日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ビットコインとバブル

2014-02-28 19:20:45 | ビジネス

個人的には降って湧いた様な「ビットコイン騒動?」。
何となく聞いたことはあったのだが、「仮想通貨」ということや「マネーロンダリング」ということばが、ついて回っていたため「筋の良くない儲け話」という程度の認識しかしていなかった。

その「ビットコイン」の取引所(?)の一つ「Mt.Gox」が再生法を申請した、とニュースにあった。
日本では余り馴染みがないため、積極的な取引をしていた方は少なかった様だが、世界各地では、そんなのんきな規模の話では無いようだ。

今回の「Mt.Gox」の破綻(?)の大きな原因は、システム上のバグがありそこから取引データが流出、結果本来「Mt.Gox」に在るべき「ビットコイン」がネット上で盗まれた、と言うことらしい。
「ネット社会で起きた事件」と見るコトができるのだが、そもそもこの「ビットコイン」という通貨、誰が管理をしていたのだろう?
いろいろ調べてみると、誰かが管理をするのではなく「ビットコイン」という通貨を流通させる中で、その「ビットコイン」の価格が変動し、実際の通貨に反映されるということらしい。
私の理解不足もあると思うのだが、どうも「基本中の基本」がわからないのだ。
アナログ思考の私としては、実際の通貨を仮想通貨に置き換えるのであれば、その「仮想通貨の価値」というモノがあると思う。
それが、実際の通貨から見ると驚く程高い、と言うことも不思議だった。
株式投資などは、投資する企業の情報を得て納得して、投資することができるのに、この「ビットコイン」には、その様な情報がある訳ではなく「ビットコイン」という仕組みそのものが、ある種の「価値」となっていた様に思える。
とすると、半ば投資目的でこの「ビットコイン」という商品を購入した人は、そのシステムを購入した、と言うことなのだろうか?

もう一つ感じたことが、中国をはじめとする「ビットコイン」に対する熱狂さだ。
伝え聞く熱狂さを知ると、「バブル(経済)」ということばを思い浮かべてしまうのだ。
それだけ、中国を中心に「金余り」という状態で、新しい「儲け話」を求めていた、と言うことなのかも知れない。
中国の場合、決してそれだけが大きな理由では無さそうだが、自国通貨よりも仮想通貨のほうに信頼を置き、投資するという人が世界中には多かった、と言うことなのだろうか?

いずれにしても「Mt.Gox」の再生法申請で、随分損をした人がいるのではないだろうか?
だからと言って「仮想通貨」であれば、保障されるべきものは何もない。
それこそ「自己責任」と言うことになる。
もちろん、その覚悟をして投資をされていたのだと思う。

冷静に考えれば、仮想通貨を実際の通貨と交換する為には、相当額の実際に使うことができる通貨の準備が必要だろう。
それだけの通貨準備をする為には、それこそ各国の中央銀行と何らかの関係を結ぶか世界規模で投資する人を億単位で集めるくらいしか方法が無いと思うのだが・・・。
「儲け話」というのは、人の思考を停止させてしまうモノなのかも知れない。