駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

モーラー奏法

2007年07月22日 | ドラム&パーカッション
ドラム教室で、生徒さんに質問されて困ってしまうのが「モーラー奏法」または「モーラーシステム」と呼ばれるステイック・コントロール技術についてである。
「モーラーシステムって、どんな叩き方です?」なんて聞かれると、決まってバカ正直に
「ゴメン、オレは全然使っていないのでわからない。」って答えています。
この奏法は比較的新しい考え方で、ニッポンでドラマーに認知されてから、まだ10年から15年ぐらい経つかどうかだろうと思う。
非常に効率的に腕の関節や筋肉を利用して、従来の直線運動ではなく円運動にしてスティックを振るため、楽に速く連打ができるということは聞いている。
しかし、どうにもこうにも情報量が少なくて、詳細については知る由がなかった。
「ドラム・マガジン誌」のような専門雑誌ですら、大々的に特集されることもなく、殆んど自分には無縁の奏法である。
もし、自分のような地方のドラマーが習おうとすれば、東京とか大阪あたりの大都市の専門の教室まで通わないといけないという状況で、ハナから諦めてしまっていた。
だが、自分もドラマーの端くれ、知らないで済まそうとは思っておらず、どういうものであるかだけはずうっと前から知りたいと思っていた。

そんな折、オレにとっては画期的な教則DVDを発見して、購入してみた。
「究極のスティックコントロール」という、手数王菅沼孝三大先生と、モーラーシステムの権威でもあるニール・ソーセン氏が出演するDVDである。
それにしても、ドラムの魔術師とも言えるお二人の驚異的なモーラーテクニックが、見るものの目を見張らせます。
菅沼孝三大先生はますます進化を遂げておられ、超人的な動きも余裕シャクシャクで演奏しています。まさに円熟の境地ですね。
そして、ニール氏は手をとるようにやさしくモーラーシステムについて語ってくれています。
このDVDを見て、モーラーシステムについて初めてきちっとした情報を得ることができたのでありますが、想像どおり従来の奏法とは全く違うグリップで、使う筋肉も全く違うものでした。
まずマッチドグリップについては、従来は人差し指と親指を支点にして握り、決して小指は握り締めないものですが、これが間逆で小指が支点になるのです。
そして手首は従来型は上下運動をしていたものを、回転運動に切り替える必要があります。
この運動は、普段使わない筋肉を鍛え上げる必要があり、これから始める者にとっては非常に難しいものです。

一気に2回ほど見て、少しだけ実際にスティックを握って試してみたが、当然ながら全く上手く動かない。
ま、当然のことだ、ということで。
せっかくの機会だしやって損はしないと思うので、少しずつ練習していこうかと思っているところであります。
何年かかるかわかりませんし、途中で投げ出してしまうかもしれませんが、それはそれでいいのであります。
きっと何か、得る物があるはず。な~んてね。
コメント (4)
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