今日、トヨタ自動車の株主総会が開かれたようだ。
その中で、豊田章男社長が「グーグルなどがライバル」という趣旨の話をした、と朝日新聞のWEBサイトに掲載されていた。
朝日新聞:トヨタ社長「競争相手変わる」グーグルなどライバルに
ご存じのように、グーグルは自動運転の自動車開発に力を入れている。
米国では、既に公道を走しる自走実験などを行っている。
しかし、事故も起きている。
産経ニュース:自動運転の夢遠のくグーグル過失事故 人間、AI・・・責任は誰?
リンクをした記事は1年余り前の記事なので、グーグルもより精度の高い自動運転に向け、開発を進めているとは思うのだが、本当にグーグルが今の自動車メーカーのライバルとなるのだろうか?
今年2月、あるビジネス雑誌に日産のゴーン社長のインタビューが掲載されていた。
その中で、ゴーン社長は「グーグルなどの参入は、歓迎。ライバルではなくパートナーとなりうる」という趣旨の話をしていた。
同じ日本を代表する自動車メーカーの社長という立場でありながら、随分違う考えを持っている。
ゴーン社長の発言の背景には、「自動運転に必要なこと」や「運転をしたい!という人の気持ち」を創り出すことができるのは自動車メーカーが優位である、という考えを持っているからだろう。
グーグルの自動運転自動車というのは、様々な理由で運転をするコトが困難な人たちに「クルマに乗る楽しみ」を与えてくれる可能性は高い。
そこまでグーグルが真剣に考えた「クルマつくり」をしているのか?という点は、別だ。
ただ「不可能であったコトが実現できる」という、期待はあるだろう。
「自動運転」にとって、一番重要なことについて拙ブログでは「止まるコト」ではないか?という指摘を、過去何度かしてきた。
そして「止まる技術」において、優位にあるのはおそらく日本の自動車メーカーなのでは?と、感じている。
グーグルが現在「自動運転」に力を入れる理由の一つは、グーグルマップなどの活用ということがあるのではないだろうか?
グーグルが持っている既存データの活用ということだ。
他にもアルゴリズムの活用やAI技術の進歩によって、自動車メーカーではなし得なかった「(完全)自動運転自動車」を目指しているとは思う。
思うのだが、上述したゴーン社長の「運転をしたい!という人の気持ち」、「運転の楽しさ」を一番知っているのは、既存の自動車メーカーだろう。
とすれば、オールジャパン(という表現は、好きではないが)で地図会社やナビゲーションシステムの企業といった異業種と共同で「自動運転自動車」を創るという発想が必要のような気がする。
確かにグーグルの自動運転自動車は、一見既存の自動車メーカーのライバルのようにも見える。
しかし、グーグルの技術だけでは、「完全自動運転自動車を創り出す」というハードルはまだまだ高いように思う。
もしグーグルがライバルとなるとすれば、テスラモーターズと共同開発を始めた時ではないだろうか?
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