熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

国立演芸場・・・三遊亭藍馬真打昇進披露公演

2019年07月06日 | 落語・講談等演芸
   三遊亭藍馬の真打昇進披露公演があったので、国立演芸場に出かけた。
   しかし、病院での定期検診が長引いて演芸場に行ったので、遅れて、後半の真打昇進披露口上の途中からで、前半はミスったのだが、三遊亭藍馬の高座を聴きに行ったのであるから、気にはならない。
   勿論、三遊亭藍馬の高座は初めてで、何も知らないのだが、女流落語家の高座には、何時も魅力を感じて聴いているので、期待して行ったのである。

落語 三遊亭吉馬
落語 三笑亭夢丸
漫才 東京太・ゆめ子
落語 古今亭寿輔
落語 三遊亭遊三
  ―仲入り―
真打昇進披露口上
落語 三遊亭遊雀   悋気の独楽
落語 三遊亭圓馬   ちりとてちん
曲芸 ボンボンブラザース
落語 橘ノ双葉改メ三遊亭藍馬   女明烏

   藍馬は、相撲取りであった主人との馴れ初めの話や摺り足で床がぼこぼこだと言った家庭の話などを枕にして、パンチの利いたパワフルな語り口で、吉原の話をすると語り出した。
   中々の近代的美人で、踊りを披露したのだが、粋な颯爽とした出で立ちが絵になっていて素晴らしい。
   客は、子供も来ており、かなりの人数の高校生か大学生の団体も入っていて、いつもより、若返った感じで、華やいでいた。

   「女暁烏」とは言うものの、「暁烏」の女性落語家バージョンであろうか。
   日向屋の若旦那である時次郎が、「お稲荷様にお篭り」と称して、まんまと騙されて、吉原へ連れて行かれて、遊廓を「神主の家」、女主人を「お巫女頭」、見返り柳はご神木で、大門が鳥居、お茶屋を巫女の家だと言われ、奥へ上がるのだが、異変に気付いて遊郭だと知って帰りたいと駄々をこねる。しかし、花魁に噛んで含んだように人の道を説かれて納得して一夜を明かす。感激した時次郎は、一心不乱に働いて、3年後に吉原に行って、花魁を身請けする。
   元ネタは、勉強ばかりしている堅物の時次郎を心配して、父親が、町内の「札付きの遊び人」の源兵衛と多助に、吉原に連れて行くよう頼み込みこむのだが、これは省略して、吉原稲荷だと騙して吉原へ連れ込むところは同じだが、遊郭だと分かって逃げ帰ろうとしたので、違うところは、大門を出ようとしたら番人に袋叩きに合うと脅されて一夜を明かす。朝、花魁に振られた2人が時次郎を連れに行くと、天国を経験した時次郎が花魁に足を絡まれて起きてこず、「勝手に帰れ。袋叩きに合う」と言うのがオチ。
  「女暁烏」の後半は、一寸噺が違うのだが、「紺屋高尾」によく似た、花魁と客との相思相愛の物語を思い起こさせて、中々、清々しくて良い。

   遊雀の「悋気の独楽」は、2回目。
   つっけんどんな女将さんの表情や、品を作った色気のあるお妾さんの仕草や語り口の上手さは抜群。
   若い頃の藍馬だと、引き合いに出して、お妾さんを演じて客席を喜ばせていた。

   藍馬の師匠圓馬のちりとてちんは、何度も聞いているが、臭くて辛くてどうしようもないちりとてちんを食べる表情の上手さ芸の細かさは、流石で、夫々の噺家の個性が滲み出ていて、いつも、楽しませてもらっている。
   
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