日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ドラッカーブーム

2010-07-25 05:21:12 | 徒然
ドラッカーがブームである。
ブームといっては、ドラッカー先生には失礼だと思うのだが、書店に行くと「ドラッカー関連書籍」が所狭しと置いてある。
そして、手にるビジネスマンだけではなく学生さんと思しき人たちもいる。

もちろんこの「ドラッカーブーム」の火付け役となったのは、「もし高校野球の女子マネージャーが、ドラッガーの『マネジメント』を読んだら」(通称:「もしドラ」)という、長いタイトルの本だ。
マンガチックな表紙に、高校野球、女子マネージャーという、コレまでドラッカーの本を読んできた層とはまったく違う層を登場させるコトで、「(ドラッカーには興味があるけど)なんとなく、難しそう・・・」と思っていた人たちだけではなく、それまで「マネジメント」に興味・関心の無かった人たちにまで「何々??」と表紙買いをさせた、一風変わったビジネス書だ。

そして、先日行った大型書店にはこの時がチャンス!とばかりに、ドラッカーだけではなく、様々なマネジメントやマーケティング、企業経営の本が置いてあった。
普段から、そのようなビジネス書が置かれていないわけでは、もちろんない。
ビジネス書は、爆発的ヒットは無いにしても、いつの時代でもコンスタントに売れる本だからだ。
しかし、ここ最近売れるビジネス書は「○○すれば、成功する」的な内容の本が多かったように思う。
その意味でこの「もしドラ」のヒットは、「読みながら、ビジネスを思考する」本としては、異例な気がする。

そして、そのような「読みながら、思考するビジネス本」の中に、ガイド的な小さな手書き・コピーのリーフレットが置いてあった。
手のひら大のリーフレットで、書店で見かけるPOPよりも小さい。
だが、そこには「ドラッカー」だけではなく、「思考するビジネス本」のコーナーを企画した意図と、書籍ガイドがされていた。

たかが手書きコピーのリーフレットだが、企画者の思いがいっぱい詰まっていた。
そのリーフレットを読みながら、「面白い発想だな」と感じていたのだ。
書店側としては、「ドラッカーブーム」に乗って、様々なチョッとお堅いビジネス本を売りたいだろう。
だからと言って、ドラッカーの本と一緒に置くだけでは、中々売れない。
そこで、本の解説と共に「『もしドラ』と合わせて読みたい、ビジネス本」として紹介するコトで、「二匹目のどじょう」を狙っているのだ。
そして、多くの人が「もしドラ」と一緒に、2、3冊購入していた。

酷暑日が続いている。
来月になれば、お盆休みもある。
涼しい場所を探して「もしドラ」以外の「思考するビジネス本」をゆっくり読むのに、良い時なのかもしれない。


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