(続編)

2003年09月11日 10時01分00秒 | つれづれなるままに考えること
最初の6匹が生まれた直後に、
親のメダカはまたお腹に卵をつけていた。

10個ほど採取したメダカの卵は、
今までの経験から(たった一回の経験だが)
12日後には卵が孵化する予定である。

「めだか育成日記」では、
生まれた子メダカは、三日後から餌を摂り始めると書いてある。
三日目に餌を与えると、
五ミリ程度の子メダカが元気よく泳ぎ回り、
餌をせせっているのが見える。

「餌は、これでよし!」

採取した10個の卵もその中に黒い二つの点(眼)が見えだして、
子メダカも、卵も順調に育っているようだ。
朝に、昼に、夕ご飯前に、事ある毎に飼育瓶の中を覗いて、
変化が無いか観察に夢中になった。

孫にも連絡し、見に来るように話した。五歳の孫は、
判ったのかどうか分からないが、
親はデジタルカメラで泳ぎ回るメダカを撮影して、
ボクに見せてくれたが、あまり小さくてよく解らない。

どうやら親メダカは二週間周期で産卵し、
卵は二週間毎に孵化するようだ。
そして10日が経った。
飼育瓶の6匹の子メダカが、4匹になっており、
翌日には一匹になっていた。

餌のやりすぎか、水腐れか、酸素不足か、水温の調節が悪いのか、
あるいは、その全てが原因であろうか、
死骸は小さくて見当たらない。
いずれにせよ、死んでしまったに違いない。
そして12日目の朝、最初の6匹は、
どんなに目を大きく開けてみても、
天眼鏡でどんなに拡大してみても、
泳いでいる姿は一匹も見当たらない。

しかし、次の10匹が孵って居り、活発に泳ぎ回っている。
さすがに10匹ともなると、空きジャムの瓶の中では、
うようよしている感じがする。

同じ時期に、親メダカは排卵する。
およそ2週間を周期に卵は孵り、
それに合わせてか親は産卵する。
自然界では、どうなっているのか分からないが、
確かに水槽の中では、子メダカは親に食べられてしまうようだ。
餌が不足しているのか、
水槽が狭くて子メダカが育つ隠れ場所がないのか...

親メダカは3匹がメスで2匹がオスであることが判った。
面白いことに排卵をするのは、同じ日である。
3匹が同時にお腹に卵を着けるて泳ぎ回っている。
卵を採取するには、すこぶる手間が掛かる。
親メダカは、水槽の水面に餌がないかと何時もウロウロしているくせに、
人影が映ったり洗濯物が風で揺れたりすると、
すぐ水底に潜って睡蓮の株の陰に隠れてしまう。
だから、親を掬うには、
親を水面におびき寄せなければならない。

メダカの餌を水面にばら撒き、
メダカが餌を求めて水面に上がってきたところを網で掬うのだが、
人影がチラッと見えただけで水底に行ってしまうので、
餌を撒いたら、網を構えてじっと待たねばならない。
そして彼らが夢中になって餌を漁っている時を見計らって、
サッと網を繰り出す。
メダカが網を入れた方角に反転して水底へ潜ってくれれば、
掬うことが出来るが、
そうでなく反対方向に潜ると掬うことが出来ない。
50%の確立で二度失敗をすると、
メダカはなかなか水面上に現れない。
お腹につけた卵は、朝産むとお昼には何処か安全な、
外敵に襲われない場所に隠してしまう。

したがって、採卵は午前中の2回しかチャンスがない。
産卵の都度 一匹は掬い上げ採卵をするのだが、
他の2匹は睡蓮の株の何処かに卵を隠してくるようだ。
孵化したメダカは二回とも、
約二週間で死んでしまった。

採卵されなくて、親と同じ水槽で孵化した卵もあるだろうに、
子メダカの姿は一度も確認できなかった。
きっと親が全部食べてしまったに違いない。
親に食べられれば、それなりに生まれた意義もあるが、
私が孵化させて死んで行くのは、
実に犬死というしかない。

孵化したメダカが死ぬのと同時期に産卵があり、
孵化があるのだが、成長させる自信もなく、
そもそも哀れである。
せっかく生を受けてきたのに、
わずか二週間で死んでしまうとは...

そこで、睡蓮鉢の一回り小さなものを購入し、
睡蓮を一株移した。

三回目、四回目に採取した卵から孵化したメダカを
その鉢に入れようという寸法だ。
三回目に採卵した6個の卵は、
睡蓮鉢を用意するや否やすぐ孵化した。
早速用意した小ぶりの睡蓮鉢に移し変えた。

一日経ち、二日経ち、
今までは死んでしまったであろう日にちが過ぎても、
子メダカは元気だ。

二週間が経過し、四回目に採卵した十個の卵も見事孵化したが、
その前に孵化したメダカは、
まだ健在でありすでに少し大きく育っている。

水の中の睡蓮は、酸素を補給し、
その土や枯れた葉は子メダカの餌になるミジンコを育てる。
ベランダに在って水温がやや低いのが少し気になるが、
子メダカが元気に育ってくれれば、
何も言うことは無い。

部屋の中のコップの水温は、
ぬるま湯の中のようなのに比べて、
ベランダの水温は水の中に氷を浮かべているような冷たさである。

これで子メダカが良く死ぬことなく、
育つものだと感心した。
メダカは全部で十六匹入っている勘定であるが、
毎日どう数えても十五匹しか見えない。
やはり、一匹は死んでしまったに違いない。

毎日鉢の中を覗いては、子メダカの数を調べてみる。

やはり、十五匹だ。最初の五匹が、
孵ってから一月は経過しただろうか、
彼らは約一センチほどの大きさになっており、
もはや子メダカでも親メダカでもない成魚の少し前という感じだ。
泳ぎもすばしこくなっており、
水面に落ちてくる小昆虫を上手に食べることが出来る。

しばらく経ったある日、何時ものように鉢を覗いて驚いた。
鉢の中に子メダカがうようよしている。
とても十五匹の量ではないのだ。
数えてみると少なくとも50匹はいる。
どうやら採取を免れた卵が睡蓮株の何処かに産み付けられていて、
ベランダの水温が低いため孵化の時期が遅れ、
今になって産まれてきたようである。

子メダカを孫に分け与える時期が来ているように思えた。
一番大きく育った五匹をあげることにしよう。
しかし、どうやって鉢から掬い出そうか...
こうして、楽しい時間が過ぎていく...           

                   おわり



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メダカの学校 (iina)
2015-10-03 08:35:28
メダカの学校の顛末のご紹介でした。^^

社会人になった翌年に、後輩が入ってきました。その者が、会社にメダカを持ち込み飼いはじめ、みんなも珍しくて見守ったことが
ありました。その新人は女性で、心優しさが認められたか秘書室に登用されました。けっして美人といえない者でしたが、なつかしく
想い起こしました。

返信する
iinaさん コメント有難うございます。 (hide-san)
2015-10-03 10:51:01
もう忘れ去った昔のブログまで良くお越しになりました。

自分で読み返しても、まんざら退屈もしない文章になっていると、鼻高々です。
返信する

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