SNSの中でも若い人たちが使っている、と言われているTikTok等をほとんど見ていないのだが、ここ2,3年のヒット曲は、TikTokから人気になったモノが多いという話を聞いたことがある。
ご存じの通り、TikTokは動画として流せる時間が、とても短い。
短い時間で、人を引付させる為に、イントロがなく演奏時間も短いものがヒットする、といわれるようになってきた。
今やTikTokは、立派な広告メディアとなっている、ということなのだと思う。
他にもLineの動画「Line Voom」やInstagramでは、自分とは全く関係のない「おすすめ動画」が、勝手に流れてくる。
それはMetaのFacebookの「Watch」についても同じだ。
あまりにも関係のない「おすすめ動画」を消すために、それなりの労力を使うことになるのだが、勝手に流れてくる動画を消す度に気づくことがある。
それは、日本人が発信している動画よりも「中国からなのでは?」と思われる、動画が全体的に多いという点だ。
言論統制の厳しいはずの中国から、大量に発信されている個人動画を消す為に労力を使う、という状況になっているのだ。
内容も、「料理をしました」のような「生活の知恵公開」のようなものが多いコトを考えると、政治的な要素がないので中国当局も野放しにしているのかもしれないし、逆に「言論統制等していません」アピールなのかもしれない。
ただこのような傾向は、アジアから発信されている動画全体の傾向かもしれない。
一方、日本から発信される動画の多くは、Lineでのやり取りを公開する文字と音声による内容が多く、それも「腹いせ」というと言葉が悪いのだが、相手の不倫やDV等を懲らしめてやったような、内容がほとんどだ。
他に見受けられるのは、テレビ番組の一部を切り取ったようなものが、目立つような印象を持っている。
すなわち、私が必至になって削除したりブロックしたりしている「SNSの動画」には、国や地域によって随分違っているものの、日本人個人が発信しているものが全体的に少ないような印象ということなのだ。
もちろん、日本では「ユーチューバー」と呼ばれる人たちがいる。
中には、ユーチューバー専門の事務所まである(すでに、過去形かもしれないのだが)。
YouTubeとSNSの動画の大きな違いは、その動画映像の長さだ。
SNSの動画は、3分程度がほとんどで「見る側を飽きさせない」という、時間設定になっている。
一方、YouTubeは10分以上の内容が多いような印象がある。
上述したように、ヒット曲の傾向から見る「楽曲の短さ(=TikTokの長さ)」と、SNSの動画はほぼ同じくらいの時間なのだ。
それが「動画を作る」という、ハードルを下げているのかもしれない。
「動画を作る」という、ハードが低くなっているのは日本でも同じはずなのだが、アジア諸国の中でも特に中国からの情報発信が多いというのは、とても興味深いものがあると思う。
もしかしたら、日本の情報発信下手が、このようなSNS上でも起きているのだろうか?