ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

週刊育児ニュース・予防接種編・・・追加情報です~

2011-10-31 17:41:27 | 医療情報

週刊育児ニュースの監修をさせてもらっています。

ナビゲーター役の土田晃之さんがなかなか素敵なコメントで、さすが四人の子どものパパって感じ。

前回お風呂のときのアドバイスなんて太ももの上で、とかね。

やってるんだな~って思います。

すでに終わったのだけど、ひだまりクリニックでも取材を受けました。

それは「初めての予防接種」編

二か月の可愛い赤ちゃんがヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンを受けているところです。

両腕に一本ずつ。

小さな赤ちゃんに切ない思いを持つでしょうけれど、細菌性髄膜炎にならないためにとても大事なワクチンなのです。

世界では標準的なワクチンで、すでに先進国ではこの病気は過去の病気となりました。

日本では定期接種化もまだで、なくしていく途上です。

取材を受けてくださったママは

「子どもを怖い病気から守るために大事なものだと思ってやります。」とはっきりいってくださってました。

時間の都合でカットされましたけど、とても大事なコメントだと思います。

あまりのも小さいから、上の子ではやってないから、任意接種なんだから、7か月からだと少なくてすむし、同時接種もこわいし・・・・

いろんな思いがあると思いますが、やはり二か月から受けるのがお勧めです。

小さい赤ちゃんほど、診断がつきにくい(非特異的な症状が多いです)この病気。

二つともきちんと受けていれば細菌性髄膜炎の9割は予防できるのです。

小児科医泣かせのこの病気、疑いが晴れないと夜中の救急外来でも検査(ルンバールっていう背中に針を刺して髄液を採るもの)をしないとならない。

年間1000人近い子どもが発症していて、そのうち1歳までが50%2歳までが80%といいます。

ね?小さな赤ちゃんにこそ大事なワクチンってわかるでしょう?

確実に治るものではなくて5%死亡・20~25%後遺症が残る病気です。

なるべく早く受けて、赤ちゃんを守ってあげましょう。

一か月健診では忘れないようにお話ししています。

 

定期接種化をめざし、11月10日にワクチンデモに参加してきます!

助成に不公平があって、東京都は助成遅れています。

(東京の子どもの13%しか無料で受けられないのです。)

その上、今回の助成の期限は来年3月。

多分助成は続くだろうという雰囲気ではあるけれど・・・

こんなのおかしい!ってみなさん!一緒にデモに参加しませんか?

去年も参加したけど・・・最初は恥ずかしいんだけど

気付くと大声

今年も細菌性髄膜炎から子ども達を守る会のみなさん、いらっしゃいます。

小児科の先生方やドラッグギャップを訴える会・・・いろいろな立場でいのちを守る活動をされている方々と官公庁のビル街を歩いてきます。

 

ここから実行委員長のメールの転送です

転送問題ありませんので以下の情報をなるべく多くの方々に広めていただきたいです。

参加できそうな方は是非ご登録後のご参加をお願い致します。

 

デモ参加希望はここへ

https://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P94466688

 

また、当日参加はできないけれどという方はぜひともみなさまの熱いメッセージをお寄せください。

http://vaccinedemo2011.bbs.fc2.com/

 

日  時:20111110日(木)午後1時集合。

デモ行進の出発予定:午後1時半ごろ

 

集合場所:三河台公園(東京都港区六本木)※アクセス下記参照

    (東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」より徒歩3分

 

デモ行程:三河台公園(スタート)→溜池交差点→虎ノ門交差点(※ベビーカーや車椅子の方はここから合流可)→厚生労働省→日比谷公園(ゴール)   

      全長2㎞の道のりです。プラカードなど持ってゆっくり歩きます。

 上記の目的に賛同し、ご支援して下さる団体・個人問わずどなたでもご参加いただけます。

 

参加申し込み・お問い合わせは:vaccinedemo2011@gmail.com

  (電話:043-248-1617:デモ隊実行委員長吉川恵子)

2011年11月10日(木)午後一時集合 三河台公園(東京都港区六本木)


以上です

11月6日(日)新宿子育てメッセ

2011-10-26 11:52:38 | イベント情報

第二回新宿子育てメッセが11月6日にあります。

新宿子育てメッセブログに詳しい内容があります。

前回は3月震災直前にありました。

会場は新しくきれいな所だそうです。

「知ろう!小児医療 守ろう!子ども達」の会では、午前午後で二回ミニ講座をします。

私も参加するつもり。

前回、やってみた「子どもの心音を聴こう」コーナーをしたいなぁ。

と、勝手に妄想中

会のブースのすみっこでやってみたのです。

これは、健診のときも、ときどきやるんですよね。

もちろん、慌ただしい保健センターのは無理。

個人病院の健診で後に待ってる人がいないとき。

お兄ちゃんかお姉ちゃんがいたら、なお楽しいのです。

子ども用の聴診器は子どもの心音がよく

聴こえて、自分の心音を比べるお兄ちゃんお姉ちゃんの真剣な顔がとても可愛いのです

赤ちゃんの心音が自分のよりも早いってしっかりわかって驚きを表現してくれる子もいます。

元気で頑張ってくれてるんだなぁってお母さんにわかってもらうこともいいことだなと思います。

人間の身体の生命力というか、不思議さを、耳から感じてもらうことができるしね。

嬉しくて聞いてもらってたら、あっさりしてる人もいたりして・・・後で医療関係者とわかったりしたこともありました

そりゃあ、珍しくないね

って、よく考えると医療者って感動が少ないことがあるんですよね。(一般的には出産とかもそうかも)

聴診器を持っていくのは当然だけど、白衣を持っていこうかな?と思案中~

白衣って子どもには嫌われるんですよね。

私自身も嫌いだけど、ね。

でも、お医者さんって一目でわかるからね。

「子どもの心音を聴こう」コーナーでは、相談もお受けします。

予防接種のこと・母乳のこと・夜泣きのこと・身体の心配などなど・・・

お待ちしています


10 月29日の子育て講演会&チャリティーコンサート

2011-10-25 23:48:47 | イベント情報

知人から、素敵な情報をもらいました。

NPO「21・子育て応援の会」という団体のイベントです。

理事長の巷野悟朗先生は子育て支援の第一線でご活躍されてこられた小児科医です。

被災地の子どもたちに”心”を届けよう ~チャリティコンサートと講演~

今知ったところなので、本当にすぐのイベントですが、とても素晴らしいものになりそうです。

その知人によると、参加者が集まらず、無料にして募金箱を置くということです。

HPには、その情報はないようですが・・・

行ってみたいですね~

定員800人程の会場なので、 申込みしなくても当日参加で入れるそうです。

 

 

 

 


2011ワクチンデモに参加しませんか?

2011-10-17 00:22:45 | 医療情報

昨年に続いて今年もワクチンデモがあります。

子ども達を世界で普通にされているワクチンで守れる病気から守りたい。

差別なく誰にでも希望者には無料で受けられるように。

その思いを持つ保護者、医療者、患者、が集まって心を一つに声を合わせて歩きました。

以下、細菌性髄膜炎から子ども達を守る会事務局からのメールのコピーです。

 

【細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会】活動会員のみなさまへお知らせです!


昨年、10月14日にお天気にも恵まれ子どもたちのいのちと健康を守りたい有志約120名が大集結しました!!          主催は、
13団体でつくる「2010年『希望する子どもにワクチンを』デモ隊実行委員会」として六本木~厚労省前を経由して日比谷公園までの約2キロの道のりを車いすや子どもたちも交えて『希望するこどもたちにワクチンを!』と訴えデモを行いました。

この後政府の臨時補正予算に3種ワクチンの助成の予算が盛り込まれ今年度多くの自治体で費用の助成が行われています。
そしてこの助成制度引き続き行われるであろうとずっと言われており先般の予防接種部会でも来年度以降も円滑な接種が行えるよう、今後の定期接種への移行を視野に入れながら検討すると明確にうちだされています。
しかし、来年度の概算要求には子どもたちを感染症から守る予防接種に関する予算が計上されていません。
議論も大切ですしかしながら議論だけでは子どもは守れません!!
速やかな実行を求め立ち上がりましょう!
2011年11月10日(木)午後1時集合
           午後1時半出発
           午後2時半終了

三河台公園(東京都港区六本木)
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木駅」より徒歩3分

2011ワクチン公式デモサイト
URL
http://vaccinedemo2011.web.fc2.com/
モバイルURL
http://vaccinedemo2011.m.web.fc2.com/
急な日程ではありますが今!この時期に行わなければ間に合わないとして急遽決定しました。

みなさまのご参加・ご協力をお待ちしております。

参加申し込み・お問い合わせは
https://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P94466688
携帯からは
http://www.formzu.net/mfgen.ex?ID=P94466688


以上です。

以前も記事に書きましたが、自治体によって格差が大きいのです。

東京都はとても遅れているのです。

23区でも大きな差があります。

そして、記事を書いたあと、伺った話ですが、東京都の子どもは13%しか無料でヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンを受けられないのですって

子どものいのちは守らないといけない。

大人の一番の優先課題なのに。

昨年も参加しました。

今年も参加できるように仕事を調整しなきゃ!


虐待について思うこと

2011-10-15 23:03:45 | 子育てあれこれ

NHKで最近、虐待の話題がいろんな番組で取り上げられています。

それに続いてか、外来小児科学会のメーリングリストで、虐待の話題が盛り上がっています。

ある先生が「叩かないで子育てしましょう」と啓発しましょう。そのためによい言葉はないですか?と書き込みされてから始まりました。

全く賛成!という意見。

叩くはダメと一律にいうのは問題があるという意見。

誰もがどうしたら哀しいことがなくなるか、虐待の問題を真剣に考えての意見です。お

虐待の定義も難しい。

微妙な部分で悩んでいるお母さんも多いかもしれません。

また、最近は泣かさないように気をつかう、通報されそう、と訴えるお母さんも健診で出会います。

私も、虐待についてできることをしたいと思いつつ、まだまだだなぁと思います。

自分のこととして悩みだすからです。

以下は勇気を出して、そのメーリングリストに投稿したものの一部です。

 

私の親は厳しかったです。哀しい思い出として残っていることもあります。

でも、恨んでないし、愛されたと思っています。哀しい思い出以上に楽しい思い出心が温かくなる思い出もいっぱいです。

両親はそれほどのことをしたとは思っていませんし、ほとんど忘れています。
そして、3人の子どもはそれなりにまともに育ったので、自分の子育てには自信があります。
「厳しくても叩いても愛情があれば大丈夫なのよ」と母は言います。
(愛情が伝われば、が大事なんでしょうけれど)
私の子育てを見てきついということがありますが、私はもっと厳しく育てられたと思っています。
両親が厳しく強く、一生懸命育ててくれたからこそ、私は医者になれたし、そのことを感謝しています。
ですから、私も同じように育てました。
きちんとさせなきゃ、と。
愛しているからこそだ、子どものためになると信じて。
ときには叩くこともありました。
頭では、正しくないこと恥ずべきこととは思っています。
別の方法で育てられたらよかったとも思っています。
我が子にすべきことは頭でわかっていてもできないのはなぜだろう?
健診などは自分でできないことを人にアドバイスするのか?と苦しんだ時期もありました。というか、今も考えることがあります。
正解はわかっている、他人のこどもにはできる、なのに、自分の子どもにはできない、なんて。
一番してあげたいのは自分の子どもなのに。
サポートしてほしい身近なパートナーからの非難は立ち直ることをより難しくしますね。
 
夫婦関係が虐待には大きく関係するとあさイチ(NHKの朝の番組・虐待特集で)でもいっていましたね。
まず、信頼関係を作らないと正しい意見も素直に入っていかないと考えます。
なぜできない?と自分でも責め他人からも責められるとさらに孤立して治したくても治らない状況に陥っていくと思います。
 
叩いている母親はそんな自分がいやでしょうがなく、それでも、責められてあたりまえだと自分を責めて、夫や家族や社会からも責められて、孤立しています。
私は子どものために、母の立場に立ちたいと思っています。
誰だってそんな苦しい子育てしたくないに決まっています。
そんな思いをしたくて子どもを産むなんて普通はないでしょう。
 
母親が愛されていない、認められていない、納得できない思いでいたら、子どもに優しくできないと思います。
ケアする仕事ほどケアされていないと。
医療や福祉や教育の現場では特に大切な視点だと思っています。
母親業も、そういうことが大事だと思います。
ケアは夫から家族から地域から社会から受けられるようでないと。
そういう意味で母親を責める前にすることはいっぱいあるからこそ、その部分が足りないからこそ虐待がなくならないのだと思います。
母親を責めるつもりがないことはよくわかっていますが、母親に言う言葉は「叩くのはだめだよ」「やめましょう」ということを伝えたいほど、「だめ」よりも「助けたい」という気持ちがそのまま伝わる言葉でないとと思います。
社会での子育てが進む、子育ての支援がもっと普通にもっと温かくもっと誰にでもあればいいのにと思います。
 
あさイチで紹介されていたスウェーデンでは、30年前に法制化が進み、子育て支援に国が積極的に関わりました。
(法制化する以前は、社会通念として「子育てに体罰が必要な時もある。」というのが主流だったとのこと。)
父親の育児休暇を進めていくとか、小児看護師を要請で家にいつでも無料で呼べるとか、商店はベビーカーが入れるようにしないといけないと法律で定められているとか、制度からのことが紹介されていました。
けれど、印象的なことは、「可愛いね、世話をさせて、今度シッターできるのはいつ?と多くの人にニコニコと声をかけられます。」と赤ちゃんを抱いた母親が幸せそうに言っていたことです。
子育てする人、子どもに対する目が本当に温かい。
 
虐待をなくすためのポスター作りも社会で子育てを分かち合いましょうというメッセージが強いものならいいなと思います。
 「叩いてしまうのはなぜでしょう?一緒に考えてみましょう。」
「一人で苦しまないで。頼られる小児科医になりたいのです。」
というようなメッセージだったら素敵だなと思います。
 
虐待のこと、本当に切ない思いで見ています。
自分自身のこととして。
虐待をしている母親はその人だけの問題ではない、社会の問題の一部が出ている、誰にでも悪い環境の中ではありうる、そういう目で見てほしいと母親の立場では願っています。
乗り越えられたら、援助者になれると思うし、そうなりたいと思っています。
子育てに苦労した自分にだからできる援助がしたい、というのが目標です。
以上のような内容です。
決意表明みたいですね。
ひだまりクリニックでどのように取り組んでいけるか手さぐり中です。
虐待問題は子どもは当然かわいそうです。
だけど、虐待している親もかわいそうなんだと私は思います。
それほど追いつめられている、助けがない、孤立しているのだから。
子どもは社会の宝。
だから、社会で育てるのが当たり前。
社会の代表で育ててくれてる母親も大事にするのが当たり前。
そういう意識がひろがっていったらどんなに母親たちの子育ては楽になるだろう・・・
もっともっと子どもに対して子育てする人に対して温かい社会にしていきたいです。