全国から集まって子育て支援に熱い思いで仕事をされている人が集まりました。
第一部。行政のトップ(元新宿区長中山弘子さん・三鷹市長清原慶子さん)のお話と対談からスタート。中山さんとは、新宿子育てメッセで一緒に写真を撮ったことあったなぁと思いだしました。こんなに熱い区長さんだったんだ~
声をあげないと子育て世代の気持ちはやはり届かないんですよね。クレームでない全うな意見や要求はしていった方がいいんです。
文句でなく「こうしてほしい」「この方がいい」という意見。
最初からどうせ言っても変わらないとあきらめるのは思ってないのと一緒。...
(声をあげたら世の中変わると思っている若者の人数はスエーデン80%に対して日本20%なんて話もありました)
保育園拡充だけでなく在宅子育て支援も大事という話、頷けました。
バランス感は大事ですね。虐待は保育園の方がリスクが低いなんて話もありました。
第二部は実際に各地でいろんな形の子育て支援をされている方々の報告とディスカッションでした。
●東京家政大学内で子育てサロン「森のサロン」の話。佐々木聰子さん
●TOKYO PLAY 東京でプレイバークの活動されてる嶋村仁志さん
●信州で自然保育の活動されてるNPOくじら雲の依田敬子さん
●仙台で活動(内容がいろいろ。産前産後ケア・広場・ジュニア子育てサポーター活動・ホームスタート・・・)のNPO法人ピッコロの小俣みどりさん
本当にどの方も実践するために苦労されていることは多かったと思いますが、それをものともしない、今後もこうしたいというビジョンがしっかりあって、見習わないとと思いました。励みになりました。
中でも、私には佐々木さんの話がよかったです。小俣さんの活動が一番やりたいことと近いかな?と思い、励みになりました。
佐々木さんのお話は、先日の大きい子のクラスで村上さんと私が言っていたことと同じことだったのですが。より多くの実践を伴っているので説得力がありました。
すごくよい内容だったので、いただいた資料から書き出します。
「子どもは生きもの、自ら生きたい、育ちたい力を持っている。
しかし、自らのみでは育たない。
そこに人の存在、信頼関係にもとづいた人との関わりが必要である。」
「0~2歳児はいのちとこころが育つ大事な時期。
核家族で子育てしている環境は限られていてワンパターンになりがち、いろいろな情動を刺激する生の生活経験が不足しがち。
お母さん一人で経験させてあげたくても限度がある。
責任を一手に負わされているから、目が届きすぎるという面もある。
子育ては一人でするものではなく、お母さんを含めて周りの大人がいろいろな関わりながらするもの。」
「こころの育ちには笑い、喜び、泣き、怒り、嫉妬もしっかり経験することが大事。
親は大変だけれど、まず表現できることが大切。
なぜって、表現できなければ抑制する力も育たない。」
「ネガティブな感情が大人に抱きしめられることによって、安心・安全の感情が育ち、それに勇気づけられて耐性・我慢する力が育つ。
これは1~2歳の子どもが経験しなければならない学び。
核家族・少子化の今の子育て環境では、どうしても経験が不足しがち。お母さんだけに任せるには荷が重すぎる。
サロンでは、子ども同士の関わりも増えて、トラブルも起こり、感情が豊かに育ち、耐性が育ち、安定した自我が育って行く。その自分の気持ちをお友達に投影することによって、思いやりた社会性が育って行く。」
そうそうそう~!と思って聞いていました。
断片的に印象的な話を・・・
子ども一人当たりの大人の数は
1920年(大正14年)は1.72人
1970年(昭和45年)は3.18人
2011年(平成23年)は6.62人
2060年の試算は9.98人とのこと。
今の子どもの貧困
経済の格差が経験の格差になり関係の格差になっていく。
子どもが遊べる街は子どもが豊かに育つ街
子どもだけが楽しいのでなく、大人も楽しめる仕掛けも大事。
10月1日は都民の日。
「とうきょうプレイデイ」(去年は二回目)
ピッコロのホームスタートという試みが素敵でした。
話を訪問して家で聞いてもらう。一人目の子どもがチューブ栄養で、その子の注入時間に一緒にいてもらって話を聞いてもらって、二人目を産む決意ができました、という話もありました。
(新宿でもホームスタートってあるんですって。無料だとのこと)
FJの安藤さんは、
「イケメンよりもイクメン。今はさらにイキメンへ」
イキメンというのは地域のお父さんということ。
自分の子どもと同じように地域の子どものことを見てあげられる地域のお父さん。
ほめて叱って。という話。
勝間和代さんは、
「日本は民主主義の国。声が大きいとそちらに行く。声をあげましょう」という話。
私は、今困っている行政との交渉の話・産後ケアの基準を出していないなんて国は本気で産後ケアを進める気があるのかと思ってしまう、という話をフロアからの質問でしました。産後ケアという言葉が勝手にそれぞれに解釈されていると感じているからです。
一番困っているお母さんへのケアは産後すぐでしょう。
出産して身体も心も弱っている時期に、お母さんしっかりねと赤ちゃんを託されるというのはどれほど不安なことか、支援が足りない人には、本当に厳しい状況だと思うから。
そこに医療ができることがあるはず。医療の子育て支援はそこにあるはずと思っています。
お母さんが支援されて、大切にされることが、出産後のお母さんを「お母さん」にしていくと思っています。大事にされるとかわいがる力がつく。
産後ケアは「休む」ことだけでなく「子育ての自信をつける」「周りと信頼関係をつくる」ことが大事だと思っています。
産後ケアの切り口はいろいろあっていいと思いますし、お母さんを助ける方法はいっぱいあった方がいいと思う。でも、最初の根本ができていたら、その後もずっと苦労は少ないはずなんです。一か月健診で、もう少し支援があったら・・・と、何度も経験してきた小児科医として、そう思います。
国の基準がないので、地域の保健所でも対処の仕方がわからないといわれてしまいました。
どうなってるんだろうかと思います。
でも、檀上の方々はいろんな困難を乗り越えて頑張ってこられたんだとわかりますから、私も、にこやかに(難しい)乗り越えていきたいと思います。
普通はブログに書き、FBに載せるのですが、今日はFBに書いたものをこちらにコピー
フォーラムの報告と一緒に、今、私が苦労していることも正直に書きました。
もうすぐ明るい報告ができるように、あと少し、頑張ります。
お母さんの支援がより実際的にできるように動いています。