ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

予防接種の講座をします。

2018-06-11 17:09:54 | ねんねクラス日記

予防接種が大事だということがわかっていて、ずっときちんと接種されていたのに、

何かをきっかけに不信感を持たれて接種されなくなってしまった方もいます。

不安を持たれて相談される方もいます。

不安な気持ちで、夜ネットをするとますます不安になるということはあるようです。

知らないまま、または、偏った情報を信じてしまって、ということもあります。

予防接種がもしもなかったら、今でも感染症による悲しい子どもの死というのは、

ずっとずっと多かったでしょう。

接種しないと決めた方のことを責めるわけにはいかないこともよくわかっています。

その方たちは、子どものことを考えて悩んでその結果にたどりついたというのがよくわかりますから。

背景にあるのは医療不信かもしれません。今までの経験で何かあったのかもしれません。

それこそ、また何かないと考えは変わらないように思います。

でも・・・迷われているならば、偏りのない情報で学ぶのが大事ですね。

そのような、迷われている方にこそ、届けたい講座をしたいなと思っています。

来月の2日、ひだまりクラスの午前講座で予防接種について取り上げたいと思います。

普段のひだまりクラスでも、予防接種について質問があったら、おこたえしてますけれど、

今回は予防接種のことだけの集中講座です。

「小児医療」「卒乳」「復職」などの講座のように午前講座です。

お申込みはこちらから

 

予防接種の場面だけでも、こどもの成長はとても感じるものです。

2~5か月のころの同時接種の時期は、接種までニコニコ、接種したら大泣き、でも、すぐに泣き止む。

1歳の頃は、やる前から何かを感じて大泣きしてる子が多いし、

記憶も残るので次のときもクリニックに入るなり大泣き。

そんな子が3~5歳では、ぐっとこらえるようになります。

痛いけど、必要なことなんだよと繰り返してきて、子どもの納得というのもとても大事だなと思います。

必要なことだからする。

いのちや健康を守るためにする。

そういうことをきちんと伝えていければと思います。

信じられないことに、医療者の中にも、ワクチンを不要なものとする人がいて、驚きます。

というか、あきれてしまいます。

本当に残念なことだと思います。

そのような医療者の方の断固とした論調に引き込まれている方たちにはきいてみたいです。

そのような方が、治療する人なんでしょうか?

もしも、ワクチンで守れる病気になったときに、治療の現場にいて、その病気と闘ってくれる方でしょうか?

そういった臨床の現場を知っている人でしょうか?

世界に比べれば、まだまだ日本のワクチンの不備なところはあると思います。

でも、どんどん世界に追いついているワクチン、年々改良されているワクチン、

それを拒否するのはもったいないと思います。

予防接種はいやだな・・・と思われる方へ

 

 

 

 


赤ちゃんもいろいろです。焦らないで・・・

2018-04-25 14:18:04 | ねんねクラス日記

母乳育児の悩みはそれぞれで、そのそれぞれにお伝えしたいことがあるので、こうしてブログに書くにはなかなか難しいなぁと思います。

赤ちゃんも個性的であり、お母さんの考え方や背景もそれぞれなので、すべての人にあてはまるよい方法ってないなぁとも・・・

母乳マッサージも有名ですし、こまったときはつい駆け込む場所として考えられていますが、

場所によっては、とんでもないことを吹き込まれたり、医学的に証明されてないことや、その助産師独特の考えを押し付けられたりしてます。

母乳がうまく行くかどうかはまず、最初のお産後が母児同室であること、飲みたいときいつでもあげられることが大事なんですが、

これを書くだけでもはばかられます。

なぜなら、早かったり小さく生まれた赤ちゃんや病気を持ってたり入院中に病気になったりした赤ちゃんは、

お母さんと離れ離れにならないといけなかったりしますし、また、病院のシステムとして母児分離である病院もあるからです。

母乳育児に熱心な病院ばかりではないし、母乳育児のことを知らなかったり、あまり大切なことでないと思っているお医者さまもいるし。

そんなに、母乳母乳というなという一定の数の声が医療者からも出ていること、お母さんの中からも出ていることも承知してます。

そんなことを言うからお母さんを追い詰めるのだ、私たちは追い詰められるのだということなのでしょうか。

でも。

そういった医療者には、母乳のことを大事に思っているお母さんの疑問や不安に答えてあげられているのか?と思います。

ニーズがそこにあるのに、です。

これは、もちろん、自分に対しても自問自答しないとともおもいますが。

お母さんには、追い詰めたいわけではないのだといいたいです。

ただただ、役に立ちたいと思っているのです。

でも、もう少し早く来てもらえてたら・・・ということはあって、

そして、よい医療者とそうでない医療者の違いは大きいわけですから、残念だったねと思います。

でも、当の本人には、残念だったね、では済まないことなわけですけれど・・・

医療者として、申し訳ないというくらいに思います。

最近、1歳半健診を受けたお母さんから、公的な健診で母乳育児を続けていることに対して全否定をされたということ、

でも、ひだまりクラスで聞いたことから、自信をもっておっぱいを続けるつもりだということ、を伝えてもらいました。

とてもうれしいメールでした。

また、3か月で断乳したいという電話もかかってきました。

乳腺炎で助産院にかかっていたが、繰り返してしまってとてもつらいのだということでした。

3時間毎の授乳を5分ずつと決めての授乳・・・不自然なここちよい育児ではないでしょう。

食事制限もストレスだったということです。

母乳育児には食事制限は必要ではありません。

お願いしたいことは、ちゃんと食べること。バランスを考えること。

当たり前のことだけです。

当たり前のことを当たり前にしていけば、母乳育児もうまく行きやすいと思います。

当たり前のことを当たり前にすることは、難しいことなのかもしれません。

リラックスして、夫婦でいたわりあって、産んで育ててくれた親に感謝して、親やパートナーの支援を素直に受けて、

季節のおいしいものをありがたくいただいて・・・

無事赤ちゃんが生まれてくれたことを感謝して。

でも・・・

シングルかもしれない、産後クライシスかもしれない、親はいないかもしれない、または、よい関係でないかもしれない、子どもも健康でないかもしれない、、、

そのいろんなことを考えると、やっぱり、ブログで情報を発信することってむつかしいな・・・と思ってしまいます。

 

なんで、こんなことつらつら書いているかというと・・・

最近、こんなこと言ってもらっちゃ困るなぁという助産院が複数あって、そこで困った方のお話を聞いていると本当に胸が痛みます。

この問題は、以前からありましたし、舌小帯の話題として、とりあげたのももう何年も前のこと。

ですが、やはりなくなりません。

自説を信じ切っているのか・・・

おっぱいをこじらせて、通わせようとしてるのか・・・とさえ疑いたくなります。

 

お母さんには、その時のベストで決心したことだったら後悔が残っても仕方ないことと思って前を向いて歩けばいいよともいいたいです。

私も、あとから考えると間違ったことをしてたなぁということは自分の子育てであるんですけれど。

その時のベストでやってたのは自信があるので、それでよしとしています。

成長しているってことなんですから。


11/29スペシャル医療講座『こんなとき、どうしたら?』

2017-11-01 09:00:48 | ねんねクラス日記

第何十弾?さやあま企画
10年前に出会った院長(佐山圭子)と3人の男の子の母、阿真京子さん、互いに歩み寄ることで生まれた、小児医療の普及活動。二人による講座はこれまでの10年間に何度も何度も繰り返し行われてきました。そんな二人による、とっておきのスペシャル講座です☆★
 
『こんなとき、どうしたら?』
対象月齢ー講座当日1歳以上
開催場所はひだまりクリニックではありませんご注意ください!!

日頃、小さな子どもに起きる様々な病気の症状について、
院長と小児医療の活動を行う「知ろう小児医療守ろう子どもたちの会」代表、阿真さん
を囲んで、ご一緒に考えてみませんか?
 
〇二週間、お咳だけが続いています・・・
〇3日間お熱だけ、元気そうにしていたけれど、だんだん
いつもより食欲がなくなってきた・・・
〇日中は元気、明け方ゼーゼー言うんです・・・
〇月曜日から、お熱が続いて一度、かかりつけ医を受診。
今日は金曜日、もう一度行っておいた方がいいかな・・・

最初に子どもの健康、病気をみるポイントを院長からレクチャーを受けた後、皆さんと座談会形式で、一緒に考えていきます。答えがないからこそ、迷ってしまう、ひとりで考えてしまうこと、ありますよね。いろんなケースについて、みんなで考えてみませんか?最後に阿真さんから、親が知っていると役立つことのお話をいただきます。
★対象:講座当日1歳以上のお子様とその保護者
    保護者の方のみの参加も大歓迎です

★場所:ゆうゆう和田館(和田1丁目41番10号)
     
★時間:10時から12時まで(受付9:45から)
終了後のお部屋の解放はありません。
 
★クラス料金 :¥1,500
 
ゆりかご券・子育て応援券、こども商品券使用可能です。

お申込みフォームはこちらです。

 

以上が告知文です。

あまさんと私は、出あってから10年ほどにもなります。

小児医療の講座を一生懸命するあまさんに刺激を受けて、私もよりやりたいことをと仕事をシフトしてきた10年だったと思います。

普通のパート小児科医から、開業して母親学級をすることを最初から目標にして。

そのあとに予防接種や健診。

さらにずっとあとに保険診療も。そして、やりたかった産後ケアも。

お母さんを支えたい。不安を少しでも軽くしてあげられたら・・・と考えてやってきました。

できてるかな?いつもいつも振り返りつつ、です。

今できることをきちんとやっていく。

その連続が次につながっていくんだなと思いつつの日々です。

これからもそうなんだと思います。

いい講座にしたいです。

 


MRワクチンがなくなったときの定期接種について

2016-09-20 14:49:02 | ねんねクラス日記

MRワクチンの在庫が少なくなってきました。

これによって、1歳の定期接種のときにまで影響の出る日がすぐそこまで来ているような気がします。

供給がないのでの一点張りで、お願いしてもMRワクチンは届きません。

最優先の接種は1歳の定期接種なのに・・・

 

在庫が底をついた事態の場合の方針を書きます。

他のワクチンも大事なワクチンなので、いつ入るかどうかわからないMRワクチンをまたずに、他の予定のものを接種します。

そのワクチンが不活化ワクチンのみならば1週間以上あけて、生ワクチンがあるならば4週間あけて、

MRワクチンをなるべく早くに接種します。

1歳でMRワクチンを接種できなかった方にはその順番でこちらからご連絡します。

麻疹の流行、心配していたほどではないような感じですね。

よかったです。

これも、普段から高い接種率をキープしているからだと思います。

そのためにも、0歳のお子さんを守るためにも、1歳の定期接種がスムーズにできるようになりますように・・・

早くこの状況が落ち着きますように・・・

そして、状況が落ち着いたときこそ、MRワクチンを成人が接種してくれるようになりますように。

それが大事だということを国がリーダーシップをとって啓発してくれますように・・・!

未罹患の方には、麻疹ワクチンも風疹ワクチンも2回の接種が必要だと広く知られますように。

 

 

 


7月20日のねんねクラスで理学療法士さんの発達のお話がありました

2016-07-21 23:25:58 | ねんねクラス日記

スペシャルイベントとしてはいなかったのですが、お母さんたちに伝えたいことがあるっていってくださって、

理学療法士さんの大石さんがきてくださいました。

ご自身が二人のお子さんのお母さん。

そして、発達とは逆の、脳の機能を失った方へのリハビリのお仕事をしている観点からの、

発達(機能を得てく過程)のお話をしてくださいました。

原始反射という出生後すぐの話から始まりました。

吸ったり握ったり・・・しがみつき反射やら原始歩行の話から・・・

口から接種して身体感覚をつかんでいく、自分の中心を内から作っていくという話は、新鮮でした。

首座り前にもできることはいろいろあって、見たり聞いたりも少しずつできていくのですが、

その後もずっと、こころの発達とからだの発達が連動するということも、そうそう!って話です。

寝返りができる、おすわりができる、反り返りが強くならないように姿勢を取る方法など・・・

また、育児用品との付き合い方の話もありました。

便利なグッズが赤ちゃんの発達に必ずしもよいものではないことなど。

良かれと思ってしていることが、逆効果だったり・・・

でも、一番安心できたのは、比較しないでいいよってことだったり、発達がそれぞれだったり、

住居環境によっても変わってくるかもってことだったり。

赤ちゃんのニーズをとらえるということは、簡単なことではないかもしれませんけれど、

やはり、よく観察するところから。

赤ちゃんが喜ぶことは何なのかも大事ですね。

お母さん(他者)との、からだのふれあい、こころのふれあい、一緒に連動して発達すること。

当たり前のようでいて、自然にできないことも多いかもしれません。

特にからだのふれあいという部分で、もう少し柔軟に考えていんだなって思われた人も多かったかもしれませんね。

私がねんねクラスを始めたときに、いろんな抱っこを伝えたいというのが一つあったことを思いだしました。

私は、午後は1階で仕事をしてて、聞きそびれたんですが、リングを使った抱っこひものご紹介もしてくださったそうです。

見たかった~

抱っこの基本はあんどうりすさんのお話でもありましたが、「重心をあげる」「ゆらさない」→密着させるってことですね。

いつか、きちんとスペシャルイベントにしたいと思います。

大石さん、ありがとうございました。

私も勉強になりました

お母さんたちにも、いっぱい伝わったことがあったと思います。