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熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

斑鳩の里法隆寺のさくら

2014年04月07日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   久しぶりの関西の旅、急に明るい春の陽射しが気持ち良かったので、ふらりと、近鉄奈良駅に降り立った。
   桜が満開、春たけなわのシーズンなので、京都を避けたのだが、奈良は、月曜日でもあり、観光客もちらほらと言った感じで、奈良公園の桜も美しそうだったが、ふっと、斑鳩の里を訪れようと思い立った。
   夕刻のJALまでなら、斑鳩の田舎道を歩いても、ゆっくりと時間を過ごせると思ったのである。

   バスで行こうと思ったのだが、考えてみれば、昔の関西本線、今の大和路線で、奈良駅をなんば方面に向かえば、たったの3つ目の駅で、12分で着くし、頻繁に電車が出ている。
   宇治駅などもそうだが、JRの駅よりも、私鉄の駅の方が、賑わっている感じなのが面白い。
   奈良で電車に乗る人も少なかったし、法隆寺駅で下りたのは、外人数人と私くらいで、鎌倉の観光客のラッシュと較べれば、考えられないような静けさである。
   昔、駅から法隆寺まで歩いたので、久しぶりに歩くことにしたのだが、県道大和高田斑鳩線が一直線で自動車がビジーなので、一寸、拍子抜けである。

   途中で、迷っているマレーシアの女学生に行き会ったので、道案内を兼ねて旅の話をしながら中門まで伴った。
   彼女は、五重塔と金堂にある西院伽藍に入るのだが、私は、何時も、まず、右に折れて、聖霊院の前の鏡池越しの五重塔と金堂を望遠してから、入ることにしているので、門前で別れた。
   
   

   中門の前の石段に立って、仁王像をバックにして記念写真を撮る人が多いのだが、私は、日本の観光地では、殆ど風景写真や花の写真だけで、自分の写真など撮ったことはないし、海外でも撮っただけで、整理したこともないので、自分の写真がどこにあるのかさえ分からない。

   この国宝の廻廊に囲まれた西院伽藍の中で過ごすのが好きで、金堂には、何回も出入りして、内陣の仏像や壁画を眺めている。
   昔は暗くて、中の釈迦三尊像などが良く見えなかったが、この日は、天候も良く明るくて、それに、堂内に居るのが私一人だけと言う時もあるくらいなので、十分に仏像も見えたし、壁画の細部まで見えて感激していた。
   平山郁夫画伯の本などから、壁画の模写の模様を知っていたので、焼失しながらも、殆ど現状のままに、金堂内部を再現できているのは、奇跡と言うも愚かなりで、正に、日本文化にとっては幸いであった。
   西側壁面に10円切手のモデルとなった観音像が見えて、何となく懐かしい。
   この伽藍の内部は石畳と土の地面だけで、木も僅かながら、2本の桜が、今、満開で美しい。
   
   

   食堂の背後の大宝蔵院に百済観音堂があり、玉虫の厨子なども含めて国宝が展示されていて、壮観である。
   学生時代には、何処に安置されていたのか、全く、記憶はないのだが、法隆寺の宝物は、古社寺の中でも、十分に鑑賞できる環境にあって、非常に良い。

   その後、東大門を過ぎて、夢殿のある東院伽藍に向かった。
   石畳の美しい参道の両脇の桜並木が美しい。
   

   夢殿の夢違観音は、特別の開帳日にしか拝観できないので、境内を歩くだけだが、今、枝垂れ桜が満開で、実に美しい。
   この日は、隣の中宮寺を訪れて、その後、田舎道を歩いて、法輪寺と法起寺に向かった。
   この続きは、明日、記すことにする。
   
   
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