6月29日に父親学級を初めてひだまりクラスでしました。
父親学級は妊娠中にときどき産院や自治体主催でされていますけれど、産後の父親学級はあまりないような気がします。
これも母親学級と同じで、産後の母親学級が必要なように、産後の父親学級も必要だと思います。
私は、父親達に産前産後の母親がどんな状態でどんな支えがほしいか、
どれほど父親の支えが母親の安定につながるか、そういうことをずっと伝えたいと思っていました。
常々、ことあるごとに、言ってますが、母親は母親の周りのすべてから支えられるべきだと思います。
それは、母親のためでなく、子どものために、です。
つまり、母親を支えることが子どもを支えることになるのです。
母親が幸せに子育てできていれば、育てられている子どもは幸せですから。
母親への支えは、身近な存在である父親(パートナー)からのものが一番重要であると思うし、
産前産後は、特に医療の現場からの支えも重要です。
さらに、実の父母(赤ちゃんからはおじいちゃんおばあちゃん)、友人知人も含めて地域から自治体から国から、
とりまくすべてから支えられているといいなと思います。
温かい支えがあるほど、そして、その支えが母親の必要に合っているほど、母親は安定します。
そして、母親らしくなると思うのです。
母性という種は誰にでもあると思うのです。
その種は発芽しやすいこともしにくいこともあります(それは個性という面と捉えられるかなと)
でも、芽を出しやすくする・花開きやすくするには、水や養分が大事ですよね?
その水や養分にあたるのが父親の支えではないかなぁと、そんな風に感じています。
さらに・・・支えというものの内容も考えて欲しいなといつも思っています。
つまり、支えているつもりがそうではないということが実はあったりするからです。
やってくれているつもりだし、少しでもやってくれるのだからと我慢する人がいます。
または、うまく伝えられないからとあきらめる・我慢する人もいます。
勇気を出して伝えたら、逆切れされたという人もいます。
また、喧嘩腰に言ってしまってかえって落ち込んだり疲れたりする人もいます。
そのように、感情的になってしまって、いつもよりもトゲトゲしたり、落ち込んだり、イライラしたり・・・というのは、
産後だからということだと思います。
女性の身体の中では、産後特有のホルモンの嵐の状態だから。
それがあるから産めるのかもしれないのですが。
そして、その状況は2~3か月は続くのが普通です。
昨日は・・・最初に「私って求め過ぎてたのかもしれない・・・」とコメントを出してくださるママがいて・・・
もう、なんだかそこで終わりにしたいくらいな感じでしたけど、そこから話を始めました。
妊娠出産は、女性の心をとても繊細にする、動物的に感情的にする、それでこそ産めるのかもしれないという話をして、
男性の支えが女性の支えになっているかということ、常に女性に焦点あてることが特に2~3か月が必要という話をして・・・
(そのときの恨みはいつもよりもかなり増幅されて残りますし、感謝も増幅されて残ります)
でも、男性を責めようという気持ちはないのです。
ただわからないだけなんだと思うからです。
どれほどのことが女性に起こっているか、わからないだけなんでしょう。
男性と女性は出産では、身に起こることが全く違いますから、女性は自分の身を通して実際に痛みを引き受けなければならないから、
そして、育児も最初から母親がすることがほとんどなので、(特におっぱいに関しては・・・)
ギャップはますます広がるのですね。
さらに里帰り出産だとますますそのギャップにも気づきにくいのでしょうね。
昨日も里帰り出産が溝を深めたかもという話がありました。
産後クライシスというのは、そういう状況からどんどん深刻になっていくのだと思います。
じゃあどうするのか?
それは、それぞれで考えてそれぞれで努力していくしかないのかもしれません。
私ができるのは、女性がそういう特殊な状況であるということを二人に伝えることかなと思います。
そして、「自分はおかしいのではないか?どうしてこんなに怒ったりイライラしてしまうのだろう?」ということもある状況は、
むしろ当たり前なんだということ、ちゃんと落ち着いてくるものなのだということをまずお母さんたちに伝えたいと思います。
そして、男性には、女性がとても繊細で傷つきやすい感情的な状況になっているということ、
そういうときは理詰めはむしろ逆効果であるということ、まずは寄り添ってあげる・受け止めてあげるということが大事なんだと伝えたいと思います。
それぞれの家庭の形を作っていくには時間がかかるでしょう。
子どもが産まれたからわかった双方の価値観の違いに驚くこともあるかもしれません。
でも、夫婦は時間をかけて育つものだということなんですね。
母親自身、子どもが産まれたら、今できてないことに苦しむものです。
自分を責めてしまって、それが余計に悪循環になってしまうこともあります。
自分もゆっくり育てばいいのだと思えばいいのです。
子育ては最初からうまくいかないのは当たり前です。
同じように、夫婦もゆっくり育てていこうとすればいいのです。
ゆっくりでいい、その過程そのものが子育てというものなんだと思います。
それぞれでいい、自分たちらしい家族をゆっくりとじっくりと作っていけばいいのですね。
人間関係は二人で作るものだから、どちらかだけが正しいとか、間違っているとかはない。
と同時に、いつもどちらかだけが我慢してなんとかなってるというのもおかしいのです。
出産はある意味、夫婦のピンチかもしれません。
でも、チャンスにかえられるピンチなんですね。
夫婦が仲よしというのは、子どもが一番うれしいことですし、
子どもが初めて目にする自分以外の人間関係が両親ですから、そういう点では仲良しの夫婦は子どもに一番のプレゼントなのかもしれません。
いつも子どもへの初めてのプレゼントは「生活リズム」と言ってますけれど。
(喫煙家のパパは禁煙も、ですよ~)
「ピンチはチャンス」です。
そして、「あの産後があったから、夫婦関係がよりよくなった」という夫婦は実際います。
双方の努力で、無理しすぎずにそれぞれのよい夫婦の形、よい家族の形をさがしてみてくださいね。