一般社団法人日本うつ病センター(JDC)主催のセミナー(23.2.25「双極性障害の理解を深める」)にて、
順天堂大学 加藤忠史教授が、「双極性障害」を「双極症」に変更になると紹介されました。
素人の小職としては、当然の結果と考えますが、実態は複雑なのですね。
◎これまでの経緯ですが、2018年に日本精神神経学会は、2018年の世界保健機関の国際疾病分類第11版(ICD-11)を発表を機に、
ICD-11新病名案に関するパブリックコメントを募集しました。
https://www.jspn.or.jp/modules/info/index.php?content_id=622
途中経過を省きますが、パブリックコメントも参考にして、日本精神神経学会は「disorder」を「症」と訳すことになりました。
その結果、双極性障害を双極症とすることになったそうです。
◎この件については、門外漢である小職も当ブログにて、再三「DISORDER」を「障害」と和訳するのはおかしいと
(‘20.3.5、19.2.12等)述べてきました。
DSM5をみると、Mood Disordersは「気分障害」、Depressive Disordersは「うつ病性障害」等々。
「精神障害」ということばで、誤解と偏見が広がっています。
医学会は、問題意識を持っていたようですが、小職が知る限りでは、行政は何ら問題意識を持っていないようです。
行政側も早く対策を講じてほしいものです。
◎参考までに、これまでも、2002年に「精神分裂病」は「統合失調症」に、
2004年に「痴呆症」は「認知症」に呼称が変わっています。
(詳細は)
日本うつ病学会診療ガイドライン
双極性障害(双極症)2023
https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/iinkai/katsudou/data/guideline_sokyoku2023.pdf