ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

子どものかかりつけ医と信頼関係を築くために・・・

2014-11-01 14:14:30 | 子育ての知恵

子育てと小児科医。

切っても切れない関係でしょう。

病気を全くしないで大きくなる人はいませんしね。

知ろう小児医療守ろう子どもたちの会の活動はしばしば紹介しますけれど、

その代表で、医師と患者の懸け橋になりたいと頑張ってるあまさんの日経デュアルのエッセイがお勧めです。

私がよいフィードバックを医療者は求めているということをブログにいつか書きたいなと思ってたのですが。

この文章でわかりやすいかも、と思いました。

 

医師と患者の関係がうまくいっているほど、医療がうまくいきます。

保育士と保護者・教師と保護者がうまくいっているほど、保育や教育がうまくいくのといっしょ。

私は、この信頼関係を一番大事にしたいといつも思っています。

でも、これは双方の関係ですから、双方の努力が必要だとも思います。

関係の最初はきちんと思いを伝えること。

だから、患者さんには、どんな気持ちで、何が疑問か、を聞いてほしいです。

医師は、それに対し、わかることは丁寧にわかってもらえるように伝えること、そして、わからないことはわからないということが必要だと思います。

若い時はわからないことを認めるのが苦手でした。

医師なんだからきちんとこたえなられなけでばならない、と思いこんでました。

でも、わからないことはわからない、わかるところまでを伝える、でいいんだとだんだんわかってきました。

そうできると、よけに安心してもらえるのだということも。

そして、時間がたたないとわからないこともあります。

エッセイの中にある「後医は名医」という言葉の通りです。

後になると、いろんな経過で症状がはっきりしたり検査結果があったりしますから。

(そういうときに、しっかたぶりをする医師は逆にあまり信頼できないなと思います)

だからこそ、患者側からのフィードバックはとても、医師を育てるのです。

なるほど、そういうことだったのか、ということもあるし、やっぱりそうだったのねということもある。

クレームみたいで言いにくいという子とは思わないでほしいと思います。

一つの情報なんです。患者さんが治ったとか治らなかったとか、そういうことは。

治ったら、そのまま医院にはいかないことも多いでしょう?

医師は、治ったのかな?それとも治らなくて、救急や他のクリニックから入院になったのか?

別の病気だったのだろうか?など、わからないままでいるよりも、実はこうだったとわかった方がずっと勉強になるんです。

だから、次に受診されたときは、以前の受診は「あのままよくなったんです」とか、

「あの後、こういう症状が出て、こうなった・・・」とか、教えていただけるといいなと思います。

まぁ、今は、私は保険診療をしてないので、具合の悪い子を診る機会もないのですが、

普通の小児科医はそんなことを考えていると思います。

よくなって受診しないときも、悪くなって受診しないときも、次に受診したときは教えてくださいねと。

そして、やはり、こうだろうと予測してた以外の経過の方が勉強になります。

なるほど~そういうこともあるんだね~と。

予測は当たることの方が、多いのですけれど、そうでない場合だってあります。

誰にでもあると思います。

だからこそ、そうでない場合の対処の仕方も聞いておく(医師側からすると伝えておく)と安心なんでしょうね。

患者さんからのフィードバックは、宝の宝庫で、医師を育てることにつながります。

そういう風に育ててもらっていることを医師側は感謝するのです。

と同時に、双方の信頼関係をますます築くことになるのです。

 

 


親子読書センター夏の集いで・・・「次世代を育てるということ」

2014-08-05 00:23:15 | 子育ての知恵

親子読書センターの夏の集いのはなし、その二です。

松田さんという方はとても面白い方で(こういうと失礼かもしれないけれど)

親でない大人として、たまたま知り合った子どもの居場所になっているそうです。

先日もマンションでゲームをもって座り込んでたむろしてる子どもたちを叱ったけれど、その後仲良しになり、

おうちに遊びにくるような中になったとか・・・うらやましい~

「やもりの指から不思議なテープ」は、自然界にいる生き物の面白い営みやしくみを観察することで、人間がその恩恵にあずかり、

技術を利用できるようになったという事例がいっぱい紹介している読み物です。

やもりの指、「なんでくっつくのかな?」という観察からマジックテープを作り上げた話。

ふなくいむし?の「掘って固める、掘って固める」技術は地下道を掘るときの技術のヒントになって、地下鉄もこれで掘られてるとのこと。

その、「掘って固める掘って固める」で穴が開いている木の証拠品は、そのマンションでたむろしてた子たちを虜にしたそうです。

そのように縁あって、松田さんのそばに寄ってくる(わかるなぁ、なんか魅力ある・・・)

子どもたちの居場所になってる話をいろいろ語ってくれました。

そんな場所があるのはとてもいい。

片づけないと呼び出されて片づけるというルール。

「私やってないもん」は許されないんだって。

みんなでいた後のこと、自分が関係ないということはない、つながりがあって起こっていることといって片づけさせるそう。

松田さんにも子どもたちにもゆるい感じの居心地のいい場所・・・

そんな場所があったり、見守ってくれる親でない斜めの関係の大人がいるのは、子どもたちの育ちの環境には豊かなことだと思う。

そんな場所、家庭文庫みたいな場所があるのは素敵だな・・・とぼんやり考えた。

好きに本が読めたり、ちょっと話を聴いてもらえたり・・・

講演会は昼間にあったのだけれど、夜の部では、子どもたちに「ホネホネすいぞくかん」「ホネホネどうぶつえん」の世界を見せてくれました。

その後の大人の夜の部では・・・質問しまくりました。

知り合った子どものエピソードや、編集の裏話・・・

昼の講演会の話で気になってた「次の世代を育てる」という話は是非聞きたかったので、聞いてみました。

編集者が育ちにくい現場になっているそうです。

やりとりがPCのメールでのやり取りになり、その熱い気持ちのぶつかりあいが静かに見えにくくなっていると。

昔はそういうやり取りから学ぶものが多かったが、それがなくなったということです。

多くの編集者のしてきた仕事を、眼に見える形にするのが夢とのことでした。

そういうことはいやだという編集者もいるけれど、と。

でも、それを残すことで、次の世代の編集者に残していけるものがあるのではという、手渡してあげたいという気持ち、わかります。

編集者の質も落ちていく、作品の質も落ちていく、それをすごく心配されているようでした。

「次の世代によりよいものを残す」これは、私には大きな課題です。

というか、だれにとってもそうだと思う。

今の日本(日本に限らず)に、今という時代を生きる大人にとって、より良いものを残すというのは大事な宿題だと思う。

自分にできること。

次の世代がよりよいものになるように、残せるものは何なのか・・・

その責任が問われる時代、大人はそれを真剣に考える時代と何度も松田さんは言ってました。

震災があって、戦争は続き、混迷を深める・・・

政治がどんな方向に向かうのか・・・

原発のことも。

原爆を経験した日本でまた原発事故が起きた・・・その事実。

何が言いたいのかということもとっ散らかってるけれど、子どもたちに残す社会に、私たちは大人としての責任があるのだと思います。

いのちはリレーだとよくいうけれど、社会というか生きる環境もリレーみたいなものですね。

バトンということなのか・・・

その社会がよくなっていく気がしないから、産めないという人だっている。

生きにくさを感じる、幸せに生きられるのかという不安で子どもを産むことをためらう人もいる。

大丈夫だよ、みんな幸せを求めて一生懸命生きて、ちゃんと幸せになれるよ、と大人としていってあげられるのか・・・

しっかりしたメッセージを伝えられる大人でありたいと思います。

そのためには自分だって努力しないといけないね。

努力は、必死に悲壮にするのじゃなく、だなと思う。

苦しそうな生き方は、子どもたちにいいメッセージにならないものね・・・

難しいことだ。

けれど、難しいといって放り出すわけにはいかない。

できると信じて、ゆっくりでもいい、歩まないといけない。

その姿が子どもへのメッセージになるんだと信じて、できることを模索しながらやっていくしかない。

それが次の世代へつなげること、次の世代を育てることになるはずですから・・・

自分もまだまだ途上と思いつつ書いているから、伝わりにくい?変な文章ですね、きっと。

この年になって「まだまだ途上」だなんて、という思いもあるけれど、

まどさんも言ってる。

「完全なものができないからこそ、書き続けていられる」

またこうも・・・

「一生懸命になれば、いのちの個性が際立つ」

「すべての存在は、そこにあるだけで尊い」

こういう言葉からは、勇気をもらえますね。

一生懸命考えて、できることをやっていこうという気持ちになります。

 

 

 


日本親子読書センターの夏の集いで・・・「絵本という切符を持って」

2014-08-03 06:43:11 | 子育ての知恵

何のカテゴリーに入るのかな・・・?という話です。

私には珍しい、でも、すごく感動したので、記録として・・・やはり残しておこうと思いました。

子どもと絵本・・・日常では、自分のこととしては本当にそういうゆったりした時間がなくなってしまっています。

でも、絵本にはずいぶん子育てを助けてもらって、いろんなものを絵本からもらってきました。

ひだまりの絵本棚にも、大好きな絵本がおいてあります。

その絵本を親子に届けようという活動(家庭文庫・保育園や幼稚園小学校図書館などでの語り・読み聞かせ)をず~っと地道に、でも、こつこつと確実にされてきた方たちと出会う場が、年に一度、暑い夏にあります。

去年久しぶりに参加して大変感動して、会員になり、今年も参加して。

またまた、とっても感動しました。

去年も記事にしようかなと思っていたのですが、あまりに個人的なことかなと躊躇したり、忙しさに流されたり・・・で、そのまま。

今年は文章にしてみます。

感動がどれほど伝わるものかはわかりませんが、やはり書いておこうと思います。

多くの絵本の誕生を支えてこられた編集者・松田素子さんのお話に圧倒されました。

「私は産婆です」とおっしゃるけれど、助産師との仕事とも違うのです。

無名の人をチラシのイラストから見出し、絵本を書きませんか?というところから始める(ことまである)方。

そのおしかけてまで作った絵本は「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」

何度も何度も納得できるまでやり直すようにいうというのは、どれほどエネルギーが双方に必要か。

そして、それをよりよいものをという熱意から真剣にぶつかりあって、そこから、素晴らしいものを作品に仕上げていく。

その熱意はどこから来るのか。

子どもに対しての責任だといいきる。

今を生きる子どもたちへの今を生きる大人の責任。

子どもたちを決してなめてない、最良のものを手渡したいという熱意から来るのだと感じました。

絵本作家を目指す人や編集者が集まる松田さんのワークショップから生まれた絵本の紹介で

「そらまめくんのベッド」

これは、とても有名ですし、私も子どもと何回も楽しみました。

完成品までには、何回も何回もやり直しがあり、その中で、世界を描くことで完成に至る話もありました。

子どものワクワクドキドキを引き出すためにできることは何か、いつもいつも頭にあるんだなぁ・・・と。

作者と編集者の関係って、すごい信頼関係があるのだと初めて知りました。

そして、編集者の仕事がどれほど作品の質にかかわるのかということもよくわかりました。

だからこそ、の作品に仕上がっていく、編集者と作者のエネルギーのぶつかり合いというか高まりを実際に見ることができました。

苦労して苦労して、でも納得できるものはもうかけません…という内容のごめんなさいの連なる手紙をもらっても、

「待とう」と思う懐の深さ。

まど・みちおさんの詩の絵本「せんねんまんねん」「くうき」は、そういったやりとりから生まれ出てきた傑作です。

「ムーミン」シリーズの絵本(講談社)はテキストから手掛けたそう。

そんなことしていいの?と尻込みする松田さんですたが、込めたい思いに突き動かされて作ったそうです。

「ものを所有するということ」を考え込むエピソードも披露してくださいました。

ムーミンは世界遺産みたいなものなので、個人のその後の著作で変わることのない世界がすでに完璧にできあがってるとのこと。

なので、管理するヤンソン協会の許可があったら絵本を作ることができるそうです。

まど・みちおさんという人のことはすごい人というのは知ってましたが、その人としてのすごさ、

詩人の心というものを垣間見せていただく話の数々も素晴らしかったです。

「まど・みちおさんからの手紙 こどもたちへ」は、ぜひひだまり文庫に入れなければ!

子どもへの愛に満ち満ちているその手紙は、もともとは国際アンデルセン賞受賞のときにふるさとの小学校の子どもたちがお祝いのお手紙を送ったお返事だったそうです。

あるとき、その小学校を訪ねた松田さん(偶然にもまど・みちおさんと同郷だそう)は、何気なく飾られているその手紙を読んで、

すごいことが書いてある!と校長先生に許可をもらい写真に収めたそう。

東京で、仕事仲間ですごいものがあるのよ~と仕事仲間に見せたいたら、そこから本にする話が出てきて。

まど・みちおさんにお願いしたら、しばらくののち静かに

「うれしいことです」とおっしゃったと。

でも、本が出来上がるのに時間がかかり、間に合わず、お葬式でとても悲しかったそうです。

出版前にこの手紙を東北の被災地支援の子どもへのワークショップで一人一人に手渡していたそうですが、

その一人が「私を励ましてくれる大切な宝物です」という連絡が、まさにそのお葬式の晩にあったのだと。

奇跡的なその出来事で、救われた思いがしたそうです。

「まどさん、ありがとう」と空を見上げたと・・・

あるときに、編集の打ち合わせで、病室を訪れたときに何気なくはっぱを持って行って、きれいでしょう?と置いたらまどさん、

「このはっぱは、こうなるわけがあったのですね」と一言。

小さなものに宇宙をみるというまど・みちおさん。

俄然、むくむくとその人生の旅路を知りたくなりました。

たぶん・ひだまり文庫に「まど・みちおさんコーナー」ができるかも・・・

ちょっと長くなったので。いったんここで。

松田素子さんのインタビュー記事、ありました。

本当に、いっぱいいっぱい楽しい話が次々にでてきました。ここで書いてるのは、ごくごく一部。

インタビュー記事にある話、さらに深い話もしてくださいました。

もう一つ、私も課題にしている「次の世代につなげる」という話も聞けましたので、また改めて書こうと思います。

去年も感動があったのですが、もう一度思い出しながら大塚敦子さんのお話しも書きたいと思います。

私の夏休みの宿題かな・・・

(大きな宿題は外来小児科学会の発表ですが・・・)

 

 

 

 


「子育ては一人でしない」~ゆる育児「夫婦で育児のコツ」~

2013-10-31 00:02:09 | 子育ての知恵

11月2日に第二回「ゆる育児キャンペーン」のトップバッターでお話させていただきました。

ゆる育児キャンペーンはこのあと、墨田区・江東区・文京区・武蔵野市・足立区と続きます。

どのイベントも、開催のみなさんの思いの詰まったすばらしいものになりそうです。

杉並区ではきずなメールプロジェクトと知ろう小児医療守ろう子ども達の会のみなさん、サノフィ―さんの支援をいただきました。

伝えたい一心の私で、上手な語りもできないのですが、みなさんに支えていただきなんとか無事終えました。

去年に引き続いての話、去年の「産後クライシス」も踏まえて、どのようにしたら前向きに子育てを楽しくできるのか・・・

そういう話にしていきたい、打ち合わせのときからみなさんとも話し合いを続けました。

ひだまりクラスでも、夫婦関係のことは悩む人も多く、リクエストをいただき、父親学級やパートナーシップ講座をしてきました。

その中でもいろいろ学びがあり、今回は直前に参加した子育てフォーラムでの話も刺激になり・・・

私の中で発酵した言葉を伝えました。

単純なことなんですけれど、家族の中でも一人で子育てしないということなんです。

きずなメールプロジェクトのコンセプトも

「孤育てをしない」なんですけれど、まさにこれ!

これを夫婦間でも徹底するというものです。

言うは簡単だけれど、これは案外難しいのです。

出産後の女性は実感しやすいかもしれません。

父親は取り残された感が大きいのが普通です。

妊娠出産子育て、すべてを身体を張っていのちがけで向き合う以外ない女性とは違います。

どんどん子育てが上手になる女性、子どもを守るため時にはにピリピリする女性、

産むためにホルモン状態が特殊になるので、精神的にも弱者なんです。

感情の振れ幅が大きいですよね。

嬉しいことも、哀しいことも、辛いことも、悔しいことも、腹立ちも・・・普段の何倍も強く感じます。

だから、この時期の男性の不用意な一言はず~っと後にひきます。

そんなときには男性は絶対に正論はだめ、「ひたすら受け止める」に徹してください。

ホルモン状態が特殊というのはいつまで続くか・・・一つの目安になるのが赤ちゃんの肌の状態。

え??でしょう?

赤ちゃんの生まれたての肌はべたべたした脂っぽいのです。

洗っても汗臭いと思う人もいるでしょう。

これはお母さんからのホルモンが移行してるから。

だから、新生児ニキビにもなるし、湿疹も出やすい、石鹸で洗わないといけない肌なんです。

この肌の状態が変わってくるのが3か月頃。

乾燥しがちな子どもの肌、になってきます。

その頃には、感情的な振れ幅もちょっと落ち着いてくると思います。

(そのころ、まだ落ち込みがちだったりするとちょっと心配かも・・・、本格的なウツっぽい状態になってくる可能性があります

きずなメールプロジェクトの産後うつセルフチェックをしてみてください)

とにかく、産後のたいへんな時期を赤ちゃんと乗り切ったお母さんには、ある程度、無理もしつつかもしれないけれど、

生活ができてきていて、父親に頼るよりも自分がやっちゃえとか、頼んで面倒がられるのがいやとか・・・となりがち。

で、さらにはそうすることで、ますます忙しくなりキリキリしてしまったり。

余裕がなくなるとイライラプリプリして悪循環ということをよく聞きます。

はい、とってもよくわかります!

そして、「察しろよ!」という気分になる・・・

多くのママが口にしていいます。

「察してほしい、こんなに大変なのに」と。

ところが、男性というのはこの察するということが、一般的には苦手なんですね。

(女性は察するとか共感するというのが得意なんですが)

さらに、子どもを産む前には、一人前の社会人・大人である女性は、人に頼むということが苦手なんです。

自分一人でなんでもできている(結構、つもりなだけなんですが)女性には、頼るお願いするということが苦手な人が多いです。

でも、子どもを育てるのは、人に頼ることの連続なんですよ。

上手に人に頼ることのできる人は子育てが上手な人だと思います。

また、信頼できる人の手を多く借りるほど、子育て環境は豊かになります。

赤ちゃんの時代はまだしも、子どもが大きくなると、ますます人に頼る、手を借りるという場面が増えます。

赤ちゃん時代に、後々に必要になる上手に頼む頼るための予行演習ができるのだと考えたらどうでしょう?

夫婦間でそれができないと、社会に出て他人に頼むことはもっと難しいでしょう。

子どもを持っている人の特権です。人に頼るのは。

それを受け止める度量を社会は持たなくてはいけないと思います。

それができてこそ、成熟した社会と言えるのではないでしょうか。

「お互い様」です。

頼ることができ、感謝できたら、次には頼られること、受け止めることをしていけばいいのですから。

人間が信頼しあえるのを見ることは、子どもにとってもいいことです。

その基本単位が夫婦なんですよね。

だから、信頼できる夫婦関係を作ることは大事なことですね。

難しいことだと思います。

いえ、簡単でない夫婦もいるでしょう。

子どもが産まれるというのは、それまでは見て見ぬふりをしていたことをそうではいられなくするからです。

価値観の違いが見過ごせなくなることも多いです。

だからこそ、その関係性を育てることに価値があるのかもしれません。

双方の努力が必用で、その努力は果てがないかもしれません。

でも、子どもは信頼し合える夫婦関係に安心感を持ちますし、子どもに対しての大きなプレゼントになることはまちがいないでしょう。

ゆる育児のお話会で、一番いいたかったのは、これです。

一人で子育て(孤育て)しないで。

その初めに夫婦で子育てをしましょう。

それは、とっても楽しい。とっても豊か。

少なくとも、頑張ろうと思える間は。

(もう頑張れないとい気持ちになっても、シングルになることになっても、孤育てはしないようにしましょう

→男性は思いもしないけれど、女性は離婚を考えているってパターンも結構ありますね・・・

それも一つだと思います。すべては自分が納得できることを目指すしかないと思います)

「夫婦で育児のコツ」という話の最後にはこれは言えませんでしたが・・・

悩むのは悪くない。

自分らしい結論にたどりつくために必要な悩みはありますから。

納得できる結論のために悩むのです。

どんな状況でも、子育ては一人でしないようにする、一人で抱え込まないようにする。

それが一番大事です。

一人で抱えない、つまり、他人を頼るということです。

 

 

 

 

 

 

 


東京スキンタッチ会のみなさんと・・・予防接種のはなし・産後のはなし・ベビーマッサージのはなし・・・

2013-02-04 00:01:49 | 子育ての知恵

知ろう小児医療の会との共催で、東京スキンタッチ会で小児医療講座を担当させていただきました。

東京スキンタッチ会は、鍼灸師さんの自主グループ。

子育て支援をしたい、小児はりを子育てに使うことで子育てを支えたいというかんがえていらっしゃてるみなさんが活動されてます。

小児医療の講座の中で、やはり予防接種の話題が多かったです。

が、私もそうなのですが、自然と医療が対立するのでなく、よいところを取り入れましょうという考え方だと思いました。

予防接種の話は自然派の方の中には、接種を拒否するのはいいけれど(本当はよくないけど

それであなたのお子さんが病気にならないのは周りの方が接種してくれているからだよと話します。

そのことも納得できない、そんなはずはないという方は、ちょっと問題なように私は思っています。

自分の考えにとらわれてて、公平に客観的にものごとがみえていないかもと。

今日ご参加のみなさんは、その話もよく理解してくださったかと思えました。

接種率が高いということが流行を抑えることになる、そして、受けられない人を社会で守ってあげることになると。

接種率が高いほど(麻疹では目標95%といいます)流行は抑えられます。

麻疹が「命定め」と言われた江戸時代の話がわかりやすいので今回もしました。

江戸時代は20年に一回大流行があったのです。

流行のたびに、ほとんどの人が免疫をもつことになる。

つまり、生き延びて免疫を獲得するか、または「命定め」で亡くなってしまうか。

その時点では免疫獲得率(現代なら予防接種接種率)がとても高い世の中なんです。

20年たって免疫を持たない人口比率が増えるとまた流行するの繰り返しなのです。

飢饉と重なると人々はバタバタ亡くなっていました。

現在でも内乱で医療の整っていないところでは麻疹はバタバタ亡くなります。

そして、医療の充実している日本でも麻疹はとても重い病気で、1000人に一人亡くなります。

予防接種のメリットデメリット。

それぞれに考えて納得して接種してほしいと願っていますが、

接種したくない事情もそれぞれにある場合があります。

そういうときは説得するのかと聞かれましたが、私はそこまで追いかけて行って説得することはしません。

5%に自ら望んで入る方を説得するよりも、何となく怖く理解したら納得できるという方に一生懸命にお話ししたり、

ご縁のある方にできる範囲でお話するにとどめています。

話しても不快になるだけという感じの方はわかるので、最初からあきらめる場合もあります。

 

小児はりの普及をと活動されているということで、やはり、産後のお母さんたちのケア身体を痛めないための赤ちゃんのお世話の仕方についてもお話しを聴けました。

いろんなお世話を手の力だけでしないこと。肩甲骨からの手・足腰から全身つながる手を意識して抱っこしてということでした。

生後2週間で訪問をされた方は、マタニティーブルーで辛くて泣いているお母さんを前に、一緒になって考えておられました。

難しい問題です。私自身も切実な問題としてとらえています。

泣いてるお母さんは、いろんな問題が噴出しているのかもしれません。

夫婦のこと・親との関係・自分の身体のこと・出産自体がショックで傷ついた経験だったのかもしれません。

また、その辛い混乱の中、何が問題なのか意識化言語化できるまでに至っていないということもあると思いました。

その話の流れで、別の方から足湯の話が出ました。

心が苦しくて寒い方は身体も冷たい、足湯をして身体を温めてあげると心も温かくなる、とのこと。

なるほど・・・と思いました。

実践の説得力を感じました。

いろいろな技、工夫を聞きました。

どの方も、なんとかお母さんの力になってあげたい、と真剣に考えアプローチしているんだな・・・と心強く感じました。

さらに・・・興味深いベビーマッサージの話を聞きました。

東洋医学をベースにしたベビーマッサージはオイルを使わないのだそうです。

日本の気候にはむしろ合わないとのこと。

助産師さんとは考え方が少し違うようでした。

そして、「やりとり」が大事という話。

お母さんがお母さんの手で触る。

気持ち良い表情をする子どもを感じる。自分自身も子どもの肌を触ることが気持ち良いと感じる。

そのキャッチボール。感覚と快感のやりとりが大事なんだと。

おなかを触ること。いつもを知ること。

私の医療講座の中にいつもある「身体を触っていつもを知る大切さ」と通じていますと言われました。

改めて大切なことだなと思います。

 

私自身も鍼灸師さんから、いい学びをいただきました。

鍼灸師さんによる、「子どもとのスキンタッチ」講座とか、「ママの身体のケア」講座などのスペシャルイベント!

本当に実現したいな!

スプーンや歯ブラシを使う小児はり・・・以前から興味はずっと持っていたのです。

 

子育てを支えたい人たちとこれからもつながっていけたら。

いろいろな見解の違いがあっても、「子どもの健やかな成長」という同じ目標に向けての活動を

手をとりあいながらできたら素敵だなと思います

 

来年度はスペシャルイベントをやっていこう!

よ~し、計画ねるぞ~っと