Photo and Occasional Thoughts

アウトドアが好きで写真が好きで 時々想ったことをお伝えできればと思います。

再び平城京へ

2008-01-27 | 風景
 
 奈良で生活するようになってはや三十数年がたちますが、これまで朱雀門には1~2度行ったことはあるんですが、朱雀門より中の広大な跡地を訪れたことはありませんでした。 この正月休みにエネルギーをもてあました孫を連れて、始めて平城京をゆっくりと歩きましたが、往時の都の壮大さに圧倒されてしまいました。 
 改めてもう少し平城京のことを知りたくなり、平城宮跡資料館、第一次大極殿復元現場・遺構展示館を訪ねました。 今残っている平城京跡は、都の中心部である朱雀門に守られた平城宮で、南北を走る朱雀大路を中心に右京・左京に別れ、各々4坊九条にわたる壮大な都を想像するとき、10万とも言われる平城人や、いろいろな国からの渡来人の豊かでダイナミックな生活が蘇ってくるようです。



平城宮跡資料館。



資料館を出るとはるか南に朱雀門が望まれます。



 第一次大極殿復元工事現場では資料館があり、朱雀門や大極殿の復元の様子がよくわかります。 今回私がびっくりしましたのは、柱跡等の遺跡の上に直接復元されたのではなく、遺跡の保護のために遺跡の上に鉄骨を組み、遺跡を傷めずにその上にあれだけ壮大な建物が復元されているということでした。 当然のことながら基礎部分には免震構造がとられており、復元建造物の安全性も目に見えないところで充分に対応されていました。



資料館内部の展示。



遺構展示館に、大極殿と内裏の精密な復元模型が展示されています。



発掘状況をそのままに展示されています。右下部分は柱跡が何箇所も重なっていますが、何度か同じ場所に色々な建物が建てられた跡との説明を聞きました。



天皇の住まい内裏から大極殿の模型。



時折激しく雪の舞う天候でしたが遺構展示館を出ると、宮内省の復元建築の向こうに少し青空が見えました。



薬師寺散策

2008-01-14 | 風景

 三連休最終日の今日は、この二日と比べて少し寒さも緩んで来たようです。 この二日インドア中心に出かけていましたが、今日は運動不足解消の為、薬師寺近辺を散策することにしました。
 薬師寺南のよく整備された駐車場に車を止め、参道を中門へと向かいました。 平安時代、890年に薬師寺鎮守八幡宮として勧請された薬師寺休ヶ岡八幡宮にお参りしてから中門へ向かいました。 中門から中の金堂へは拝観料が必要で、中門越しに金堂や西塔・東塔を遠望します。 
 中門を出て近鉄の踏切を越え、七条町の大池に回りました。 大池からの薬師寺遠望は入江泰吉さんの写真で有名で、東塔と西塔の間に更に東大寺大仏殿の大屋根が望まれます。 大池をぐるっと一周して近鉄西ノ京駅へ出、薬師寺本坊で少し休息してから道を北へ唐招提寺へと向かいました。 唐招提寺では、国宝の金堂や講堂などが平成の大修理中で、すっぽりと工事用の建物に覆われています。 平城遷都1300年記念事業が開催されます2010年には完成の予定で、南大門から工事の様子をうかがいました。 ここからはサイクリング道路が整備された、秋篠川沿いの風景を楽しみながら薬師寺の駐車場まで戻りました。 この時期は訪れる人も少なく、ゆったりと薬師寺の遠望楽しみながら散策ができます。



薬師寺休ヶ岡八幡宮。



東塔と西塔。手持ちで立ち位置が変わってしまいましたので、パノラマ合成ができませんでした。



よく知られた大池からの薬師寺遠望、東塔の右に東大寺大仏殿の大屋根が少し見えます。



歴史を感じる本坊への山門。



唐招提寺南大門の前に、ここではの郵便ポスト。



唐招提寺南大門。ここも門越しに少し中を拝観。



秋篠川沿い、民家の屋根越しに望む薬師寺東塔・西塔。





写真美術館

2008-01-13 | 風景

 時折陽が射すもののどんよりとした曇り空が広がり、今朝も寒い朝を迎えました。 このごろめっきり寒さに弱くなってしまった私は、今日もインドアのプランで4日より始まっている「入江泰吉 大和巡礼ー斑鳩の里ー」展を見に行くことにしました。
 今日は若草山の山焼きの日ですが、この時間ですとまだまだ人の出は少なく、写真美術館も閑散としています。 館内は、戦後まもなく斑鳩の里を訪れた入江泰吉のモノクロ作品から60年代にいたる斑鳩の里の風景や、仏像の写真が約100点展示されています。 
 ちょうど私が生まれた時代辺りでしょうか、法隆寺の五重塔や金堂をバックに牛が鍬をすくのどかな田園風景に懐かしさよりも新鮮なイメージを感じます。 今のような減反政策のない田畑は何処までも稲穂が実り、農作業は大変な重労働ですが、家族総出で稲刈りをする風景にゆったりとした時の流れと、失ってしまった豊かさを感じてしまいます。 パンフレット裏面、黄金色に輝く稲穂に囲まれた法起寺の三重塔は、大和平野も米作りがまだまだ盛んだった頃のほんの少し前の風景ですが、是非今もう一度目にして見たい風景ですね。


            
            黄金色に輝く稲穂に囲まれた法起寺の写真。



写真美術館から少し新薬師寺・高畑のほうへ歩きました。







崩れかけた土塀が続きます。



高畑町も新薬師寺辺りは少し高台で、奈良盆地越しに生駒山が。



少し路地に入るとまだ地道が残っています、腕白小僧が向こうから駆け抜けて来そうな道です。



国立ロシア美術館展

2008-01-12 | 行事
 
 折角の三連休ですが、今朝は昨夜からの雨がまだ残り寒々としています。
こんな日は、よほど気合が入っていないとアウトドアーには出かけられませんので、サントリーミュージアムで開催されている国立ロシア美術館展を見に行きました。 昨年に招待券をいただいていたんですが機会がなく、引き出しに入れたままになっていましたがまだ間に合いそうです。
 近鉄生駒駅からコスモスクエア行きに乗車し大阪港駅で下車、まだ少し雨の残る舗道をサントリーミュージアムへ急ぎました。 意外なほどの人の出で、入館するまでに30分あまりの行列ができており、最後列に並びます。 行列の原因は5階の入場口まで昇るエレベーターの順番待ちで、2基しかなく効率が悪いようです。
 国立ロシア美術館は1898年ニコライ2世のときに、サンクトペテルブルクのミハイロフスキー宮殿にロシア初の国立美術館として誕生し、40万点のロシア美術のコレクションを誇っています。 本展では厳選された油彩85点と彫刻・工芸あわせて約100点の作品が展示されています。
 素晴らしい作品の数々の中で、イヴァン・アイヴァゾフスキー作の「アイヤ岬の嵐」にはそのスケールの大きさと、激しい海の表現に圧倒されます。 又一方、クラムスコイ、レーピン等の時代に翻弄されていく民衆や貧民・農民の生活を生々しく表現した作品には、思わず立ちすくんでしまいました。 残念ながらロシア美術館展は14日までですが、久しぶりに心に残るインパクトの大きい美術展でした。
(08.01.12 撮影 SONY DSC‐W30 使用)


館の外まで行列ができています、やっと館内へ。



ユニークな外観のサントリーミュージアム。



何代目でしょうか、太平洋一人ぽっちの堀江謙一さんのマーメード号が置いてありました。 機能的なデザインですね。


広場の足元にはあっちこっちへのサインが。



ご存知海遊館です。



大空へ・・・

2008-01-10 | 想い出
 
 我家から矢田寺方面へ向かう県道沿いに奈良工業高等専門学校があります。 この道は県立民俗公園に向かうときや、仕事で斑鳩方面へ抜けるときにはよく通る道です。
 道沿いの校庭の一角にプロペラ機が置いてあり、フェンス越しにいつも横目でちらりと見ながら県道を走り抜けていましたが、この日は孫をだしに守衛さんに断り、思い切って校庭に入らせていただきました。 
 学生さんの研究用でしょうか、1945年ごろに製造され、防衛庁より管理換えされたノースアメリカン社製のテキサン練習機T-6が置いてあります。 二人乗りで、翼長12.5m・全長8.8m・全高3.5m、最大時速330km・実用上昇限度6560m・航続距離889kmの可愛らしいプロペラ機です。
 小さかった頃の一番の憧れがパイロットでした。 残念ながら努力足らずで夢がかなわず、地上をあくせくと走り回っていますが、どれほど大空を自由に飛び回る夢を見たでしょうか。 いまはもう飛び立つことができなくなった飛行機ですが、コックピットに座り、操縦桿を手に大空を自由に駆け巡る夢が又わいてきます。
〈08.01.03 撮影〉