みなさんは、どんな母の日だったでしょうか。
子どもを産んだ後にはじめて、母に真に感謝するようになったかなと思います。
今年の母の日は、今までで一番辛い母の日でした。
ここには今まで書かなかったことですが、昨年から母は病と闘い、先月桜が満開の日に亡くなりました。
病がわかった日から、医師としては遠くない日に母とはお別れするのだとわかっていました。
奇跡を願いましたが、残念な結果になりました。
私の仕事を一生懸命応援してくれてた母でした。
家に来てくださった母の友人から、その様子を聞きました。
私よりも、一生懸命、会のことや新聞や雑誌にのったことを宣伝してくれたり・・・
私が病気になったこともあって
「もうひと頑張りして、みんなが元気になって、感謝されながら死にたかったのに!」
「私がこんな病気になって、みんなに迷惑かけてしまって」
「変な延命は絶対いや!」と言っていました。
最期の最期まで、人の迷惑になりたくない、ということを考える人でした。
教えてもらったことはたくさんたくさんあります。
それが、今の仕事、子育て支援の仕事につながっているのを強く感じます。
「できる人がすればいいのよ」とよく言ってました。
「子育ては、愛があれば大丈夫!」とも。
母を病院で看病しているときには、患者の気持ちがよくわかりました。
やはり、納得がどんなに大事かも。
納得できる看護を受けていたら、死すら受け入れやすいということも実感しました。
最期は苦しくて、痛みをとるために意識もなくなっていく中での日々。
死なないで!と願うことは、苦しみ続けて!ということなのだとわかったから、
もういいよ、大丈夫。
元気に頑張って生きていくから、心配しないで逝っていいよ、と言うしかなかったです。
そして、私たち家族に見守られて静かなお別れでした。
ときどき、ちょっと泣いてしまうけれど、それほど苦しくない・・・不思議なほどです。
私の半分は母なんだ、と思っています。
母はいつもいる、応援してくれている、私の背中を押してくれている、素直にそう思えます。
3月の私の誕生日に、母にちゃんと言えました。
「産んでくれてありがとう」
「育ててくれてありがとう」
母とのお別れのときに、妹達とも言いました。
「産んでくれてありがとう」
「そだててくれてありがとう」
さらに、
「叱ってくれてありがとう」
「ひっぱたいてくれてありがとう」って。
泣きつつ、笑いながら言いました。
優しい母でした。
熱くて大きな母でした。
おっちょこちょいでお茶目で元気な母でした。
料理上手な母でした。
母の日にプレゼントを選べないのが淋しい。
元気な母が長生きするのは当たり前って思い込んでいました。
母の日に元気なお母さんにありがとうって言えるだけで幸せなことなんですよね。
『おかあさん、私は大丈夫。
頑張っているから。
お仕事もちゃんとやってるし、これからも一所懸命やっていくよ。
しっかり生きていくからね。
死ぬことを許される日までは、ちゃんと生きなきゃね。
その日は迎えにきてね。
おかあさん、ありがとう』