
アラスカ鉄道、アンカレッジ駅です。この鉄道はアラスカの内陸地をつなぐ重要な貨物列車です。主線はスワードからフェアバンクスまの756Km。雪に閉ざされた冬のない陸地を1週間に1往復、燃料や資材、食料を載せて走ります。また、夏の間は観光を目的としたアンカレッジからフェアバンクスまで(途中にデナリ国立公園)を1日1往復走るスタートレインが走っています。

アンカレッジ駅の乗り場にホームはなく、地上から乗り込みます。写真に写っているのは観光会社が所有している展望車です。1階は食堂車、2階が座席になっています。紺色の車体に黄色いラインが入った車両が本来のアラスカ鉄道になります(この車体はその2で登場します)。

展望車です。天井までガラス張りの車内はとても明るいです。1両にガイド1名と飲み物や食事のサービスをしてくれる係の人が2名ついています。ちょっとリッチ♪

走り出して間もなく、遠くに北米最高峰のマッキンリーが見えてきました。頭上にはくもがあるものの地平近くはよく晴れて、マッキンリーの頂上がくっきりと見えます。ガイドブックによるとマッキンリーは雲に隠れていることが多いらしいです。とくに夏の間は1か月に数日しか見えない年もあるとありました。なんだか超ラッキーな感じです。ガイドさんによると、このような天候の時はデナリ方面は晴れていることが多いとか。アンカレッジは曇り空ですがどうやら期待がもてそうです。



アラスカはタイガとツンドラ、そして湿原でできているようです。湿原といえばついつい尾瀬を思い出してしまいます。列車は秋色の尾瀬を延々と走ります。湿原は泥炭という植物の腐植層でできています。この泥炭は気温が低く植物の分解が進まないとできるわけですが、まさにアラスカは寒い土地なので条件ぴったりです。永久凍土といい、泥炭といい、どちらも水を通しにくい土地ですから、アラスカには水たまりや沼や湖がいたるところにあります。飛行機でアンカレッジ空港に降りるとき、あたり一面に点在する水面が光っていました。

昼ごはんは生まれて初めて、あこがれの食堂車で食べました。アメリカンサイズのハンバーガーでしたが、味がよくなかなか素敵な昼食でした。なんていったって景色がいいですよね。


上空にはハクトウワシが飛んでいたりもします。シルエットだけですが、これがアメリカの国鳥「ハクトウワシ」です。翼長2m前後。悠々と空を飛ぶ姿はかっこよすぎます!!
→アラスカ旅行記3「アラスカ鉄道(その2)」へ続く