クリスマス、終わってしまってこの時期本当に慌ただしい時期ですね。
私も仕事が忙しくブログ更新を怠っておりました・・・
知ろう小児医療の会などで、知り合うことのできた産婦人科医で公衆衛生の研究者でいらっしゃる吉田穂波先生が、
5人目!のお産後のことを書かれているブログがあります。
「ベテランママドクターも産後はへこむ」
そうですよね~その通りですよね~
こんな素晴らしい人でも?なんでもさっさかできそうな人でも?って思われそうですけど。
でも、産後はそれくらい特殊な状況なんですよってことですね。
一人子どもが産まれる、ある家庭に一人の新しい家族が増える、って、とても大きな出来事ですね。
家族の要であるお母さんの負担は毎回大変なものです。
もちろん、子どもにもよりますし、周りの環境にもよるのですが。
だからこそ、周りの環境が母親を支えるものであってほしいです。
お母さんも周りをもっと頼っていいとか、できない自分がおかしいのでないことを知ってほしいのです。
特に夫が支えて欲しいと思うけれど、察することが苦手な人種ですから、上手に伝えることができるとよいですね。
お母さんが「できない」「うまくいかない」「私が問題なんだ」と考えて苦しいときは、
実は、お母さんの問題だということよりも、お母さんの支えが少ないからということではないかと思います。
だれだって最初から母性全開で幸せ!!ってことはないでしょう。
一か月健診で出会うお母さんは、新米ママだとほとんど、本当に必死な表情で些細なことも気になって、という方ばかりです。
その必死な日々がお母さんとしての自信につながっていくとはいえ、支えが大きかったら、よりその過程は楽で幸せを感じやすいのですよね。
だからこそ、お父さんの出番があるんです。
妻が何を望んでいるか、そこに焦点を当てて欲しいのです。
産まれて特に2~3か月は特に重要です。
はっきり言ってしまうと、この時期に残った恨みはかな~りなが~く何倍にもなって残ってしまうものです。
逆に大事にされた記憶も決して色褪せません。なが~く何倍にもなって感謝が残ります。
感謝貯金のポイント倍出し!(スーパーみたいな)のチャンスです。(←まさにピンチはチャンス!)
大事な点は、自分でこれがいいだろうという勝手な思い込みで手伝ったつもりで満足しないこと。
何が助かるのか、(わからないときは聞いて)きっちりとポイントをためてください。
手伝いでなくても嬉しい言葉もありますね。
言葉だけで、妻が母親になっていく力になるなんてすばらしいことですよね。
妊娠中に、本当はこのこと、プレお父さんに伝えたいのですけどね・・・
父親学級や両親学級のお誘いは小児科医にはないので残念なんですが・・・
でも、私は声を大にして言いたいです。
妊娠中のコミュニケーションは産後のコミュニケーションに繋がること。
お産を大事にする、満足で幸せなお産を目指す(思い通りにならなくてもそれを受け入れる覚悟も含めて準備です)こと。
そこから始まる子育ては、とてもスムーズだと思います。
プレママもプレパパも頑張って!
ゴールは必ず来るし、今は出産がゴールだと思っているでしょうけれど、実は、大事な通過点であり、スタートでもあるのです。
全てのお母さんが医療の場で、家庭で、職場で、地域社会で、そして国からも、大事にされることを心から願っています。
お母さんをとりまくあらゆる関係の中で、大事にされますように。
そのことが、母親を幸せにして、子どもに向かう力になっていくからです。
これは、母と子を診てきた私の確信です。私の仕事の核心です。