ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

にっぽん子育て応援団結成6周年フォーラムに行ってきました。

2015-05-31 23:21:45 | 母親への支援

全国から集まって子育て支援に熱い思いで仕事をされている人が集まりました。
第一部。行政のトップ(元新宿区長中山弘子さん・三鷹市長清原慶子さん)のお話と対談からスタート。中山さんとは、新宿子育てメッセで一緒に写真を撮ったことあったなぁと思いだしました。こんなに熱い区長さんだったんだ~
声をあげないと子育て世代の気持ちはやはり届かないんですよね。クレームでない全うな意見や要求はしていった方がいいんです。
文句でなく「こうしてほしい」「この方がいい」という意見。
最初からどうせ言っても変わらないとあきらめるのは思ってないのと一緒。...
(声をあげたら世の中変わると思っている若者の人数はスエーデン80%に対して日本20%なんて話もありました)
保育園拡充だけでなく在宅子育て支援も大事という話、頷けました。
バランス感は大事ですね。虐待は保育園の方がリスクが低いなんて話もありました。
第二部は実際に各地でいろんな形の子育て支援をされている方々の報告とディスカッションでした。
●東京家政大学内で子育てサロン「森のサロン」の話。佐々木聰子さん
●TOKYO PLAY 東京でプレイバークの活動されてる嶋村仁志さん
●信州で自然保育の活動されてるNPOくじら雲の依田敬子さん
●仙台で活動(内容がいろいろ。産前産後ケア・広場・ジュニア子育てサポーター活動・ホームスタート・・・)のNPO法人ピッコロの小俣みどりさん

本当にどの方も実践するために苦労されていることは多かったと思いますが、それをものともしない、今後もこうしたいというビジョンがしっかりあって、見習わないとと思いました。励みになりました。
中でも、私には佐々木さんの話がよかったです。小俣さんの活動が一番やりたいことと近いかな?と思い、励みになりました。

佐々木さんのお話は、先日の大きい子のクラスで村上さんと私が言っていたことと同じことだったのですが。より多くの実践を伴っているので説得力がありました。
すごくよい内容だったので、いただいた資料から書き出します。
「子どもは生きもの、自ら生きたい、育ちたい力を持っている。
しかし、自らのみでは育たない。
そこに人の存在、信頼関係にもとづいた人との関わりが必要である。」
「0~2歳児はいのちとこころが育つ大事な時期。
核家族で子育てしている環境は限られていてワンパターンになりがち、いろいろな情動を刺激する生の生活経験が不足しがち。
お母さん一人で経験させてあげたくても限度がある。
責任を一手に負わされているから、目が届きすぎるという面もある。
子育ては一人でするものではなく、お母さんを含めて周りの大人がいろいろな関わりながらするもの。」
「こころの育ちには笑い、喜び、泣き、怒り、嫉妬もしっかり経験することが大事。
親は大変だけれど、まず表現できることが大切。
なぜって、表現できなければ抑制する力も育たない。」
「ネガティブな感情が大人に抱きしめられることによって、安心・安全の感情が育ち、それに勇気づけられて耐性・我慢する力が育つ。
これは1~2歳の子どもが経験しなければならない学び。
核家族・少子化の今の子育て環境では、どうしても経験が不足しがち。お母さんだけに任せるには荷が重すぎる。
サロンでは、子ども同士の関わりも増えて、トラブルも起こり、感情が豊かに育ち、耐性が育ち、安定した自我が育って行く。その自分の気持ちをお友達に投影することによって、思いやりた社会性が育って行く。」
そうそうそう~!と思って聞いていました。

断片的に印象的な話を・・・

子ども一人当たりの大人の数は
1920年(大正14年)は1.72人
1970年(昭和45年)は3.18人
2011年(平成23年)は6.62人
2060年の試算は9.98人とのこと。

今の子どもの貧困
経済の格差が経験の格差になり関係の格差になっていく。

子どもが遊べる街は子どもが豊かに育つ街
子どもだけが楽しいのでなく、大人も楽しめる仕掛けも大事。

10月1日は都民の日。
「とうきょうプレイデイ」(去年は二回目)

ピッコロのホームスタートという試みが素敵でした。
話を訪問して家で聞いてもらう。一人目の子どもがチューブ栄養で、その子の注入時間に一緒にいてもらって話を聞いてもらって、二人目を産む決意ができました、という話もありました。
(新宿でもホームスタートってあるんですって。無料だとのこと)

FJの安藤さんは、
「イケメンよりもイクメン。今はさらにイキメンへ」
イキメンというのは地域のお父さんということ。
自分の子どもと同じように地域の子どものことを見てあげられる地域のお父さん。
ほめて叱って。という話。

勝間和代さんは、
「日本は民主主義の国。声が大きいとそちらに行く。声をあげましょう」という話。

私は、今困っている行政との交渉の話・産後ケアの基準を出していないなんて国は本気で産後ケアを進める気があるのかと思ってしまう、という話をフロアからの質問でしました。産後ケアという言葉が勝手にそれぞれに解釈されていると感じているからです。
一番困っているお母さんへのケアは産後すぐでしょう。
出産して身体も心も弱っている時期に、お母さんしっかりねと赤ちゃんを託されるというのはどれほど不安なことか、支援が足りない人には、本当に厳しい状況だと思うから。
そこに医療ができることがあるはず。医療の子育て支援はそこにあるはずと思っています。
お母さんが支援されて、大切にされることが、出産後のお母さんを「お母さん」にしていくと思っています。大事にされるとかわいがる力がつく。
産後ケアは「休む」ことだけでなく「子育ての自信をつける」「周りと信頼関係をつくる」ことが大事だと思っています。
産後ケアの切り口はいろいろあっていいと思いますし、お母さんを助ける方法はいっぱいあった方がいいと思う。でも、最初の根本ができていたら、その後もずっと苦労は少ないはずなんです。一か月健診で、もう少し支援があったら・・・と、何度も経験してきた小児科医として、そう思います。

国の基準がないので、地域の保健所でも対処の仕方がわからないといわれてしまいました。
どうなってるんだろうかと思います。
でも、檀上の方々はいろんな困難を乗り越えて頑張ってこられたんだとわかりますから、私も、にこやかに(難しい)乗り越えていきたいと思います。

 

普通はブログに書き、FBに載せるのですが、今日はFBに書いたものをこちらにコピー

フォーラムの報告と一緒に、今、私が苦労していることも正直に書きました。

もうすぐ明るい報告ができるように、あと少し、頑張ります。

お母さんの支援がより実際的にできるように動いています。


『シルミルマモル』こどもの病気についての動画が完成しました!

2015-05-29 23:00:37 | 医療情報

知ろう小児医療 守ろう子どもたちの会のみなさんが頑張って作られたウエブサイトです。

シルミルマモルといいます。

3月のリリース予定が5月になり、なかなかの難産だったみたいです。

子どもの病気について、知って安心を目指す会の素晴らしいお仕事です。

私が今の仕事をしているのも、この会に協力したことが一つのきっかけになっています。

私が小児科医として、お母さんに伝えたいことがお母さんたちも知りたいことだったんだとわかった時に、

産後の母親学級をしてみたいという気持ちになりました。

「知ることで安心する」

「心配なら受診する」

それで失敗したら、それも成長の糧になると思います。

知って不安になる情報が山ほどあるネットの世界が現にあります。

人を不安に陥れて面白がっている人も実際にいます。

でも、いい情報もあるし、それを見極めることがとても大事ですね。

すべての情報に協力医の監修が入っています。

私は、赤ちゃんのケアについて、授乳や抱っこについての部分を担当しました。

目の前の人に対してものをいう仕事と違って、ネットでの情報の仕事は、不安な面があります。

いつもそうなんですが、役に立つことがありますように…という気持ちで取り組みました。

このサイトに関わるすべての人がそういう気持ちで取り組まれたことだと思います。

役にたったとか、少し安心した、という気持ちになってもらえる、そんな役割を果たせますように・・・

 


20日にこころのケア講座がありました。

2015-05-23 00:27:58 | グリーフサポート

 20日にこころのケア講座の二回目がありました。

今回のテーマは、「世間の枠」と私らしさ。

世間の枠を考えるために一般的な「女性らしさ」ってなんだ?と考えてみる。

で、その反対を考えてみる。

望ましいとされる女性像と、望ましくないとされる女性像。

その世間で考えられている理想のあり方に自分が縛られているのではないか?

母親らしさで考えてもいい。

自分で母親ならこうあるべき、こうすべき、当然できるはず・・・そういう思いこみが自分をつらくさせることってないでしょうか?

自分の考える自分らしさを否定されたら・・・傷つくこともあるけれど、傷つかない方法はないかなという話も出ました。

私は、年々これが上手になってきたなと思います。

これこそ年の功ってやつね。

たぶん、長い年月をかけて、悩みながら自分と向き合って、私はこれでいいというところにたどり着いたからだと思う。

子どもが小さいときは、本当に自信がなくって、

そんな状態でいろんなアドバイスをされると、そのたびにグラグラと振り回されて、動揺したものです。

私は、この自分はこれでいいというところにたどり着くのに、悩むことが大切なんだと思います。

悩むからこそ、自分らしさや自分の価値観に出会える。

自分が強くなるということと同じだと思います。

自分が強いというのは、自分の考えを主張したり人に押し付けたりということとは全く別で、

自分自身がしっかりしてるからこそ、他人の異なった考えを認められるのだと思います。

押しつけて来る人は、認めてほしいとか同調してほしいという気持ちがあるわけで、自分に自信がないとも言えるのではないかなと思っています。

自分は自分。

他人は他人。

傷つけることなく否定することなく、でも、自分の考えをしっかり確認する作業もできます。

それぞれに認めながら、自分らしさを大事にしながら、別の考えも否定しないで尊重できる。

そういう風になれれば楽ですよね。

こころのケア講座は月に一回、傷ついた心をいたわるための講座です。

それぞれにある元気になる力を発揮できるように、いろんなアプローチや情報を伝えられたら名と考えています。

重いテーマもありますので、ここが聞きたいという単発参加で大丈夫です。

苦しくなったら途中で出てもいいですし、遅れて参加でも大丈夫です。

予約もいりません。

自分を大事に・・・自分に自信を持って。すぐにできなくってもだんだんでいいんですけれど。

楽になっていきましょう。

自分が楽だと周りの人たちも楽になるんですよね。

お母さんが楽になるのは、子どもを幸せにするために大事です。

年間スケジュールも決まりました。


5月6月土曜日オープンの日の予定

2015-05-16 08:45:50 | クリニックからのお知らせ

働いていて、平日は無理、という方のために土曜日も月に2~3回オープンしています。

5月は、16日と(書くのが遅いですが!すみません!)30日

6月は、13日と27日の予定です。

予約の方法はいつもと一緒です。

また、土曜日はお休みというお父さんや今後妊娠希望の女性には、

ぜひ、風疹抗体価を調べるということに利用してください。

杉並区民は助成があり無料です。

抗体価の検査は採血ですので、予約の時間さえあえば時間はあまりかかりません。

風疹抗体価が低い方には、ワクチン接種にも助成があります。

女性は無料で接種できます。

男性もほぼ半額で接種できます。

予約は03-3315-0217

または、hidamarisalon☆ybb.ne.jp☆→@

までお願いします。

 


女子美×親子で街デビュープロジェクト

2015-05-14 00:52:22 | イベント情報

わだっちでの活動は4期になります。

わだっちは、街の宝物でもある商店街を子育て中ママが応援、

逆に、ママも商店街を楽しく利用。双方によい活動になる地域の活動です。

子育てする中で、街にどんどん近づく機会は多くなると思います。

お母さんの人間関係を子どもは見てますね。

周りの人とどんな会話をするか、どうおつきあいするか。

商店街の人たちとの関係で子育てが助けられる経験は私にはあります。

小学生の見守り・職業体験の協力もしてくれています。

今年度の活動で、初めての試み女子美大生とのコラボがあります。

情報を転載します。

親子で街デビュープロジェクトのブログから転載です。

 

6月17日のグランドフィナーレへ向けて、女子美生×親子が2回のアイデアワークと17日には街中へ飛び出して・・・・・何かがあります!

そんな、女子美×親子の授業に参加したい!!!という赤ちゃん連れの親子を大募集いたします!!


単発参加もOKですが、連続すると楽しさ倍増!

親子(同伴される場合は0歳のあかちゃんまで、母の単身参加もOK!和田商店街近くにお住まいの方)を絶賛大募集!!


コラボ2回目の授業「親子×女子美生とアイデア街歩き」

5月18日(月)13時~15時半まで

和田帝釈天集合

追加募集 親子5組 (6/2と連続でのご参加がうれしいです)

※前半は、グループやペアに別れて(親子は、必然的に女子美生とペアになります!!)アイデアを妄想しながら、和田商店街を歩きます。

※後半は、女子美へ移動して・・・妄想を広げます☆

※女子美の教室は「女子のみ」です。授乳ケープをお持ちいただいて、授乳いただけます。

※オムツ交換台の用意はありませんが、学生全員「教室でオムツを替えてもらってOK!」「母のリアルな姿を見たい!」です。


コラボ3回目の授業「女子美生アイデアの体感?」

6月2日(火)13時~15時半まで

女子美術大学 正門前に12時50分に集合

追加募集 5名 (5/18と連続でのご参加がうれしいです)

(女子美の学食ランチ会にご参加希望の方は、11時30分に正門前集合

※学生がまとめたアイデアをプレゼン?体感??しながら、フィードバックをしていただきます。

※さらにアイデアが発展するアイデアも、大歓迎!!

※女子美の教室は「女子のみ」です。授乳ケープをお持ちいただいて、授乳いただけます。

※オムツ交換台の用意はありませんが、学生全員「教室でオムツを替えてもらってOK!」「母のリアルな姿を見たい!」です。


グランドフィナーレ「女子美アイデア、和田商店街にあらわる!?(予定)」

6月17日(水)13時~15時半(予定)

和田商店街で実施(予定)

※詳細は後日UP!


申込先:machidebut_info@yahoo.co.jp お名前とご参加希望のお日にちを書いて。メールにてお申込ください。

恐れ入りますが、お申込は先着順になります。


人生の先輩として、彼女たちに「母のいきざまを見せてあげてもいいわよ!」という方は、ぜひぜひご協力をお願いいたします!!