楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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2017年09月30日 04時47分12秒 | 日記
今日、ボランティアで出かけた。

地下鉄に乗り、ラッシュアワーで混雑する中、
いつも降りる駅で、ホームに一人立ち止まって居る人がいる。


朝の忙しい時間、乗降客はほとんど改札を出て、
ホームにはボクと老人らしいその人の二人であった。

ボクが近づくと、その老人、手を挙げて、

「改札はどちらですか?」と言う。

よく見ると、右手には白い杖を握っている。
盲人である。


「ボクも改札に向かいますからご一緒に」と、

その方の手を引いて改札に向かった。柔らかな暖かい手であった。

改札に近づいたので、

「切符は?」と尋ねると、

定期券らしいものを見せた。

これでは自動改札機を通れないので、
一番端っこの駅員さんが居る通路を抜ける。
ボクも都営バス・地下鉄の全線定期を持っているので一緒に抜ける。


「この後(あと)どちらへ?

取りあえず地上に出るのですね。

エレベーターのある所まで案内しましょう。

少し見えるのですか?」と聞くと、

三メートルほど先に人が歩いて来る所であった。

「この位だと服の色が解る程度で、人が歩いていることが解ります。」

エレベーターへの通路へ差し掛かると、
地上へのエレベーターに人が乗り終って、
ドアーが閉まるところだった。

エレベータ内の乗客が、ボクと盲目の老人を見つけて、
ドアーが閉まらないように待ってくれた。


「ありがとうございます」とボク。


やがてエレベータは地上階へ着くと、乗客は全員、
盲人が出るのを待ってくれた。

日本人もずいぶん大勢の方に譲る気持ちが宿っているものだ、と感動した。


エレベーターを出た歩道上で、

「ボクは左へ行きますが、あなたはどちらへ?」と聞くと、

「左側にタバコ屋があって、○○病院は右にありますね?」という。

「それは信号を渡って向こう側ですよ」とボク。

交通量の多い所で、かなり大声を出さないと聞こえないが、
その分、他人にもまる聞えになる。


これを聞いて、信号待ちをしていた若い女性が、

「私、○○病院へ行くところです。一緒に行きましょう」

5mほど戻ってきて、そう言う。
信号はもう変わりそうである。


ボクも時間が迫っているので、そのお嬢さんに、

「それでは後をお願いします」

そう言って別れたが、朝の忙しい時に、
みなさん親切な人の多いことに安心した。
きっとオジサンも目的地に難儀することなく到着したに違いない。


こうゆう体験をすると、

「外国人旅行者が、日本人は親切で安心な観光地が多い」と、

口をそろえて言うのがよく解る。
コメント (8)
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