医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

Hank博士のガンビタミンC改善療法について 栄養医学ブログ

2011-08-31 22:39:59 | 健康・病気

スイス、バ―ゼル大学のハンク博士は、ガンに対するビタミンCの効果を研究しました。ガン患者にビタミンCを10~15g/日、約2年間、毎日投与しました。これらの症例では、最初の便通効果以外、副作用は報告されていません。この副作用は3~4日ぐらいで消えました。これらの患者は、少なくとも一年半、VCを摂取し、著しい改善を示しました。脳と首の腫瘍が再発したことが組織学的に証明された患者は、2年半、VCを14g/日、摂取し、治療しまして、症状が消えました。

他のガン患者は、手術ができない気管支ガンに罹っていました。容態がきわめて悪く、VCを15g/日、摂取すると体重が増え、働く気力が湧いてきました。

三人目の患者は、肺癌の局部的再発でした。VCとインターフェロンの併用投与の間は、退縮していました。

1940年頃、ドイツの内科医シュナイダーが発表した医学文献では、ビタミンCの大量投与(たぶん2g/日)をビタミンAと併用して、ガンを含むいろんな疾患に著しい効果があると、報告しています。

ビタミンCの摂取量の増大による発がん率の減少効果について、ストックとカーンはすべてのガン、メインスマは胃ガン、ベルケは胃ガン、大腸ガン、ブレスロ―とチョップはすべてのガンについて効果を報告しています。

Jaokhalea博士らは、ビタミンB複合体、大量のビタミンCと天然型ビタミンE、β―カロテン、オメガ3脂肪酸、それに必須ミネラルを化学療法と放射線療法とに併用して、小細胞性肺癌患者に摂取させ、生存期間の著しい延長を認めました。特にこの治療が早期のガンに行われた時は、より長い生存期間でした。

References

Effect and Tolerance for Massive VitaminC Administration: A. Hank, International Journal of Vitamin,Nutrition Research, Supplement. Volume22, 221~238,1982

ガンを予防し、治すビタミンC療法: 藤井毅彦、日本ビタミンC研究会、1982年

筆者の栄養医学ブログは、ブログアドレスnutr-blog.blogspot.comとblog.goo.ne.jp/h35p39の両ブログで見られます。

 

 


Linus Pauling 博士のガンのビタミンC改善療法について その四 栄養医学ブログ

2011-08-31 14:34:06 | 健康・病気

当方の調査では、男性一名でビタミンCを約1g/日、マルチビタミンを所要量の約4倍ほど約40年にわたって摂取し、マルチミネラルは所要量を、最近7年ぐらい摂取しました。現在、ガン、心臓病、脳卒中は認められません。約25年前からの境界型糖尿病も進行せず、合併症も見られません。もちろん、食事は野菜、いも、果物を多く取り、塩分・糖分は少なめにしています。喫煙の習慣はなく、飲酒は行事が有る時ぐらいです。母方が糖尿病の家系です。また、他の一名のヒトは、広島の原子爆弾が投下されて約一時間後に広島市の町に入り、数時間滞在したそうです。約50年後、胃ガン、白内障になり、胃ガンは発見が早く、手術し、現在健在です。放射線による発ガンかどうかは、判断しかねます。彼の両親は百歳近く生きました。また、飲酒、喫煙の習慣はありません。症例が単一なので、判断は出来かねますが、参考になります。

Pauling 博士のガンのビタミンC改善療法の症例

症例一、男性30歳代、菌状息肉腫

前処置なし。無痛性皮疹、左肩下異常感、脱力感と悪心が続くので、ビタミンCを4g/日、摂取し始めました。皮膚病変は急速に改善され、2~3ケ月の内に痛み、左肩下異常感はなくなり、現在、元気です。VCは継続して摂取しています。

症例二、男性71歳、膀胱ガン

前処置は11回の膀胱ジアテルミーと径尿道切除術および高圧放射線療法でした。VCを3g/日、摂取すると2~3日で血尿が止まり、再発はありません。膀胱鏡検査で腫瘍の消失が認められ、現在、元気です。

Hoffer博士とPrasad博士は、ガンの化学療法、もしくは放射線療法に対し、ビタミンB複合体、ビタミンCカルシウム、天然型ビタミンEそれにβ―カロテンの併用使用を、主張しています。Prasad博士は、ガン細胞へのこれら抗酸化ビタミンの蓄積を認め、このことは、有望な生化学的効果であり、腫瘍遺伝子の阻害と細胞増殖を阻害し、分化を促進し、もしくはアポトーシスを誘導する因子の誘導より成ります。prasad博士は、マウスやヒト癌細胞に及ぼす多くの抗ガン薬もしくは放射線の殺作用は、ビタミンCと天然型ビタミンEが存在する時、強められることを示す細胞培養実験からの結果を提示しました。

Reference

Cancer and VitaminC : Linus Pauling, Linus Pauling Institute of Science and Medicine,1979

 

 

 

 

 

 

 

 


Linus Pauling 博士のガンビタミンC改善療法について その三 栄養医学ブログ 

2011-08-30 20:18:00 | 健康・病気

Pauling 博士は、Irwin Stone博士のビタミンC研究に共鳴し、より深くビタミンCに関心と希望を持つに至りました。そして、Linus Pauling 博士の人間性と生来の天才的才能に共感する研究者と共に、ビタミンCの研究に従事し、人類に貢献してきました。それは、彼を尊敬する研究者に引き継がれ、今に続いています。このブログでは順次それらについて紹介させていただきます。その中で、ビタミンCとガンについて、しばらく述べていきたいと、考えています。

ガンのビタミンC改善療法の症例について

症例一、男性、前立腺ガン

前処置なし。ビタミンC試行時は症状はないが、ガンは進行していました。ビタミンCは8g/日、摂取し続け、一年二ケ月後、腫瘍はかなり縮小していると診断され、VCを1g/日に減量しました。二年三ケ月後、腫瘍は再び増殖し始めていました。そこで、10g/日に増量し、同時にレ―トリル(ビタミンB17、杏の仁に含まれている)の摂取を開始。途中、腫瘍の転移と進行が認められたので、VCを20g/日に増量。三年後、さらにビタミンAの摂取と菜食療法(マックス・ゲルソン療法)を受け、症状は消えました。8年以上たつ現在、元気です。

 

症例二、女性老婦人、乳ガン

前処置なし。ビタミンC試行時の症状は疼痛。ビタミンCを24g/日を摂取し続けると、胃の痛みは緩和。しかし、肝転移、門脈閉塞による腹水貯留を起こし、VCを中止せざるをえなかった。その後、症状悪化し、5ケ月後、全身のガンで死亡しました。

症例三、男性69歳、前立腺ガン

前処置は両側こうがん摘出術、胸腰椎の放射線療法。背部の激しい痛みがあり、非常に広範な骨転移が認められました。VCを6g/日、摂取し続けました。X線写真、生化学検査でもガンの兆候なし。著しい治療効果があって、生存しています。

症例四、男性40歳、白血病

前処置はステロイド療法。VC試行時の状態は、倦怠感と絶えざる骨の痛みがあり、悪化し続けました。さらに、広範囲の骨髄浸潤が認められました。VCを35g/日、摂取し続け、数週間で症状が軽快しました。四ケ月後、膵臓摘出を行いました。生存し、臨床症状は軽減し、血液検査値は正常になりました。

Reference

Cancer and VitaminC: Linus Pauling, Linus Pauling Institute of Science and Medicine,1979

 

 

 

 

 

 

 

 


Linus Pauling 博士のガンのビタミンC改善療法について会 そのニ 栄養医学ブログ

2011-08-30 14:53:49 | 健康・病気

ガンのビタミンC療法に関しては、長い歴史の間に、治療法もマルチビタミン・ミネラル療法(マイヤ―ズカクテル)、グルタチオン療法、さらにマイルド温熱療法などが併用され、進化しています。また、ビタミンCナトリウムの坐薬など、新しい試行も考えられています。さらに、生きた乳酸菌のヨーグルトの免疫調整機能が、ガンに有益との研究があります。ここでは、Pauling博士が集めた症例の概略を紹介します。

症例一、女性80歳、リンパ肉腫

前処置は放射線療法。ビタミンC試行時は、そけい部リンパ肉腫が認められ、骨盤および大動脈周辺のリンパ節に転移。ビタミンCは一日あたり10gを摂取し続け、2年半後の現在は健康状態は良好です。

症例二、男性67歳、胃ガン

前処置は胃の部分的切除術。ビタミンC試行時は、腫瘍がすでにリンパ節と膵臓に転移。ビタミンCナトリウムは、12g/日を摂取し続け、経過は良好。6ケ月後、一時ビタミンCナトリウムを中止したので、症状は悪化。今度は、20g/日から序々に28g/日まで増量。劇的な効果がすぐに現れ、腫大した頸部リンパ節は消失し、血清アルカリホスファターゼ値は急速に正常化。その後、16ケ月間良好な状態が持続。腹腔内悪性腫瘍は消失していました。

症例三、女性8歳、脳腫瘍

前処置は脳の手術、放射線照射、化学療法。ビタミンCを大量に投与し続け、一年後の脳スキャンでは、腫瘍の大きさは変わらず、安定し、神経学的に形がいい状態でした。二年半後の今日、健康状態は良好です。

症例四、男性77歳、中皮腫

前処置は化学療法、腫瘍切除術。ビタミンC試行時の状態は、望みのない状態で、ビタミンCの投与を10g/日から始め、二週間して25g/日に増やし、その量を維持し、一年11ケ月後には、健康状態は良好で、中皮腫の進行は認められません。

Reference

Cancer and VitaminC: Linus Pauling, Rinus Pauling Institute of  Science and Medicine,1979

 

 

 

 

 

 

 


咽喉ガンとビタミンC, ビタミンAについて 栄養医学ブログ

2011-08-29 17:18:52 | 健康・病気

タバコ、酒、大気汚染など咽喉ガンのリスクが、現在、増えています。筆者の知人らもそれで亡くなりました。彼らの生活習慣は、酒、タバコの習慣、野菜・果物不足が特徴でした。ここでは、この対策のために、外国の研究を紹介します。

ロズウエルパーク記念研究所の研究では、喉頭ガン患者374名(女性)とガン以外の消化器系もしくは呼吸器系の病気を有する381名の比較対照において、ビタミンCとビタミンAの喉頭ガンに対する効果が調べられました。また、併せてアルコール摂取、喫煙に伴う喉頭ガンの危険率が調べられました。結果は、飲酒、喫煙とも喉頭ガンの高い危険率が、比較対照に比べて認められました。食事にビタミンAが少ない男性は、食事にビタミンAが多い女性に比べて、喉頭ガンの危険率が2倍であることがわかりました。

食事にビタミンCが少ない男性は、食事にビタミンAが多い女性に比べて、喉頭ガンの危険率が2倍であることがわかりました。ビタミンCとビタミンAの低摂取は、飲酒と喫煙を制限して試験した時、喉頭ガンの危険率の増大が続きました。

ビタミンCとビタミンAに関するこの発見は、動物組織培養での研究の結果と一致しました。なお、喉頭ガンにはビタミンCとビタミンAの両方、同時に摂取すると、より効果が高まると、考えられます。また、その他のビタミン・ミネラルも必要です。

ビタミンAは肝油、緑黄色野菜、カボチャ、バター、卵、ウナギ、チ―ズなどに含まれています。ビタミンCは野菜、果物、イモ類、豆などに含まれています。

references

食品化学概論: 藤野安彦,しょ華房

ガンを予防し、治す(寛解)ビタミンC療法: 藤井毅彦、日本ビタミンC研究会、1982