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中高年ほど「正常性バイアス」に影響されやすいのか?

2020-03-30 19:58:05 | アラカルト

「新型コロナウイルス」の感染拡大が止まらない。
今日は、タレントの志村けんさんが「新型コロナウイルス」による肺炎で、亡くなられた。
志村さんが亡くなられたことで、「新型コロナウイルス」に対する警戒感は、一層高まるのでは?という気はしているのだが、「(感染)クラスター(=集団)」として中高年の行動に、批判が出るようになってきた。

その例が、「倦怠感があったにもかかわらず、沖縄旅行に行った50代男性」という、「新型コロナウイルス」の陽性者だ。
実は愛知・岐阜県下での「新型コロナウイルス」の感染者の多くは、中高年者だ。
だからと言って、中高校生が「新型コロナウイルス」に感染しない、というわけではないのだが、「感染の集団」が「デイケア」のような介護施設ではなく、スポーツジムなどの場合「新型コロナウイルス」に対する認識が、低いのでは?と、指摘されても仕方ないだろう。

そしてこのようなニュースがあるたびに、「正常性バイアス」という言葉を思い浮かべるのだ。
心理学で使われる「正常性バイアス」という言葉は、社会的不安が起きる震災や事故、今回のような場合に、聞くことが多くなる言葉だ。

「自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価をする」心理、と説明される「正常性バイアス」だが、その顕著な行動の一つが「自分は、大丈夫」という、根拠のない自信によるものだ。
今回の「新型コロナウイルス」の感染・拡大の一因である、スポーツジムや旅行といった行動は、これだけ自粛要請が出ているにもかかわらず、「自分には関係が無い」とか「自分は大丈夫だろう」という、根拠のない「自信」による行動のような気がしてならない。
むしろスポーツクラブなどを感染源の一つとなっている場合などは、「スポーツクラブで鍛えれば、体力増進にもなり感染しないだろう」的な、思い込みがありそれが拡散する要因となってしまったのでは?という、気すらしてくるのだ。

もちろん、このような「正常性バイアス」は中高年だけの問題ではない。
一斉休校となった中高校生たちが、「若い世代の感染者はいないから平気だろう」と思って、繁華街に出かけたという行動もまた「正常性バイアス」によるものと考えてよいと思う。

ただ、中高年の場合「経験値」というモノが、「正常性バイアス」をより強固なモノへとさせている可能性はあるだろう。
「今まではこれくらいなら、大丈夫だった」という、過去の経験と今の状況を比較して、判断をしやすい、ということだ。
「経験の積み重ねにより、より良い判断ができる」という自信もまた、「正常性バイアス」を生む要因なのかもしれない。

今のような状況で「正常性バイアス」に惑わされない為には、自分の判断に自信がないくらいのほうが、良いのかもしれない。
自信が無ければ、様々な情報を収集することで判断材料を得ることになるからだ。






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