ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

親子の成長

2018-10-26 09:41:40 | 子育てあれこれ

インフルエンザワクチンの季節です。

3歳を過ぎると、この時期だけいらっしゃるという方も多いです。

MRとか日本脳炎のインフルエンザの同時接種をしますので、2本という方も。

去年はすごい泣き方だったのに、今年はすごく頑張っているということ多いです。

おにいさんおねえさんになったなぁと感動的です。

おかあさんもびっくりされてたりします。

ぜひとも、普段から注射を悪者にしないでくださいね。

「チックン」を脅しに使わないでください。

ぐずっているときに「チックンしてもらうよ」とか、ね。

お医者さんの注射は、痛いことだけど大事なことなんだと伝えてください。

お医者さんは、みんなが元気でいることを一番大事に願ってるよ、と。

 

子どもの成長は見えやすいですが、おかあさんの成長は見えにくいです。

でも、確実に成長されているなと日々思います。

先日も、「子どもってすごいですね。」とおっしゃってくださったお母さんがいました。

お子さんはもうすぐ1歳という方です。

おっぱいが不調のときも、「お願いね、頑張ってしっかり飲んでね」というと、

本当に頑張ってくれて、しこりとか不調がなくなるんです、と。

私たちのめざすセルフケアができているってことですね~

2~3か月の頃は、必死でミルクをあげようとしてたってことも聞きました。

(医療者のアドバイスがあったので、と・・・残念ながら)

同時にすごく不安そうな様子も垣間見えてた方ですが、

1年もたたないうちに、なんと堂々としたお母さんになられたことか・・・

子どもってすごい、と感じられるのはものすごい成長だと思います。

ご自分はそうは思ってないと思いますけれど。

こちらの方が感動でした。

子どもの成長を心から感じて、感謝できるお母さんって素晴らしいです。

子どもとともに、お母さんも成長しているんですね。

小児科医の醍醐味です。

時々いただける、仕事の真のご褒美だなぁとうれしかったです。

 

 

 


悪気のない一言でも傷つくことがあるのがお母さん

2018-04-06 06:48:35 | 子育てあれこれ

赤ちゃんを連れて街にいると、いろんな人が声をかけてくれますよね。

かわいいね~という言葉ならだれも傷つかないのですが、

お母さんは、ちょっとした一言にも傷つくということは考えたことはありますでしょうか?

・・・と偉そうに書く私自身、そういったことが一番怖くって、不特定多数に声が届くブログの更新が滞りがちです。

っていいわけですけれど・・・

少し目立つ場所にあざがある赤ちゃん、湿疹が目立つ赤ちゃん、大きい赤ちゃん、小さめの赤ちゃん・・・

いろんな赤ちゃんがいます。

街であった大人に「太ってるね」とか「小さくってかわいいね~」とかは決して言わないですよね。

でも、大きいことも小さいことも、ましてやあざや湿疹などだと、お母さんはとっても気にしていることもあるんです。

お母さんに責任ないことだって、街で何回も聞かれたら余計に気になります。

自分を責めてしまうお母さんだっているんです。

「母乳なの?」という言葉も、よく聞かれるそうです。

「それが何か?」とキレそうになるという話も聞きました。

気にしている人ほど、もっと頑張れたんじゃないか?っていう思いがある人ほど、傷つくと思います。

毎日毎日頑張っているお母さんには

「かわいいね~」「よく育ってるね~」「頑張ってるね~」という言葉を街中からシャワーのようにあげたいです。

昔、20年ほど前、二人の子育てで疲れ切った私に店番のおじいさんがかけてくれた言葉はこころに染みて泣きました。

「お疲れさんだね。暑いのに頑張ってるね」と声をかけてくれたのです。

たぶん、疲れ切った顔をしてたのかもしれません。

 

ここで書いてても、お母さんに接する人にはそれほど届かないのに、書いちゃいました。

お母さんには、笑顔になれる言葉をかけてあげてください。

赤ちゃんがかわいくって声をかけてあげてるのはわかるんです。

でも、その赤ちゃんがもっと嬉しくなるように、お母さんが嬉しくなる言葉を・・・

泣いてる赤ちゃんがいてもご容赦を・・・

誰もが泣いて育ってきたんですから・・・

 

 

 

 

 

 

 


新しい年度ですね

2017-03-31 15:28:33 | 子育てあれこれ

駆け込み接種も終わり、新年度です。

(MRやおたふくかぜの2回目、遅れてもできますよ、MRは助成もあります)

新しく保育園に行くという方は不安でいっぱいなことと思います。

でも、年長さんの様子は本当に保育園生活が楽しかった!終わっちゃうなんて!ってお別れ会でえんえん泣いているということですよ。

お母さんも「ついに来ちゃったな~寂しいな~」というお話をされてました。

でも、子どもたちは、すごい。前を向いているんですよね。

小学校も楽しみ~とも言ってます。

おかあさんと離れる不安もちゃんと乗り越えて、安定した日々の生活を過ごせる保育園っていいですね。

もちろん、生活の場として幼稚園を選ばれる方も同じです。

私は、両方経験してるのでどちらもよい場であると知っています。

信頼しあえる多くの手でするほど、子育ては豊かになりますね。

4月は多くの人にとって、環境が大きく変わってストレスも多い時期です。

最初はゆっくりゆっくり・・・と唱えるくらいがいいと思います。

私も、少し慌ただしい生活が続いているので、ゆっくりゆっくり・・・と自分で言い聞かせて、

居心地のいいひだまりクリニックを目指したいと思います。

新年度、特に大きな変化はありませんが、やれることを丁寧にやっていく・・・それだけです。

新年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 


公共の場での授乳

2017-01-17 21:27:36 | 子育てあれこれ

ひだまりクラスでは、いつでも授乳してね~というスタンスですが、そのスタイルを見るといろんな方が。

授乳服あり、授乳ケープあり、特に何も気にせずもあり・・・

さすがにクラス中に添い乳はないですが、あ、でも、添い乳レクチャーはねんねクラスでよくしてます。

私は、断然授乳服派でした。

ケープは使ったことありません。

あれって、着けるとこれから私は授乳しますって言っているわけだし、授乳していますってことになりますから。

一番スマートなのは、気づかれずにどこでも授乳、だと思います。

電車内授乳は末っ子2か月から通勤電車の中でしてました。

ラッシュでも、横に男の人が立ってても慣れれば大丈夫なんですよ。

全く気付かれることはないです。

コツは、泣かれる前にもぞもぞしたら即あげちゃうことです。

視線は赤ちゃんに向けないこともコツかな?自分は動かず、手だけで授乳させてあげるのもコツかな?

当時はエルゴはなくって、バッテンの抱っこひもを使ってたんですが、それと授乳服とがあればどこでも大丈夫でした。

歩きながらの授乳もできます。

時々、エルゴ授乳されてる方もいらっしゃいますね。

(知らない人はギョッとする方もいらっしゃるようですが)

案外簡単です。肩紐を少し緩めてするとできますよ。

授乳服はとっても便利。

お母さんをすごく自由にしてくれると思います。

外からは、お母さんにもたれかかって寝ているように見えます。

一人目でたった1時間の新幹線のプレッシャーを思うと、授乳服を知ってからは天国のようでした。

いつでも授乳というのは、おっぱいのトラブル防止にも役立ちますし。

公共の場でのぐずりにもやくだちますし。

まだ経験ないという方にはお勧めです。

 


3月はお話会が多かったのだけど・・・結局一番いいたいことは・・・

2015-03-26 22:47:17 | 子育てあれこれ

3月は講演会が多かったです。

練馬区の貫井図書館では「産後クライシスを乗り越えるために」というテーマの話。

16日には知ろう小児医療の「復職講座」

ひだまりクラスでも同じ資料を使って18日と20日の「復職講座」

小児医療の基礎講座から始まって、応援になったらいいなといろんなことを言いましたが。

結局、一番言いたかったのは・・・

子育てで一番大事なことは、子どもが自分を自分が大事だと思えることだと思います。

自己肯定感などと言われるものですね。

人を信頼できる人に、周りと繋がれる人に。

信頼しあえる人に、ということ。

人との絆を作れるということです。

自分は大事にされている、自分が大事な存在である、そして、人を信頼することができる。

赤ちゃんが泣くのは、何とかしてくれる人を信頼してるからですね。

母親を信頼してるから泣くんですよね。

赤ちゃんには絆を作る能力がある、仕込まれている能力です。

21日に聴いた講演会での「赤ちゃんには親の育てる力を引き出す力がある」ということとも通じます。

 

その上で、夫婦で子育てをしていく話・夫婦の関係性の話では、

日常で、信頼しあう基本単位(=夫婦)を見ることは、

子どもにとって人間関係をまさに見て学んでいるのだということだろうと思います。

だから、よい夫婦関係を作ることは、子どもに良いものを見せてあげることができ、心の安定に大事なんですね。

人は信頼しあえるということを、日々の生活で教えてあげられるということなんでしょう。

すごくすごく難しいですし、時間のかかることもあるでしょうし、

また、現実には無理だと悟ってあきらめる夫婦もありますが。

誰だって、幸せになろうとして結婚するのだし、幸せになろうとして子どもを産むのです。

関係をより良いものにするための双方の前向きな努力は、きっと子どもにいい影響がありますね。

 

母親との絆作りをして、その上で、復職についての話では、

大好きな母親が自分の人生を生き生きと自分らしく生きる姿を見せるのはとてもいい影響があるということです。

仕事をする自分も、母親の自分も、どちらも大事にしたいということは自分らしくあるために

大切なことだと納得できるなら、母親が工夫して努力して人に頼って頼られて、

仕事をする姿を子どもに見せるのはよい影響があると思います。

いろんな悪条件もあるでしょうし、理不尽なこともあるかもしれません。

子どもの病気には切なかったり、つらいこともあるかもしれません。

でも、自分の力を信じて、子どもの力を信じて、周りを頼って、頼ることを素直にできる力をつけて。

できることを頑張ればいいんです。

工夫して、手抜きをして、無理せずに。

復職・・・チャレンジです。

そして、なんとかなってますよね。みんな。

「人生はチャレンジ&アドベンチャー」(だったよな)と今日エリーも言ってたよね。

私も、この春一つ大きなチャレンジをします。

順調でないのですが、なんとかしていこう、なんとかなるだろうと思っています。

グリーフサポートのこともチャレンジですが。

それ以外のずっと夢に見ていたチャレンジです。

家族も、友人たちも応援してくれている。

その幸せを感謝して、チャレンジを続けます。

ドキドキしながら楽しみながら。