YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

キンシバイとビヨウヤナギ

2024-05-29 08:05:00 | 草花
5月も最終週になりました。
この時期に街中でよく見かける黄色い花


どちらもオトギリソウ科オトギリソウ属の半常緑大木。丈夫で手がかからない植物で公園の花壇や街路樹の植え込みなどでよく見かけます。梅雨に差し掛かり、曇り空が増えてくるこの季節に元気をくれるビタミンカラー。

我が家にもビヨウヤナギが植えてあります。



雄蕊が長いのが特徴です。いかにもオトギリソウといった風情。漢字で書くと「未央柳」または「美容柳」。はるか昔唐の国、長安にあった「未央宮」に関わる名前とのこと。白楽天が楊貴妃の美しさを和歌の中で「未央{ビオウ)の柳」と称えたのだとか。その後、音の響きから「美容」という字が当てられるようになり読み方も「ビヨウヤナギ」となったそうです。



オトギリソウ属は学名でHypericum。花屋さんにはヒペリカムという名で何種類かの赤い実がついた切り花が並んでいます。上の写真は和名をコボウズオトギリというそうです。名前がかわいい(笑)

我が家のビヨウヤナギも赤い実をつけるはずなのですが、まだみたことがありません。日当たりが悪いせいかなぁ。

そして、こちら↓



金糸の梅と書いて、キンシバイ(金糸梅)。
遠目には鮮やかな山吹色に目を奪われ、ビヨウヤナギと混同してしまいます。

近くで見るとこんなに違うんですけどね。



どちらも赤い実をつけるようなんですが、あまり見かけたことがないかもしれません。気づいていないだけなのか、我が家も含め、何か結実するための要因が不足しているのか…。

いつか謎が解ける日が来るといいです。


【今日の朝ごはん】

・グリーサラダwith夏みかん
・水菜の中華スープ
・天然酵母パン
・ヨーグルトwith梅ジャム

今日もいい日になりますように!
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自分で種蒔き!?〜カラスムギの知恵〜

2022-05-12 06:12:00 | 草花



カラスムギという雑草をご存知でしょうか?
草むらでよく見かけるやつです。写真は鶴見川の川原で撮影。

栽培種であるエンバク(オーツ麦)は穀物として利用されますが、川原のものはあくまで雑草。

しかしこの種がすごい!!



「のぎ」が飛び出しているのがお分かりでしょうか?



この折れ曲がった構造に実は驚きの知恵が隠されているのです。

種子を取り出してみます。



この毛むくじゃらな姿にも秘密が!!!

そしてここ



「のぎ」の根元がスクリュー状にねじれています!!!

この3つが合わさって、カラスムギは植物なのに自ら動いて種まきをすることができるのです!!!



ポイントは「水」

落下した種が濡れることで、「のぎ」のネジネジがほどけて回転を始めます。



ある程度回ると「のぎ」は土などの障害物にぶつかります。すると今度はそこを支点に種が回り始めます。

そのとき、種についているたくさんの毛が土を絡めとっていくと同時に、場合によっては地面にささります。



動きが止まりました。完全に土に埋まるわけではありませんが、一応土を被り、地面に固定されています。



驚くべき構造!!!

種の存続をかけた戦いで獲得したであろう植物の知恵。

画像じゃよくわからないという方はこちらの動画をどうぞ。






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ツクシだれの子スギナの子〜胞子を飛ばすシダ植物〜

2022-03-03 06:00:00 | 草花


3月になると土手や道端、畦道などにひょっこりと顔を出すツクシたち。よくよく見るとなんだか変わった形。ツクシは植物名ではなく、シダ植物であるスギナの胞子茎としての姿なのです。



スギナ(トクサ科)
原産地:北半球の暖温帯/3〜4月に胞子を出す

春先に胞子茎が地表に現れ、胞子を飛ばします。この胞子茎を「土筆(ツクシ)」と呼ぶのは、土から筆が生えているように見えるからとか、スギナにくっついて出てくるので「付く子」から命名されたと言われています。



というわけで、胞子で増えるツクシ(スギナ)は種子植物ではなくシダ植物です。

クローズアップして見ると




先端に並ぶ六角形の茶色いタイルのようなものは胞子嚢床。そこからでている白いひらひらは、胞子を飛ばした後の胞子嚢。

この塊全体を胞子嚢穂というようです。




で、緑色の粉が胞子です。まだ若いツクシを触ると手につくアレです。

1本のツクシは150〜200万の胞子を飛ばすんだとか…




土からかおをのぞかせたツクシはニョキニョキと背を伸ばし、そして、胞子を放出。



ここからは胞子を飛ばすと見られる右から2番目の子に協力してもらい、中の様子を見ることに




白い胞子嚢は、袋状になっていて、胞子嚢床の中に格納されていました。その袋の中にはもちろん胞子が入っています。

抹茶みたいですけどね(笑)

輪切りにしたもの。



胞子嚢が袋状ということがよくわかります(特に右側)。

たくさん胞子が出てきました


この胞子を顕微鏡で見てみると…



なんというか…
かわいい感じ♪

正確には1つの胞子から4本の弾糸が出ているらしいのですが、湿気があるとすぐに丸まってしまいます。  

つまり湿った日は胞子と胞子が絡み合って、胞子嚢から出ていくことを減らし、晴れてカラッとした日になると、それぞれが弾糸をを広げてバラバラになり飛んでいくという仕組み。

弾糸を広げることで空気抵抗も増し、より遠くはへ飛べるようになります。




賢いヤツめ…。

そうやって増えていくんだろうな…。



実際、花壇に生えられるとどんどん根を張り、胞子を飛ばし、それはそれは駆除するのが厄介です。

しかし、雑草として片付けてはもったいない効能もあるんだとか。調べてみるとスギナ茶やスギナチンキなんてものもあるらしいので、機会があれば試してみたいです。




最後に「つくしだれの子 すぎなの子」という昔母から聞いたこのフレーズについて。

どうやら歌の歌詞のようです。
わりと新しいものみたいで

曲名:つくし
作詞 /五十野惇、作曲 /早川史郎

1.つくしだれのこすぎなのこ
2.つくしはるですあそぼうよ

2番まであるのにやたらシンプル!
情報も少なくメロディーはわかりませんでしたが、日本音楽著作権協会に登録されていることは突き止めました。

作詞の五十野惇氏は、NHKの幼児番組制作を手掛けてこられたようで現在83歳。

季節や生き物をテーマにたくさんの童謡、子どもの歌を作ってこられたようです。

それにしても、シンプルはなのに(シンプルだから?)、心に残ります。

つくしだれのこすぎなのこ
つくしはるですあそぼうよ

自然への温かな眼差し…。
わたしもそんな風に自然観察を続けていきたいです。



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早春の雑草たち

2022-02-18 06:00:00 | 草花



雑草たちの冬越しの姿が愛おしいです。地面に張り付くような姿は少しでも寒さを避けるため。そうやってなんとか葉っぱを残しておけば、春いちばんに大きく成長することができるからです。立春を過ぎると枯れ草色がだんだんと濃い緑に変わり、花を咲かせるものも増えてきます。



葉っぱが赤っぽくなるのは、成長する必要がないので光合成に使われる養分を抑えるためなんだとか。

枯れ草の下で新芽が伸びてくる様子は「下萌え」なんていうそうです。

早春に花を咲かせる雑草たちを紹介します。雑草なんてひとくくりに呼ばずに、ちゃんと名前で呼んであげなきゃね。




ホトケノザ→詳細
シソ科オドリコソウ属
学名: Lamium amplexicaule
高さ:10〜30cm
花期:3〜6月 花径:5〜6mm




オオイヌノフグリ→詳細
オオバコ科クワガタソウ属
学名: Lamium amplexicaule
原産地:ヨーロッパ
高さ:10〜20cm
花期:2〜5月 花径:5mm程度




タネツケバナ→詳細
アブラナ科タネツケバナ属
学名: Cardamine scutata
原産地:北半球温帯地域
高さ:10〜30cm
花期:3〜5月 花径:3〜4mm




タンポポ(総称)→詳細
キク科タンポポ属
学名(属): Taraxacum




キランソウ→詳細
シソ科キランソウ属
学名: Ajuga decumbens
原産地:日本在来
高さ:2〜20cm
花期:3〜5月 花径:5〜10mm



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タンポポ

2022-02-17 18:34:00 | 草花


タンポポ(総称)
キク科タンポポ属
学名(属): Taraxacum

タンポポと一口にいっても、セイヨウタンポポやカントウタンポポなど、様々な種に細分されるのですが、ざっくりとタンポポの紹介。

キク科の花はたくさんの花が集まって咲きますが、進化の系統上優れた花の一つなんだと
知らなかったぁ~。

ちなみに蕾はこんな形。



花の集合体を緑色の総苞が守っています。開花後この部分が反り返るとか、反り返らないとかで識別したりするのですが割愛。



そして、総苞が開いて、最初に見える外側の舌状花たちは、なんと黄色ではなく、茶色というか暗紫色!!
これ、なんでなんだろう???

タンポポの花は黄色と思っていたけれど(白やピンクの種もある)、見ているようで、見てないものだなぁ。



花が咲くときは低く、綿毛を飛ばす頃になると風を受けやすいように伸びてくる花茎。

身近な植物もじっくり観察してみるとおもしろいものです。

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