俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

萩の露

2007年09月27日 | 俳句

『渋滞の 満員バスの 秋旱』
(じゅうたいの まんいんばすの あきひでり)

『肘を持つ 仕草に見惚れ 秋麗』
(ひじをもつ しぐさにみとれ あきうらら)

『臍出して 前に立つ女 秋衣』
(へそだして まえにたつひと あきごろも)

『女の娘 三人座れば 合歓の実よ』
(おんなのこ さんにんすわれば ねむのみよ)

『秋暑し 耳輪指輪の 太きほど』
(あきあつし みみわゆびわの ふときほど)

『横は好き 前は今一 秋女』
(よこはよき まえはいまいち あきおんな)

『秋晴や 疲れの目立つ 一両目』
(あきばれや つかれのめだつ いちりょうめ)



『秋風の 吹かば満足 止まば暑っ』
(あきかぜの ふかばまんぞく やまばあつっ)

『見つめれば 夕映えの色 秋の色』
(みつめれば ゆうばえのいろ あきのいろ)

『仏前の 下がりの菓子に 秋心』
(ぶつぜんの さがりのかしに あきごころ)

『露の身に 老いたる体 威張る腹』
(つゆのみに おいたるからだ いばるはら)

『名月を 盗ってやりたき 妹遠し』
(めいげつを とってやりたき いもとおし)

『名月を 過ぎて満足 望月に』
(めいげつを すぎてまんぞく もちづきに)

『月光に 照らされ映える 弧木あり』
(げっこうに てらされはえる こぼくあり)

『月影に 入りて見んとや 心の月』
(つきかげに いりてみんとや しんのつき)

『揺すられて こぼれこぼれし 萩の露』
(ゆすられて こぼれこぼれし はぎのつゆ)

『萩の露 全部集めて 夢一杯』
(はぎのつゆ ぜんぶあつめて ゆめいっぱい)