多くの学会イベントが延期になりましたが、小児科学会も8月に延期になりました。
今回の震災についての緊急フォーラムが開催され、何か情報があったらと参加しました。
予想通りの超満員の会場
「この大災害に小児科医はどう立ち向かうか」
このテーマに何かできることは?自分自身もまず知りたい。何か診療に有意義な役にたつ情報は得られないか。
そんな思いでした。
いってよかったです。
だれも「大丈夫です!」と断言はしてくれないけれど、多くの方の働きに頭が下がりました。
私にできることもこれだということはないのですが。
一番心に残った話を・・・。
それはDMAT隊員の方の報告。
震災の翌日に現地入りされた先生でした。
地域に一病院のみ残った基幹病院での体験の話。
廊下がそのまま病室の野戦病院のような状態。
だれもがピリピリして怒鳴りあったり泣き出す職員もいたり・・・。
限界の現場で心の支えになったのは、子どもたちのそんな中で遊ぶ姿だったといいます。
この子たちが明るく暮らせるように頑張ろう。
そう思って力が湧いてきたそうです。
とても、共感できる話でした。
被災地にいない小児科医に何ができるかと思うかもしれないけれど、できるんです!
子どもたちが元気に笑っていられるようにする、子どもたちの健やかな育ちを守っていく、それが仕事なんです、と。
子どもが社会の元気の素だという話は、素直に納得できます。
子どもたちが見てるから、あきらめちゃだめなんだと思います。
でも、疲れてるときは休んでいいし、立ち止まってもいいし、生き延びるだけだっていい。
力が湧いてくるのを待つために息をひそめてひっそり生きるだけでもいいって思います。
そんな中でも絶望しないこと、あきらめないことが大人には大事なんですよね。
絶望的な状況を支えあいながら乗り越える姿も子どもたちはきっと見ている。
大人たちが子どもたちのために頑張ること。
つまり、よりよい社会を残すこと。
不幸の中からも立ち上がっていくこと。
それは、きっと子どもたちにも強いメッセージになる。
この震災で被災された方々に心を寄せて祈りたいです。
直接の被害を受けた子どもたちもそうでない子どもたちも笑顔でいられますように・・・
そして、その笑顔で大人たちが元気になりますように・・・