伊豆諸島・八丈島(東京都八丈町)近海で転覆したキンメダイ漁船「第1幸福丸」(8人乗り、19トン)の船内から甲板員3人を救助した海上保安庁の潜水士らが31日、横浜海上防災基地に停泊中の巡視船いず船内で会見し、救出当時の緊迫した様子を語った。
「海上保安庁です。救助に来ました」。キャリア5年の榎木大輔潜水士(28)と、同10カ月の知念俊助潜水士(25)がプラスチックハンマーやナイフの柄で船底をたたき、呼びかけた。たたき返すような音が聞こえたが不明瞭だったので、大声で呼びかけ続けた。「ここにいる。助けてくれ」。複数の男性の声が聞こえた。榎木さんは「よく生きていてくれた。この人たちを絶対に助け出そう」と思ったという。
榎木さんが最初に船内に入り、真っ暗で油のにおいがする居室の中で、扉のとれたハッチを囲むようにしていた宇都宮森義さん(57)ら3人を発見、救助活動にあたった。ボンベの空気を吸わせるためレギュレーターをくわえさせ、船体に体を当てないよう、慎重に船外に救助した。
「皆さんを助けに来ました」という声に3人は「よく来てくれました。早く出してください」「死を覚悟していた」と生還を喜びつつも、他の乗組員の安否を気にしていたという。
今回の潜水士6人は、転覆船からの救助は初めて。会見では達成感をにじませながら「船長が亡くなり、まだ4人が見つかっていないので、大手を振っては喜べない」と複雑な表情で語った。 毎日jp 2009年10月31日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091031mog00m040014000c.html (本文)
海上保安庁の潜水士らが、遭難者に対し「皆さんを助けに来ました」と声掛けしたという。。
絶望に打ちひしがれていた彼らにとって、救助に当たった潜水士らの声に、どれほど勇気づけられ、希望を感じたことだろうか。まさに「地獄に仏」とはこのことである。。
記事を読んでいて・・感動から・・不覚にも涙が出てしまった。。(T。T)
新潟中越地震の際に、崩れた岩の中から奇跡的に救出された皆川優太君(当時2才)。あの時の勇敢なハイパーレスキュー隊にも感動したが、今回は、それ以来の感動だった。。
まったく素晴らしい成果である。・・・よくやった海猿!・・・君らの功績は永遠に語り継がれることだろう。。
ただ、船長の死亡が確認され、未だ三人の乗組員が行方不明になっておることを考えると、手放しで喜べない現状があり、とても残念に思う。。
兎も角も、無事に生還された方々に対しては、心からのお祝いを申し上げたい。よかったですね。。。