は~とnoエース

かくすれば、かくなるものと知りながら、已むに已まれぬ大和魂。(吉田松陰)

暇乞いの為に岡山から奈良まで自転車を漕いだ男。。

2012-08-19 09:17:17 | ニュースから考える

奈良署は十八日、二十四年前に別れた妻子に会うため岡山市で自転車を盗んだとして、窃盗の疑いで自称住所不定、無職松原正平容疑者(75)を逮捕した。
奈良署によると、松原容疑者はかつて奈良県大和郡山市に住んでおり「いつ死ぬか分からない。離婚した妻と長男、長女の顔を見たくて自転車を盗み、走ってきたが会えなかった」と供述している。
逮捕容疑は十三日、岡山市北区のマンション駐輪場で、居住する大学三年の男性(20)の自転車(時価四千円相当、二十六インチ)を盗んだ疑い。
奈良署によると、同容疑者は十三日に岡山市を出発。公園などで野宿をしながら大和郡山市までたどり着き、十七日にかつての自宅を訪れたが、妻子は既に転居していたと説明している。
松原容疑者は「服をちょっと絞ったら出るほど汗をかいた」と話し、清潔なポロシャツを着替えとして所持、妻子を訪ねる前には公園のトイレで髪の毛をそり、身だしなみも整えていた。所持金は百二十円だった。 

東京新聞 TOKYO WEB 2012年8月18日


人間は死期を本能的に悟るものなのか・・・・

それを感じた時・・・・それまで、どれほど気丈に生きて来た人でも、・・・・気弱になる。。

この男性も、今生の別れになるかもしれないと感じた時、二十四年も前に別れた妻子のことが思い出され、いても立ってもいられなかったのだろう。。

人と人の出会いと別れ・・・・どういう事情があったかは知らないが、・・・・兎も角も、二十四年という空白は・・・・あまりに長い・・・・

四半世紀も離れて暮らしていれば・・・・もはや他人も同然である。こればかりは仕方がない。。

当然のこと容姿もスッカリ変わっていようし、・・・・例え街中ですれ違っても、おそらく気付くことはない。。

今年の六月、オウム信者の菊地直子が、17年という逃亡生活の末に逮捕されたが、逮捕された本人は手配写真とは別人のように変わっていた。。

そんなモンである。

記事の男性は、二十四年という空白を経てなお、再会を望んでいた訳だ。。

どんな状態であっても、自分がこの世に生きた証を知る者が、この別れた妻子意外にいないとしたら・・・・

やはり会いたくなるのが・・・・人情なのかもしれない・・・・

この男性も自身の死期を察した時、「暇乞い」の衝動を抑えられなかったのは、そういう事だろう・・・・

最近、孤独死のニュースが、たびたび報じられ、この世の無常を感じさせるが・・・・

その度に思うことは・・・・やはり最後は家族かな・・・・ということ。。

私も死ぬ際に、沢山の人に看取られなくても構わないが、・・・一人だけというのは?・・・・やはり嫌だ。。

そう思うと・・・・身につまされるニュースであった。・・・・

 

 

 

 

 

 





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