産業医で労働衛生コンサルタントの某先生と面談しました。
以下、要点を紹介します。
〇産業医の仕事は、幾何級数的に増えている。
昔は、業務にかなり余裕があった。今は、業務過多だ。
産業医間での話題は、これだ。
例えば、1000人から専属で、999人までは嘱託で、どういうこと?とか
(橋本)全くその通りです。安衛法が施行されたのは、昭和47年。当時と現在では全く様相が異なる。
なお、関心のある方は、産業保健のあり方に関する検討会 「産業保健に関する現状と課題」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29208.html
を参照してください。
「産業保健のあり方に関する検討会」
第1回 令和4年10月17日
第2回 令和4年11月14日
第3回 令和5年1月30日
〇治療と仕事の両立支援もそうだ。
対象となる疾患がどんどん増えている
平成30年 がん
令和2年追加 脳血管疾患、肝疾患(慢性経過)、指定難病
令和4年追加 心疾患、糖尿病、若年性認知症
産業医間で情報共有しているが、企業によって異なるものの、対象疾病を絞り込んでいる場合が殆ど。すべてには対応できないので。
〇50人未満で、産業医を採用できないのであれば、保健師を採用すればよい。
保健師にもっと権限を与えて、産業保健活動で活躍してもらいたい
(橋本)その通りです、従来より提案してきました、(我が意を得たり)
〇それから、地域産保を活用したらよい。
(橋本)あてにできない地域産保もありますが?
そうなんだよ。困っている。医師会や行政も動くべきだ。
(橋本)小職も全く同感です。
(参考)
メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査
平成25年11月29日 独立行政法人労働政策研究・研修機構発表
https://www.jil.go.jp/institute/research/2013/112.html
今後3年間程度でみた疾病への対策を経営・労務管理上の重要課題と考えるかについては、
「重要」(「最重要課題」「どちらかといえば重要課題」の合計)とする割合が「メンタルヘルス」で72.2%ともっとも高くなっており、
次いで「糖尿病・高血圧等の生活習慣病」「がん」「心疾患」などとなっている。
メンタルヘルスや私傷病の治療と仕事を両立させるための課題でもっとも多かったのは、
「休職者の復帰後の仕事の与え方、配置」で55.6%となっており、
次いで、「代替要員の確保が困難」「再発防止」「休業期間中の給与の保障が困難」などとなっている(図表2)。