YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

寒さに耐えた冬芽が開く!

2024-04-05 12:36:00 | 樹木
4/1の三ツ池散歩で、毎年開花を楽しみにしているサンシュユの花にギリギリ会えました。

3月は引越しでバタバタしたあと、月末には道南を中心に5泊6日の旅に出ていたので、今年は早春の花は諦めていましたが…

桜もこんなに開花が遅れるとは!!!



さて、サンシュユ。
花というか、↑これはすでにもう散ってる?

サンシュユは「春黄金」とも呼ばれる通り、早春に黄金色に輝く花を咲かせます。まん丸な花のようでいて、実はたくさんの花が集まって咲いています。


2023年撮影

蕾を見ると、一つ一つの花がわかりやすいでしょうか?



4枚の苞葉に包まれてチューリップのような蕾がたくさん顔を覗かせています。

冬の間、苞葉は固く閉じ大切な蕾を守っているのですね。



公園を歩いているとホオノキの「芽鱗(がりん)」が落ちていました。芽鱗は苞葉が小さな花を守るように冬の間小さな葉芽を守る役割をもっています。



葉の付け根にある托葉が大きくなり2枚が癒着しています。

見上げると、まだ枯れ木のようなホオノキの枝。



でも、よくればと今にも葉が展開されそうなくらい、芽が大きく膨らんでいました。

たまたま膨らんだまま枯れてしまった冬芽を発見しました。




ホオノキの冬芽は、芽鱗と葉の中に、さらに蕾を隠し持ってます。様子を確認するべく、すっかり茶色く変色した冬芽をそっとむいてみました…。

いや、実際にはなかなかうまくむくことができず、だいぶ破壊しました(^^;;


中には小さな花が入っていました、

まだ枯れ木のように見える木の梢で、こんな変化が起きているのですね!!!


ヤナギの木はすっかりお目覚めのようで、萌葱色に染まっていました。
ピンクは横浜緋桜。早咲きの桜です。

森歩きが気持ちいい季節ですが、今週は雨が続き、ついつい引きこもっています。

こちらに戻って5日。
ようやく居室に床が見えてきました(^^;;


【今日の朝ごはん】

・ベーコンエッグ 
・グリーンサラダwith塩麹ドレッシング
・トースト
・バナナヨーグルトwith金時豆
★3coinsの1000円フライパン活躍中★

今日もいい日になりますように!






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ワインレッドのシックな花〜木通(アケビ)〜

2024-04-03 09:21:00 | 樹木
三ツ池公園から帰ってくる途中、アケビの花を見つけました。深みのあるシックな暗紫石。



小さな花ですが上品で落ち着いた雰囲気が素敵。アケビは木通と書く通り、草ではなく木。毎年同じ場所で花を咲かせてくれるので、この季節はついついこの辺りでキョロキョロしてしまいます。



ちなみに木通は生薬名で、正確にはアケビの太い蔓を乾燥させたものを指すそうです。抗菌、抗炎、利尿作用などがあるそうです。

よく見ると、2種類の花が咲いています。



こちらが雌花。
柱状のものが雌蕊で、先端の光っているのが柱頭から出る蜜とのこと。この花には7つありました。
そしてその外側を覆う花被片は「萼」とのことなんですが…

どうにも納得がいかないんです。雌蕊が7つあるならこれは一つの花ではなく、7つの花ということになるのではないでしょうか?
そうなると外側にあるのは「萼」ではなく「苞」?

「花弁は退化した」と書かれているのですが、萼片も退化したと考える方がしっくりくるなぁ…。
素人考えなので、根本的に間違ってるのかな…?



さて、こちらのくるんとした小手毬みたいなものが雄花。雌花同様、外側の3枚は萼片とのこと。

↑こちらの花はまだ葯が開いていないようですが、時間が経っても熟さないものもあるのように見えました。



矢印の先、花粉がついている雄蕊とついていない雄蕊が写っています。

帰宅して写真を見てから気づいたので、また見に行ってみようと思います。ひょっとするとこれから時間差で熟すのかもしれません?

度も見ているのにまだまだ分からないことばかり(^^;;

ちなみにアケビは秋になるとこんな実をつけるやつです。食べたことありますでしょうか?



昔は野山の味覚でしたが、最近はフルーツとして店頭に並んでいる姿も見かけます。

熟すと綺麗な紫色に変化して、二つに割れ、中から白い綿に包まれた種子が顔を覗かせます。その姿から「開肉(あけび)」と名付けられたという説があるようです。

手持ちの写真はこんなのしかなくすみません↓



アケビの美的センス(?)、その色使いはなんだかとっても個性的でアーティス気質なのかなぁと勝手に妄想(笑)

アケビは樹木に絡みついて育つ植物です。やや日が陰り気味の林の縁などを探すと見つかると思います。小さな花ですが、上品で個性的な姿を探してみてください。

【今日の朝ごはん】
・ツナトマトパスタ
・水菜とほうれん草のサラダ
・トースト
・紅茶
食パンが1枚しかなかったので、姉とシェアした朝(そんなわけでパスタを追加)

今日もいい日になりますように!





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カルミア〜驚きの受粉システム〜

2022-05-20 06:00:00 | 樹木




カルミアはアメリカ原産のツツジ科の植物。甘いお菓子のような名前ですが、植物学者カルムさんにちなんでつけられたようです。

日本では庭木や公園木として植えられ、お椀型をした花の姿から「花笠シャクナゲ」とも呼ばれています。金平糖のような蕾も可愛らしい♪



しかしこの可愛らしい花の形には、受粉のための巧妙なシステムが隠されているのです。

というわけで、カルミアの花をよく見てみましょう。



雌しべは普通についているのですが、雄しべは先端の葯の部分を花弁のくぼみに埋まっています。

横から見るとこんな感じ↓



蕾の時に金平糖のように見えるあのゴツゴツは、雄しべの葯を格納するためのスペースだったのです。

もちろん、このままでは受粉できません。

子孫を残すためにいちばん手軽な方法はは自家受粉です。しかしながら、多くの植物はそれをしません。代わりに風に花粉を飛ばしてもらったり、虫に運んでもらったりします。

自家受粉では、遺伝子が混じり合わないため、同じ形質の子孫しか残せないからです。そのため、カルミアは同じ花の中で雌しべと雄しべが距離を保てるよようにできています。



そして、花粉の媒介者である虫が花に着地したとき、葯は格納庫を離れ、虫の体をめがけて勢い良く投げ出されます。それは投石機を思い起こさせる動きです。なんて、攻撃的!!



矢印の部分の葯が飛び出しているのがわかるでしょうか?

このとき、雌しべは高い位置に伸びているため、両者がぶつかり合わないようになっているようです。

しかも雄性先熟との記述を見かけましたので、雌しべはまだ受粉できる状態でないものと考えられます。

やがて時間が経つと、葯は再び格納庫へと戻って行くそうです(これは自分では観察していません)。


徹底した分別と、何度も受粉の機会を狙うこのシステム。可愛らしい花の形はカルミアという種の存続にかける執念(知恵?)が形になったものだったのです!!

このことは、見た目から勝手に可愛らしい想像を巡らせていたわたしにとって、衝撃的な事実でありました。

動画も撮れたので是非ご覧ください↓



わたしは、このことをずっと昔に参加した研修会で教えていただきました。その時の講師の先生はこのことを自分で観察して発見したそうです。すごい!!

カルミアは庭木や公園木として普及しています。観察できそうな花を見つけたら、中心をちょこんとしてみてください(*^_^*)



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ハンカチ?それともゴースト?

2022-05-08 06:00:00 | 樹木


ハンカチノキ(ミズキ科)
落葉高木
中国原産

白くて大きな2枚の苞をもつはなは、ハンカチに例えられたり、ゴーストに例えられたり…。鳩の木なんて呼び方もあるようです。




花の季節はGW前後。、6月になると実が目立ち始めます。



秋になる頃には茶色く熟して落下。
しかしながらこの実が硬いこと、硬いこと…



しかも硬い果皮と果肉の下に、さらに硬い核があり、種子はその中。自然落下したものの発芽率は低いそうなので、鳥が種まきするタイプ?

それにしてもこのかたい実を食べるのは鳥たちも大変だと思うなぁ。


この純白の大きな花が美しい樹木ですが、かなり大きく育つことや、かなり匂いがきついらしく(他の植物を寄せ付けないアレロパシー作用のある成分がガスのような香りとの噂)。



横浜では子ども植物園で見かけたことがありますが、六ツ川のあたりに並木があるとの情報も。

種や香りなど、まだまだ確認したいことが多い樹木です。


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アケビの花

2022-04-06 06:00:00 | 樹木



三ツ池公園に行く途中、この時期楽しみなのがアケビの花!!
とってもエレガントな紫色の花です


蕾かと思ったらこれが雄花。
アケビは雄花の雌花に分かれて咲くのです。



葯が集まってコロンとした手毬のように見えます。カボチャにも見える?

これを分解してみると、中に雌蕊の痕跡があります。



まんなかの白い部分が雌蕊の痕跡。なんと雌花にも雄蕊の痕跡があるらしい。

もともとは両性花だったんでしょうか?

こちらが雌花。



柱頭には粘性のある液体がついていると書いてあったけれど、蜜とは違うものなのですかね?

バナナのようです(笑)



自家受粉を避けるためでしょうか?
雄花が下で雌花が上。…でも、アケビは虫媒花らしいのでこの仮説は違うかな?


余談になりますが、アケビの葉を食べて育つ蛾がいます。



なんとも奇怪な姿。

コノハチョウの仲間なので
名前はそのまんまんまな「アケビコノハ」



夜行性です。

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