中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

社員は貴重な財産

2012年05月08日 | 情報
政府から二つの調査結果が相次いで発表されました。

一つ目は、内閣府が1日に発表した「自殺対策に関する意識調査」です。(内閣府のHPには未記載)
これによると、自殺を考えた経験がある人は全体で23・4%となり、
2008年2月の前回調査より4・3ポイント増えた。
年代別では20歳代の28・4%が最も多く、特に20歳代女性は33・6%と、
前回調査(21・8%)から大幅に増えている。
調査は今年1月、全国の20歳以上の男女3000人を対象に実施し、
有効回収率は67・2%だった。
年代別では、40歳代の27・3%、50歳代の25・7%、30歳代の25・0%と続いた。
すべての年代で女性が男性を上回っている。
また、自殺を考えたことがある人のうち、「最近1年以内」に考えたと答えた人も、
20歳代の36・2%が最多だった。20歳代女性に限定すると44・4%に上った。

二つ目は、2012年版「子ども・若者白書」の原案です。(読売新聞'12.5.4)
原案には、若者が将来にどのような展望を持ち、どのような未来を望んでいるかなどについて
調査した内容が盛り込まれている。
調査は、インターネットを通じて、全国の15~29才の3000人を対象に、
昨年12月から今年1月に行われた。
これによると、8割以上が、仕事で十分な収入が得られるかどうかや、
老後に年金を受け取れるかどうかに不安を感じている。
少子高齢化が進み、雇用情勢も依然として不安定という状況にあって、
若い世代が将来を見通せずにいる実情がうかがえる。

マスコミがミスリードし、若者に必要以上に不安感を煽った結果のようにも受け取れますが、
企業としては、貴重な人材である20歳代の従業員を、しっかりと教育し、
自社の将来を背負っていく人材として育成していかなければなりません。

武田信玄が言ったか言わなかったかは別として、信玄の軍法を記した「甲陽軍鑑」に紹介されている
「人は石垣、人は城、人は堀」という言葉は、素直に受け止めておいた方が賢明でしょう。
コメント
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