ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

9月10日 長期療養の子ども達に“生きる力”を

2011-08-27 00:26:13 | イベント情報

私が研修医として働いたのは、国立国際医療研究センターの小児科病棟でした。

いろんな出会いがあって、いろんなことを小さな患者さんや生意気盛りの患者さん、家族の方々や職場の仲間から学びました。

私の小児科の原点はそこにあるし、大切な恩師や友人との出会いもあった場所です。

恩師のお一人の今村栄一先生からいただいた言葉は生きたアドバイスとしていつも健診する私の心にあります。

その思い出の病院の病棟を訪問して子どもたちと遊ぶボランティア活動をしているのが

NPO法人「病気の子ども支援ネット遊びのボランティア」です。

7月に20周年を迎え、記念フォーラムを9月10日に開催とのことです。

登壇者の先生には、懐かしいお名前も!

午前中に仕事が入ってるけれど、かけつけます!

きっと熱い思いで活動されてきた方々の素敵なお話しが聞けると思います。

研修医のころに、子どもってすごいなと思ったものです。

遊ぶ力、生きる力、感じとる力、喜びをみつける力、受け入れる力・・・。

病気であっても、けがをしていても、点滴していても、

それを受け入れつつ、生きようとする力楽しもうとする力を見たとき、本当に感動しました。

なんとなく?小児科医になった私は、子どもによってその世界に引き込まれたんだと思います。


久しぶりのひだまりクラス

2011-08-25 23:47:18 | クラス日記

三組のお母さんとお子さんがきてくださいました。

二組はお子さんお二人連れで

暑い夏。

生まれて間もない赤ちゃんと、カマってモードの上のお子さんと

大変だよね~

若いお母さんたちはとっても素敵でまぶしかったです。

「ひだまりサロン」のころは、クリニックでなかったので、みんなでお話ししたり、ちょっとしたミニ講座をしたりでした。

「ひだまりクリニック」にしてから、本格的なクラスはなかったので、久しぶりです。

単純にお申込みがなくって、なのですが、私自身もクリニック後のクラスはどうしていくか、保健所の指導もあって、シミュレーションしながらでした。

まぁ、やってみたら同じなんだけど。

やはり、予防接種や健診をできることが役にたつかもということがわかり、よかったです。

午前中はみんなでおしゃべり。

お子さんたちはおもちゃで遊んでそれぞれ楽しんでます。

もともと近くの児童館のお友達ということもあって、慣れてたかな。

ひだまりのお部屋には手回しのオルゴールがあるんだけれど、一歳の二人は興味津々。

でも、その興味が、一人は音楽を楽しんでいる風。

もう一人はあっちをさわったりこっちを覗き込んだり、構造に興味があるみたい。

面白いですね~

場所に慣れ、お昼もピクニックみたいに座ってお弁当です。

そして、そのあと順番に健診と予防接種をしました。

ひだまりのお部屋でお友達どうしで上の子を見合いっこしながら受けられるというのもメリットとのこと。

なるほど。

お役に立てるようになればくいいなと思います。

ひだまりクラス

産後に、つまり子どもを抱いてからの母親学級。

これは私のやりたかったことなので、少しずつ育てて?いきたいです

今週末は、ここ数年参加している外来小児科学会があるのですが、なんとか行けそうです。

気になることがあって、一時はあきらめていたのですが。

勉強してきます!

熱い子どものお医者さんがいっぱい参加されるんですよね。

友人にも会える楽しみもあるしいってきま~す

 

 

 


自治体によっての任意接種の助成の違いにビックリ!

2011-08-17 23:31:45 | 医療情報

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの助成について、ちょっと調べてみたら、本当にビックリです。

東京都23区でも、これだけのばらつきがあるのって感じです。

全額の助成が両方ともあるのは、杉並区・港区・台東区・荒川区・中央区・文京区のみです。

他の区はばらつきがあって、ヒブワクチンは3000~4500円の助成・肺炎球菌ワクチンは4000~6000円の助成です。

自治体と国の助成の結果が出ているので、自治体がどのように予算を配分するかで変わってくるわけです。

国の助成は一律なので、あとは自治体の子どものいのちに対しての頑張りの結果が見える形に表れるのですね。

予算の厳しさは自治体によっても違うので、本当は国民の命に責任を持つ国家として、定期接種にするべきことを理解して欲しいです。

そして、定期接種化の決断をしてほしいです。

一番おそれるのは、助成の期限が平成24年3月までのものであるということ。

それまで、助成があったものがまた有料になってしまうという後退が起こるのではないかと心配です。

そういう話はあまり出ませんが、助成の広報ページには、さりげなく期限のことが書いてあったりします。

定期接種にすべきものが、再び助成のないワクチンになるとは!

本当に嘆かわしいことです。

助成の話題は子育て掲示板などでもよく出ていますが、「私の住んでるところは・・・で、ラッキーです」とか「こちらは・・・でツライ」って書き込みばかり。

そんなに素直に受け入れないで、保健所・役所・「区長への手紙」などで直訴・厚労省の窓口・知り合いの議員さん・・・に意見をいいませんか?

お母さんの意見、国民の意見は真面目なものなら、きっと耳を傾けてくれると思います。

すぐに実現するかは別にしても、最初からあきらめて動かないよりも少しでも力になるのでは?

ちょっと話は違いますが、以前子どもの学校で学級崩壊があって、あきらかに低学年で人数多すぎだろうと思ったことがありました。

先生に少人数制の学級は実現しなんですか?と聞いたら先生は、

「その要求は、教師からも学校からも、もう何年も前からすでに何度もしています。

現場の教師の意見よりも、お母さんたちの意見の方が尊重されるんです。

ぜひ、教育委員会に意見を届けてください。」

と、言われました。

予防接種に関しても同じです。

不活化ポリオのことも、細菌性髄膜炎のワクチンのことも、小児科医は問題にしていたのだから。

専門家よりも、市民の意見を聞くのは政治家の常。

政治家が、予算を握っている。

政治は選挙で選ばれた者が動かしている。

子どものいのちを守る政治はどうあるべきか、市民は賢くなって選ばなければ。

こんなのオカシイ!と思う方は、ぜひぜひ声をあげてください!

それにしても、この期限の話題ってあまりにも出ないように思うのだけれど、どうなるんだろう?

9月の予防接種のセミナーで、情報があればいいのだけれど・・・。

今後の見込みがどうなりそうか、わかったら、また記事にしますね。

 

 


ひだまりクリニックが目指すこと。今やっていること。

2011-08-16 07:38:22 | クリニックからのお知らせ

「産んだ後にも母親学級」と書いているように、妊娠期間中の母親学級は子育てに関しては機能していないと感じてきました。

当たり前だとは思います。

私もそうでした。

まず元気な子どもを産むことが頭にあって、それがゴールみたいな感覚なんですから。

だけど、身体や気持ちの回復も十分でない出産直後から待ったなしの、大抵の場合思ったよりもハードでめまぐるしく悩ましい子育ての日々が始まります。

本当は「産んだ後こそ母親学級」くらいに思っているのですが

それではエラそうなので「こそ」でなく「にも」にしました。

私が小児科医の仕事をしてきて、そして、母親としての生活もしてきて、一番私がやりたいことは・・・

もっとお母さんと医者の距離を縮めたいということ。

納得できる医療を受けてもらいたいということ。

そのためには、もっと話を聞きたいし、伝えたい。

医療とのつきあい方だけでなく、お母さんが自分らしい子育てを見つけるための支援をしたい。

自分に自信を持てるようにお手伝いしたい。

子どもの病気を看る自信がつけられるように。

家で看ていられる自信と、受診が必要なときには見逃さない、いくべきときがわかるように。

お母さんを支えたい。

幸せなお母さんを増やしたい。

大きなことを書き連ねましたが、目指すことはそういうことです。

ずっとやりたいと思うだけでしたが、知ろう!小児医療の会でお母さんに小児医療の講座をしたり、会員のお母さんのお話しを聞いて、実際にやってみたくなりました。

そして、応援をいっぱいもらってできたのが「ひだまりサロン」です。

子育て中のお母さんがお話しする集い、小児科医がいて医療的な情報も得られつつ、悩みや工夫をシェアしあう場です。

そこに健診・予防接種をすることができるようにしたのが「ひだまりクリニック」です。

ずっとやりたかったことですから、形にできたことに私自身は満足でとんとん拍子と思ってますが、

多分、見守ってくれている多くの方はゆっくりゆっくりな歩みにあきれてるかも

保険診療はできないのですが、今の体制がきちんと確立して、さらに自分自身でも必要性を感じたら、そのとき考えようと思います。

今、ひだまりクリニックでやっていることをまとめて書いてほしいというアドバイスをいただきましたので、ここでまとめます。

乳幼児健診(6~7か月健診・9~10か月健診・一歳半健診は無料券が使えます。)他の月例の健診はひだまりクラスのご利用はいかがでしょう?

予防接種(定期接種は23区三鷹市相互乗り入れということで、自治体の発行する定期接種予診表で無料で接種できます)

任意接種に関しては杉並区との契約ですので、区民の方は杉並区の助成が使えます。
保険診療ができないと、予防接種での万が一の健康被害の救済が受けられないのかと聞かれましたが、救済制度は保険診療のあるなしには関係ありません。
ひだまりクラス(保健所では集団指導というのだそう。おもちゃいっぱいのお部屋は集団指導室ということです)
小児科の情報も得られるお母さんの集まり。話してすっきり、聞いて安心、をめざしたいです。
ひだまりクラスは月に二回。基本的に第二第四水曜日です。
健診・予防接種は月・水・木曜日です。
すべて、予約してください。
電話・ファックスは03-3315-0217
または、メールでの予約です。
hidamarisalon☆ybb.ne.jp(☆を@に変えて)
いづれも、一週間以内には予約が取れると思います。
予防接種自体が手に入りにくい場合はこの限りではありません。
一歳半健診は一歳6か月から二歳ちょうどの前日までで受けてください。
現在、震災被害で都内に避難されている方は住民票のあるなしに関わらず、都民と同じ健診と予防接種の公費助成が受けられます。
ひだまりクリニックでも可能ですので、お役に立てればと思います。
東京里帰りプロジェクトのお手伝いがほんの少しでもできたら嬉しいです。

 


9月11日の予防接種セミナー

2011-08-15 00:35:58 | 医療情報

「新米ママのための予防接種セミナー」が9月11日にあります。

講師の先生はお二人。

「ミスター予防接種」と、今日の小児科学会の教育講演で講師をしてくださったときに紹介されていましたKnow☆VPDの薗部先生。

小児科医に講演する有名な先生のお話しを聞ける機会は貴重です

私も参加させていただきながら、いつもとても勉強になります。

「細菌性髄膜炎から子ども達を守る会」でご活躍の先輩お父さんが、ご自分のお子さんのリアルな闘病生活・その後をお話しくださいます。

これは、今年度3回目のイベントで、企業がするものはさすが規模が違う

手弁当でする自主的な講座、自治体の主催する講座、子育てサークルの講座、いろいろ経験してますが、これはすっごいお得なイベントです!

参加費無料でお土産いっぱいですものね~

規模が大きいので、まだわずかながら定員枠があるようです。

一回目のイベントでは連休の快晴と重なってしまって、欠席が多かったので、本当にもったいない!と思いました。

毎回、参加者の方のご質問にきめ細かく対応できるように、小児科医はあと二人、守る会から一人、質疑の時間に参加します。

私は、その小児科医として参加しています。

たまごクラブ9月号に前回7月のセミナーの報告も出ています。

薗部先生のお話しはとてもわかりやくて、みなさまよく理解できているなぁと質疑のときに感じます。

セミナーに出かけようというほど意識が高いみなさまなので、あらかじめ情報も集めているし、疑問点もはっきりしてるのですね。

でも、どんな方にも、予防接種の正しい情報がきちんと伝わるようにと思います。

難しい言葉でいうと啓発というのかな?

自分の健康に自分自身で関わるという点では健康教育ともいえるのかな?

そもそも!この健康教育ってもっともっと義務教育の中でも大事にしてほしいと思います。

自己管理とか、自尊心とか、いのちの大切さとか。

自分のいのちと他人のいのちと、同時に大切にすることを教えるというか、わかってもらいたい。大事なことだとわかってほしい。

自分の身体を大事にすることは健康に気をつけることにつながるから。

そして、その延長なら性教育だって禁煙教育だってすんなり入るはずだと思う。

何年か前、4年生の子どもの総合学習の「1/2成人式」の一環で「赤ちゃん学校」というイベントに参加したことがあります。

学校に赤ちゃんを連れて行って、子どもたちとのふれあいの時間を持って、赤ちゃんを抱っこして知ってもらうことから始めます。

自分の赤ちゃん時代を知ったり、自分のいのちがどう育まれてきたか知る時間。

純粋な子どもたちが、いのちの奇跡的な出会いから始まった話を聞くときは本当に真剣で、私も一生懸命話しましたっけ。

日々の子育てはそういう気持ちを忘れて、流れていきがちなんですが・・・

予防接種の話が・・・とんでしまいましたが、いのちを大事にということは共通点ですので