『ああ野菊 摘み取られしや 墓の前』
(ああのぎく つみとられしや はかのまえ)
『鶏頭の 風に揺れてや 一二匹』
(けいとうの かぜにゆれてや いちにひき)
『朝顔は 花弁紫 芯は朱に』
(あさがおは かべんむらさき しんはしゅに)
『秋来たり 蝉の音無くて 鴉啼く』
(あききたり せみのおとなくて からすなく)
『夏過ぎて 背中の汗の 涼しけり』
(なつすぎて せなかのあせの すずしけり)
『もう嫌や 夏の日差しが 戻るのは』
(もういやや なつのひざしが もどるのは)
『冷奴 秋となりても しょうがなし』
(ひややっこ あきとなりても しょうがなし)