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熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

歳とともに趣味趣向が変わると言うこと

2011年05月14日 | 生活随想・趣味
   あなたの趣味は何ですかと聞かれると、答えに窮する。
   趣味とは、大辞泉によると、1 仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。2 どういうものに美しさやおもしろさを感じるかという、その人の感覚のあり方。好みの傾向。
   類語辞書によると、趣向 嗜好(しこう) 道楽 暇潰(つぶ)し 好み ホビー ⇒このみ【好み】 
   と言うことになるらしいが、私の場合には、どうも、実生活と、この意味での趣味との境がないような感じなのである。
   特に、一線を退いてからは、いわば、毎日の生活が、生活の糧を稼ぐための本業から離れた人生のおまけの様な生活であるから、趣味に生きると言うと一寸キザだが、出来るだけ自分自身の意向に沿った時間を生きたいと思っているので、当然、前述の2の美意識や価値観を大切にすることになる。

   若い時には、体力も気力も充実していたし、それに、思う存分、仕事などを通じて世界中を飛び回ることが出来たので、やはり、一番充実していたのは、旅を通じての趣味の実現であったように思う。
   旅そのものが好きであったのは当然としても、旅を通して、歴史や美術、音楽や博物等々、あっちこっちで、異文化異文明との遭遇を楽しんでいたと言うことになる。
   
   そんな意味では、千葉に退いてからは、生活そのものも質素に慎ましやかになったし、それに、歳の所為も加わって、非常に、趣味もパッシブになってしまった。
   旅も、日本は別にして、新世紀に入ってからは、欧米3回、中国1回で、最近数年は動いていないし、観劇やコンサート・オペラなどにも、歌舞伎と文楽と都響に定期的に行く以外は、殆ど遠ざかってしまった。
   若い時には、旅に行く機会が減ると、芭蕉の様に、夢は枯野を駆け巡る心境で焦ったし、クラシック音楽やオペラにしても、トップクラスの外来音楽家などの演奏会には居ても立っても居られないくらいであったし、とにかく、見たい聞きたい知りたいの一心で突っ走って来たような気がする。
 
   さて、現在の趣味と言うことだが、やはり、一番時間をかけて過ごすのは、読書であろうと思う。
   子供の時からの読書好きは、変わっていないと思うが、読む本の内容が、歳とともに大分変化してきた。
   やはり、自分自身が専門として勉強して来た経済学や経営学関係については、少なくとも、最新事情には接していたいと言う気持ちが強いので、これらに関する近著、それも、欧米の学者たちの書籍が多い。
   今でも、新しい知識や学説などに触れると、無性に嬉しくなるから、新刊が出ると、いそいそと書店へ出かける。
   東京へ出れば、間違いなく、大型書店を梯子する。
   他には、好きな演劇や美術関係、そして、文明論や歴史書等々雑学関係の本が多い。
   幸いにも、多くの友人より目が良いので、助かっている。

   家にいる時には、庭で過ごすことが多い。
   ガーデニングと言うほどではないが、結構、自分の好みで沢山の花木を育てているので、その世話に時間を取られるのだが、それよりも、花や木や草花の成長や、小動物の営みや季節の変化と言った自然の移り変わりを観察して楽しんでいると言う方が多いかも知れない。
   花木や草花など植物は、丁寧に育ててやれば、必ず応えてくれるし、小鳥や蝶などの小動物を誘い、いつも、驚くような変化を見せて新鮮な喜びと驚きを与えてくれる。
   本を求めて書店に通うように、植木や肥料や薬剤、ガーデニング用品などを求めて園芸店に頻繁に行くようになったが、これも、必要に駆られてと言うよりも、何となく、植物の動向やそんな雰囲気を味わいたくて行くと言うのが正直なところかもしれない。
   収集癖と言うほどではないと思うのだが、何か新しい花木などが出てくるとすぐ買ってしまうので、花鉢が増えるばかりである。
   
   必ず、カメラを傍に置いて庭仕事をするので、気が向いたら、花の写真を撮る。
   自然は、もっともっと美しい姿を見せてくれるのだが、思うようには表現できないのが悩みである。
   昔の様なフィルムカメラではなくデジカメなので、すぐに、書斎に入ってプリントできるので、写真が楽に楽しめるようになった。
   
   しかし、良く考えてみれば、パソコンの前に座っている時間が一番長いような気がする。
   何をしているのか、気の趣くままに何やかやとやっているので、自分でも、良く分からない内に時間が経っている。
   これを、趣味と言うのかどうか、迷っている。
   
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