ビタミンCは間質物質の統合性を維持し、リンパ球と免疫能力を高め、ステロイド代謝を改善し、ヒアルロニダーゼを阻害します。また、その抗ウイルス作用、抗細菌作用、それにガン患者のビタミンCが枯渇する性質などにより、ガン患者には大量のビタミンCが必要です。
Deucher博士は、放射線療法を実施したガン患者に、短期間、4g/日のビタミンCを投与し、いくらかの臨床上の改善を報告しています。Huber博士らは、ビタミンCと他のビタミンを併用し、0.5~2g/日を毎日投与し、末期がんとすべてのガンに寛解を認めています。Meyer博士らは、多くの末期ガン患者の補助療法に、点滴でビタミンCナトリウムを投与し、著しい改善がガン患者の大部分に認められたことに確信を持ちました。
ガンー宿主バランスにおける好ましい傾向をもたらす上記結果は、末期ガンの寛解にまで、この治療法を拡大させます。また、ビタミンCの適切な摂取は、米国では、毎年、それだけで約15,000~20,000人を救い、ガン発生率とその死亡率を約10%減らすに違いないと予測されています。
予防面では、ビタミンCが宿主抵抗性を高めるため、臨床がんの出現率を著しく減少させるはずで、確定したガンでは、良好な予後をもたらします。また、いろんな治療法の補助療法としても、それらの作用を強めたり、副作用の軽減に有益です。そして、末期ガンにおいてもいくらか改善がもたらされる、と報告されています。
References
Cameron. E.: Chemi-Biol, interactions. 9(1974)
藤井毅彦: ガンを予防し、治すビタミンC療法、日本ビタミンC研究会、1982年