日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

伝えるコトの難しさ

2011-12-29 19:09:30 | アラカルト
一昨日から、拙ブログに来られている方の数が急上昇している。
ブログをはじめて7年ほどになるのだが、有名なブログというわけでもなく地味にマーケティングという視点で、いろいろなことを書いてきた。
一昨日の内容も、コレまでと大きく変わった内容ではなく、何故急上昇しているのかわからない状態。
昨日は、管理上の何かのミスだろうと思っていたのだが、今日も一昨日ほどではないにしても、コレまでとは桁が違うほどのアクセス数が表示された。
管理人として、何とも不思議というよりも気持ちの悪い現象に戸惑っている。

そこで思い浮かんだのが「伝えるコト」に、何か間違いがあったのでは?というコトだった。
長い間拙ブログにお付き合いくださっている方は、私の書き癖のようなモノもご存知だろうし、つたない文であっても読み手として補足しながら読んでくださっているのでは?と、思っている。
それが最近、「文字面」だけでアレコレ言われるような風潮があるように感じることが多くなってきた。
一番顕著だったのが、東日本大震災発生直後から頻繁に流れたACのCMだった。

まず取り上げられたのが、「あしながおじさん基金」だったと思う。
確かに震災で両親を亡くされた方、お子さんを亡くされた方にとってとても辛いCMだったのかも知れない。
でもその震災地では、ACのテレビCMさえ見ることができない状況だったはずだ。
むしろ過剰に反応したのは、被災地ではなく非被災地に住んでいる人たちだったのでは無いだろうか?
「被災地に対する配慮」というコトなのかも知れないが、現実問題として「あしながおじさん基金」によって高校や大学進学を諦めていた子どもたちが進学のチャンスを得ているという事実がある。
大切なことは、被災地の子どもたちが将来進学のチャンスを諦めさせないコトなのでは?

また、「国境なき医師団」のCMについても同様の指摘がされたようで、CMそのものが震災発生から一週間もたたない間になくなってしまった。
しかし、その被災地では「国境なき医師団」で活動している医師や看護師たちが、懸命の活動をしていた。
CMは確かに、アフリカの子どもたちの映像ではあったが、その活動には「国境が無い」。
その事実を知れば、募金先の一つとして「国境なき医師団」を選ぶことができたのではないだろうか?

ACのCMは、コトバだけではなく映像も含めての問題というコトになったのだが、その後の「放射能汚染」の問題にしても、どことなく「コトバじり」を取り上げ、必要以上に不安を煽る傾向があったのでは?という気がしている。
確かに、放射能汚染で使われるコトバは専門用語が多く、なじみが無いこともあり不安要素が多くあったし、今でもある。
ただ残念なことにテレビや新聞、雑誌などを中心としたメディアは、情報を冷静に受け止めさせるための努力という点では、欠いていたような気がするのだ。
その後私自身、放射線科の医師などから直接放射能についての話を聞く機会などがあり、医療従事者から見た今回の放射能汚染についての見解が、余りにもメディアの騒ぎ方と違っていることに、驚いたという経験があった。

人が他の動物と大きく違うことは、「伝える手段」がいくつもあるコトだと思う。
であれば、私自身の反省を含め「伝えるコトの難しさ」というコトを忘れないコトが大切だと実感している。

それにしても、何故急にアクセス数が増えたのだろう?
未だにこの疑問は解決しないままだ。